浸潤がん

一昨日の夕方、全摘手術の病理組織診断結果を主治医から伝えられました。

浸潤がんでした。 トリプルネガティブで増殖スピードの速い(Ki67:50~60%)=かなり活発な悪性のがん。 病期うんぬんはトリプルネガティブの場合はあまり関係なさそうで言及されず(組織診断報告書の難解な英語を読み解くと、Ⅱ期)。

いままでいつも笑顔で楽観的な見解をいっていた(内心「そんなことないんじゃない?」と思いながら聞いていたけど)主治医が「かなりやっかいです」というのだから、本当にかなりたいへんなのでしょう。 身体のどこに潜んでいるかもしれないがん細胞を叩くために、なるべく早く抗がん剤治療を始める方がいい、投与間もなく4月半ばには確実に脱毛するからすぐにウィッグを手配した方がいい、毎週抗がん剤を打つので仕事など身辺の事をある程度整理しておくようにとのこと。


なんとなく予感はあったので「やっぱり」という気持ち。 2センチを超えるのに乳管に留まっているなんていうことはないだろうと思っていましたから。 結果的に、温存ではなく全摘にしたことで局所再発(同じ乳房内での再発)は心配しなくてもいいから、全摘の選択は良かったのだと自分に言いきかせる(少しでもいいことを考えないとやってられない)。 術前にあんなにいろいろ全身を調べたのに「ほかのところに転移はみられません」とは一切いわれないのも不気味で、どこかに、がんとは判別できないにしても気になるものが写っていたのではないか、というのもずっと心にひっかかっています。 でも、お医者さんとしては不確定なことはいわないだろうから、あえて尋ねようとも思いません。

3.22ミヤマカタバミ


抗がん剤は通院点滴で、タキソールを毎週×12回、FCEを3週間ごと×4回。


トリプルネガティブ乳がんの場合、どの抗がん剤が効くのかは”神のみぞ知る”。 誰にもわからないのだから、主治医に「なぜその抗がん剤を選んだのか?」と問うても意味がない。 お医者さんとしてベストだと思うからそれを選んだのだろうし、「そうですか」というしかありません。 休薬期間も入れると抗がん剤を打つのは7ヶ月ほど?


がん告知より術後の病理診断結果の方がショックでした。

何を着ればいい?

左胸の全摘手術を受けてから明日で5週間。 身体の形が変わってしまったために、いまや左胸で一番高いのは左わきの付け根。 リンパ節を半分とったことから、脇の下で行き場をなくした肉が縫い方の加減でなのか、一部前に出てきている感じ。 皮膚を縫うときにダーツをとるわけにもいかないでしょうし、仕方ないんでしょうね。 その不自然に出っ張ったところが服に擦れるのが耐えられないほど痛かったんですが、この1週間ほどでずいぶん落ち着いてきました。 やっぱり日にち薬なんですね、きっと。

傷が痛いとはいっても、左腕は術後直後からほとんど右腕と変わらないくらい上がりました。 乳がん手術の後、腕が上がらない人が多いというのに。 私の主治医は執刀が上手なんだろうと思います。  

3.18普段着

家にいるときの服は、とりあえずユニクロの通販で入手。 いままでTシャツとかセーターが好きだったんだけど、ユニクロのブラトップを着ても左右の胸にえらく差があるのが目立つので(貧乳なのに!)、ゆとりのあるくらいのサイズで前立てがあるシャツやカーディガンの方がカバーできていいみたい。

下着は無印良品のものをやはり通販で取り寄せました。 無印の脇に縫い目がないフレンチスリーブLサイズ(ふだんはSサイズ)だと、脇や脇の下の痛みが少しは楽でした。 無印のカップ付きタンクトップMサイズは、紐が腕の付け根の盛りあがっているところにさわって、いまもちょっと痛い。 カップ付きフレンチスリーブLサイズだと、ゆるゆるでいいような、でもゆるすぎて下着が動いてしまって、それで擦れて不快感があります。 意外にも、結構きついユニクロのブラトップSサイズをつけているのが楽かも。 傷口はもうあまり痛くないので。 でも、こちらも紐と上辺が擦れるのが不快。 結局、どれも合わない(涙)。 そして、どれもTシャツだと確実に左右の違いがわかる。 それでも、傷が癒えてきたら、カップのようなものがある下着で左胸を保護した方がなんとなく安心感がありそうな気がします。

そのうち、ワコールの乳がん用下着を試してみようと思います。 乳房再建をしないのなら、せめて下着くらいはちょっと高くても買っていいのではという気持ち。 胸を張って歩きたい、仕事などで人と接するときに胸のことに気をとられたくない。 いまの状態では、無意識に傷をかばってどんどん猫背になってしまって。

3.18サンシュウユ

転移が疑われたリンパ節は半分とって、摘出した乳がんと一緒に病理検査に回されています。 明後日、その結果を聞きに病院へ行きます。 リンパ節に微小でもがんのカケラがみつかったら、転移を予防するために、かなり強い抗がん剤を半年間しなくてはいけない…。 「乳がんって取ってしまえば終わり」と何も知らない頃は思っていたのですが、実際には手術の後が長いのですね。 術後3年以内の再発率が普通の乳がんより倍ほど高くて、予後が悪いといわれるトリプルネガティブ乳がんだから、主治医も「できることはしておいた方がいい」と。 抗がん剤をするのかしなくていいのか、この5週間ずっとずっとそれが心に重しのようにのしかかっていて、「退院したから、これからは前向きに」という気持ちにはとてもなれず、どんより抑うつ状態の沼にはまっていました。 それも明後日で終わり。 リンパ節にがんのカケラが検出されていませんようにと、ただ祈るのみです。 ああ、抗がん剤したくない…。


■優しいコメントを寄せてくださったいけぼんさん(お返事が遅くなってごめんなさい!)、とりほさん、ぎんこさん、そして拍手で励ましてくれたみなさん、本当にありがとうございます。 ひとこと、ひとことが、ズタボロの心に慈雨のようにしみました。

ひさしぶりの散歩

術後1ヶ月を過ぎた頃から、傷とその下のえぐった左胸全体が急速に乾いて(?)引っぱられるような感覚で、なんとなく傷口がくっついているだけでなく肉が本当に癒えてきたのかも。 それと同時に、わきと布が擦れて起こるこめかみまでピリピリするような嫌な痛みがずいぶんやわらいできました。 暖かくなったことも関係している? いままでは我慢できなかった無印良品のカップ付き下着を着て1日過ごしてみました。 擦れがまったく気にならないわけじゃないけど、我慢できる程度。 下着が着られたら、服の選択肢がちょっと増えて、それだけで気分が少し上向きに。 単純なものだ(笑)。

そこで昨日は、確定申告をだしに行った帰り、ひさしぶりに長時間のお散歩してきました。 花粉はきつかったけど、春の陽射しが気持ちよかった!

3.17石段のスミレ 3.17黒谷さん

いつものコースで、黒谷さん(正式には金戒光明寺)を経て真如堂へ。 黒谷さんの山門前の急な石段に、小さな小さなスミレが1輪咲いていました。

3.17真如堂本堂 3.17馬酔木の古木

お目当ては、毎年期間限定で公開される真如堂の涅槃図。 もう何度目かな? 何度みても、またじっくり眺めたくなる素敵な涅槃図です。 おおぜいの嘆き悲しむ弟子や羅漢たちが入滅した仏陀を取り囲んでいる絵なのですが、横たわる仏陀の穏やかさ、そして仏陀の死にかけつける数多くの生き物たちをみていると、悲しいシーンとは感じられない楽しい絵で、そこに心ひかれているんだと思います。 たくさんの人や生き物に惜しまれて、この世を去る仏陀は幸せを感じたんじゃないだろうか、臨終がこんなだったら寂しくないかも…なんてことを絵を前にして想像したりしました。 仏陀はとても気持ちよさそうに横たわっているし、100種類近くも描かれている動物や魚・昆虫はそれぞれに仏陀に捧げるための草花や海藻をくわえていたりして、本当に楽しい気持ちになれる涅槃図です。

3.17深紅の椿 3.17早春の梢

いままで気づかなかったけど、本堂の横に驚くほど大きな馬酔木の古木があって満開でした。 紅葉の季節はうんざりするほど混雑する境内も、いまは人影もまばらで静か。 椿がちらほら。 芽吹く直前の、輪郭がほわほわと曖昧になった梢ってすごく好き。
 
3.17沈丁花

真如堂から銀閣寺道への途中にあったお堂の前では、沈丁花が満開。 むせかえるほどの香りを放っていました。 うちの沈丁花はまだ咲いていないのに。 このあたりはうちより暖かいのね。

1ヶ月以上ずっと家にひきこもりだったから、ひさびさのお散歩でちょっと疲れました。 傷が癒えてきたようだから、花粉に負けずまた歩こう。 

甘いものに癒される

服が胸とわきの皮膚に擦れると痛くて、まともな服装ができず家に引きこもり状態です。 服ってすごく大事ですね。 もっている洋服がどれも身頃が意外にピタッとした作りで、ブラをせずにはとても着られません。 仕方がないので、流行遅れのだぼだぼのスタイルでくすんだ色のセーターを母からもらって、その下にTシャツを裏返しにして着用していると、すっごくテンションが下がります。 そのうえ、知らず知らずのうちに傷をかばうように猫背になってしまって…。 気持ちが下がると、ろくなこと考えない。

そんなとき、花粉症の薬をもらいに近所の耳鼻科へ。 乳がんの手術をしたばかりだと話すと、兄の事故後の私がどれくらい精神的にヨレヨレだったかも間近でみておられたので、耳鼻科なのに私のメンタルをすごく心配してくださった。 乳がんの手術以前にすでにメンタルで深い傷を受けていたから、けっして無理をしないようにと。 自分が術前に思っていたようにはできないことがたくさんあるだろうから、早く仕事に復帰しようと焦らずに2ヶ月ぐらいはゆっくり療養する方がいいとアドバイスされました。 かなり豪快な女医さんなのだけれど、自分の専門分野とは全然関係のない話もじっくり聴いてくれて、その繊細な心配りにまた涙。 あー、こんなことくらいで泣きたくないんだけど。 先生、ありがとう。


3.1リンゴのケーキ

昨日のお茶の時間は、コレットのケーキ♪ 今回はリンゴとレーズンのタルト。 ああ、コレットのケーキはおいしい! しっかり焼いてあるケーキ好きにおすすめです。 最近、甘いものの食べ過ぎかな。 でも、すごくホッとする。

週の初めに、突然聴力ががくっと落ちたと病院に行った父がそのまま入院。 治療は毎日点滴をするだけなので、外出許可をもらって昨日は一時帰宅。 お茶と晩ご飯を食べて病院へ帰っていきました。 退院してひさびさに私が作った晩ご飯がうれしかったみたいで珍しく何度も「ごちそうさん」といっていました(朝の連ドラの影響?)。 鶏もも肉をパリッと焼いて大根おろしと甘酸っぱいタレをたっぷりかけたメインに、ゴボウと牛肉の佃煮風、シメジと菊菜のお吸い物、焼きいも、ホウレン草の胡麻和え。 病院食よりはおいしい自信あり(笑)。

2.26咲き始めた白梅

3日前、青い空をバックにようやく咲き始めたお隣の梅。 暖かい雨が降って、もう昨日から満開になっています。 とってもいい香り! この馥郁とした香りを楽しみに梅林へいってみたいな。

思いがけない痛み

「痛みに強いのか鈍いのか」と盲腸の時にお医者さんにすごく不思議がられた経験があります。 今回の乳がんの手術後も想像していたほど痛くありませんでした。 あまり痛がらないタイプらしい。 やっぱり鈍い??

手術室からでてきた直後だけ、全摘した左胸全体がズキズキ。 でも、点滴で一度痛み止めを入れてもらってからは耐えられないほどの痛みはなし。 それ以後は、術後18時間くらいで病室へ歩いて戻ってすぐに、手術した側のわきと胸を伸ばす体操をさせられたときだけ、傷が開きそうな恐怖心から急に患部が痛いような気がして痛み止めを一度飲んだだけ。 わきを伸ばすストレッチ運動も「いたた…」なんていいながら、はじめからわりと平気でできたし、痛みを訴えないから「痛みに強いのね」と看護師さんたちに何度も驚かれました。 このくらいの痛みなら、包丁で手を切った方が痛いと感じたんだけど、ヘン?


それなのに。 帰ってきてから、こんな痛みが待っていようとは。 「術後はブラジャーは無理だからタンクトップを着ておけばいい」と入院前に看護師さんからアドバイスされていたから、昨日退院して帰宅した後はタンクトップ+綿のタートルネック+ゆったりしたセーターを着て過ごしていました。 自分の中では元気いっぱいのつもりだから、ふだんと変わりなく雑誌を眺めたりして。 ところが寝る頃になると、傷とタンクトップがずっと擦れていた左腕のつけねがヒリヒリ。 激痛ではなくて、神経にさわるような痛み。 布がほんのちょっとでも皮膚に触れると痛い。 それが左胸の奥でズキズキまで呼び起こして、しまいに歯まで痛くなってきて…。

わきに布が触れない洋服ってあるの? いったい明日から何を着ればいいの? わきにも袖にも縫い目がない服なんてありえないし、乳がん全摘専用の下着でも私の痛い部分はやっぱり擦れそうな構造。 早く仕事に復帰しよう…なんて思っていたのに、ちゃんとした服装さえできない。 まあね、わきから胸まで20センチもズバッと切ったんだから焦っても仕方ないんでしょうけれど。 とりあえず、今日は肌に触れる一番下に長袖Tシャツを裏返して着て過ごしました。 ちょっとはマシ。

ぺちゃんこどころか凹んでしまうほど、えぐられた左胸と大きな傷をみるたび平常心でいられなくて涙ぐんでしまいます。 胸が女にとってこんなにも大切なものだったのかと、失って初めて知りました。 いつかこの胸に慣れられるのかな。

入院生活 元気の素

ご心配をおかけしました。 おかげさまで経過はすこぶる良好。 手術翌日から、女性がん患者ばっかりの病棟内で場違いなほどもりもり元気を取り戻し、術後7日目の19日午前中に退院できました。

2.20入院4

この味気なーい旧態然とした病院食とお別れできてうれしい。 最近は病院の食事もよくなったと聞いていたけれど、大病院だとこんなものなんでしょうか…管理栄養士さん、プロとしてもう少し工夫して欲しいな。 食欲ない人がこのトレーをみた時点で、食欲がもっとなくなるよなあ。 といいつつ、周囲のみんな(抗がん剤投与中)が食べ残している中、毎食ほとんど完食していたんですけど。 「病院の食事どう?」とよく聞かれるので、記念にアップしておきます。 ここの病院食って野菜が少なすぎない?? ちなみに家に帰ってまずお昼にラーメンを食べて、晩ご飯はお鍋。 ああ、おいしかった! 野菜がひさしぶりにいっぱい食べられて満足! 

病室での元気の素その1。

2.20入院2

お見舞の黄色い花に元気もらいました。 無味乾燥な病室が一気に華やかに。 従妹のHちゃん、ありがとう!


元気の素その2。

2.20入院3

かわいくて食べられなかったウサギ型の友チョコ、わざわざお参りに行って送ってくれた因幡薬師のがん封じのお守り(手前の薬壺型のもの)、東京から日帰りで手術に駆けつけてくれた姪のおみやげ(ひょっとこの包みがもったいなくて開けられない←こんなのばっかり)、愛用のスチームクリーム、世界のいろんなところを一緒に旅した小型の目覚まし時計。

元気の素その3は

2.20入院

自分で編んだ猫のペンケース。 この子に想像以上に和みました。 署名したりメモしたりすることが結構あったので、ずっとテーブルの上に。 入院中の便利グッズは、(写真にはないけど)書類をいろいろもらうから分類整理できるクリアケースが大活躍。 結構あれこれ覚えておかないといけないことや検査のスケジュールなどがあって忘れそうになるので、マスキングテープとメモ用紙。 滑り止め効果があるゴムのコースター。

もっていった本は多和田葉子「雪の練習生」と梨木香歩「冬虫夏草」。 退屈するほど長く入院していなかったので、結局読んだのは「雪の練習生」だけ。 この本をもっていってよかった! こういう小説、大好き。


■みなさま、励ましの拍手をたくさんありがとうございます! コメントもうれしく拝見しました。 無事に帰ってきました。

無事終了

昨夕、手術が無事に終わりました。昨夜一晩はいっぱい管につながれて、ナースステーション近くの部屋にお泊まり。今朝10時頃には点滴などの管は全部とれて、歩いて大部屋に帰れました。もう普通に病院内を歩けてますよ。自分でも驚いてます。

傷が大きい割に痛みはあまりありません。術後1日も経たないうちに、もう肩を動かす体操をさせられて、まわりのベッドのみんな(子宮がんや消化器系がん)に「見ている方が痛い」と怖がられてます。座って話をしていると、前日夕方にざっくり胸をえぐられた人にみえない。昼頃にお見舞いに来た母が「拍子抜けした」と帰りました。

術後、目が覚めた瞬間に手術台の上で、主治医から笑顔で腋への転移の可能性は低いと告げられて元気でたのかも。

みんな、心配してくれてありがとう(^_^)/

いってきます

明日の朝、入院します。 もう術前検査も済ませているのに(また1万円弱!)、手術の2日前から何かすることあるのかな??

姪1号が手術日に母に付き添ってくれることになってホッとしました。 父が手術に来ると(来なくていいといっているのに)、ただでさえ病気への恐怖心が強い人だから興奮してややこしいことになりそうで、本気で心配だったので。 手術室を出たところで不機嫌な声で出迎えられるのだけは勘弁して欲しい。

2.9深紅のミニシクラメン

いま、ちょっとドナドナな気分。 時間がゆっくりあると、切りたくないという気持ちが湧いてくる。 一度も特に好きだと思ったことがない貧弱な胸でも、お別れするのは悲しい。 ざっくり切られた大きな傷が2本あるだけの、肋骨が浮きでるほどえぐられた自分の胸をみるのが怖いです。

でも、一番大事なのは再発のリスクを避けること。 仕方ない…けど、悲しい。 理性とは別の部分の話。 と、入院前でちょっと落ちこみモードですが、入院してしまえばかえってすっぱりあきらめがつきそう。 もう早く切っちゃって欲しい。


では、いってきます。 主治医の見立て通りに早期がんであること、祈っててくださいね。
早くて1週間、長くて2週間で退院の予定です。 入院中に退屈したら、携帯から更新するかも。


■拍手をありがとうございます。 いってきます。