映画をみる楽しさ詰まった独特の世界「グランド・ブダペスト・ホテル」

昨夜、見逃して残念だった映画「グランド・ブダペスト・ホテル」の放送をたまたまNHKのBSでみつけて、最初から最後までしっかり鑑賞しました。 うちにはDVDがないので、見逃した映画はなかなかみられないんですよ。

3.1グランド・ブダペスト・ホテル

保養地にあるグランド・ブダペスト・ホテルは、かつてはヨーロッパのお金持ちが押し寄せる名門のホテルだった。 ホテルを支えていた凄腕のコンシェルジュと、彼が目をかけたベルボーイ見習いの難民の少年ゼロが、得意客である老婦人の死去によって遺産相続争いに巻きこまれ、えん罪で投獄され、ついには命がけの逃避行をするはめに。 今ではすっかり寂れたグランド・ブダペスト・ホテルを所有している老人ゼロが、スランプに陥ってホテルに滞在していた小説家に語りだした物語は…。 

いやー、みてよかった! 画面の密度が高い! 一瞬たりとも目を離せない映画でした。 独特の色彩感覚もすごく刺激的で、画面をみているだけでもワクワク。 深紅のバックにホテルマンの紫の制服なんて普通ならありえない、えぐい色合わせなのに不思議にすごく魅惑的だし、お菓子屋さんのシーンの淡いピンクの使い方もステキ。 真正面からのアングルばかりだったり、カット割りが映画に疎い私でも「お!」と気になる独特なセンスで、わざとちょっとチープな紙芝居風(でも実はすごくお金がかかってそう)に仕上げているところもおもしろいし、ストーリーを追うよりもまず視覚的に楽しめる映画です。 ティム・バートンの「チャーリーとチョコレート工場」より大人向けで、私はこっちの方が美術や世界観がツボでした。 気分転換にぴったりな映画でよかったわ。

「コメディ」と謳っているけど、ゲラゲラ笑えるような映画ではありません。 かなりシュールですごくブラックなユーモア。 テンポがいいから、時々ゲッとなるグロさがはさまっても気になりませんでした。 マニアックな世界観なので、好き嫌いがはっきり分かれそうではありますが。 中央ヨーロッパの歴史をうっすらとでも認識していないと、おもしろくないかもしれません。

3.1チューリップ

優雅なアールヌーボーから隣国による突然の侵攻、そして殺風景で冷え冷えとした共産主義へ。 中央ヨーロッパの架空の国を舞台にしつつも、ナチスやソ連侵攻されたハンガリーやポーランドを彷彿とさせます。 急速に移り変わっていく時代と、庶民の生活とは関係なく戦争や政治体制の変化が人の運命をもてあそぶ不条理こそが、この映画で描きたかったテーマなのだと感じました。 ポップな映像と展開でコーティングして砂糖菓子風に仕上げているけれど、なめているうちになかなかに重いテーマがじわりとでてくる感覚。

個人的な備忘録として
その1■最後に「シュテファン・ツヴァイグの作品にインスピレーションを得た」とでてきて、いったいどの作品なんだろうとすごく気になりました。 今度調べてみよう。

その2■ゼロの語ったことは全部ホラ話?(映画の中でも「ホラ話」とはっきり言っていた) 老人ゼロ=凄腕のコンシェルジュってことだってありそう。 最後のシーンで、あの絵があそこにあんな風にかけてあるってことは…(ネタバレになるので自主規制)。

その3■最初のあたりはオーストリア・ハンガリー帝国を暗喩していて、ドイツとオーストリアに住んでいた私の目には、映画にでてくる町の雰囲気がものすごく懐かしかった。 また共産圏時代のブダペストへの小旅行や、ドイツ統一後に旧東ドイツ圏の旅の経験があったため、余計にこの映画にひかれたのかも。

その4■ロケ地はドイツの東端の町ゲルリッツだそうです。 行ってみたいなあ。 そうそう、ゼロの恋人・アガサが働いていたお菓子屋さん「メンドル」。 店構えはちらっとしかでてこなかったけど、ああ、こういう店、オーストリアによくあるなあとものすごく懐かしくて、ネットで調べたら、オーストリアではなくドイツのドレスデンにある「世界一美しい牛乳屋さん」でした。 あそこ、眺めにいったー! 帰国直前で、牛乳屋さんでは何も買えるものがなくて残念だったんだっけ。 ドイツやオーストリアが好きな人なら、いっそう楽しめるかもしれません。

その5■ナチスを暗喩した軍人の制服さえも、この映画ではグレーでおしゃれ。 ナチス親衛隊SSをもじって「ZZ」の文字がちらっと写ったりして、細かいところまでこだわりいっぱい。

3.1ピンクのグラデーション


写真は映画の色調に少しでも近いものを選んでみました。 映画はもっとずっとどぎつくてポップな色調だけど。


月曜日の夕方、全速力で仕上げた仕事を納品して、大急ぎで母の顔をみに病院へ。 いつも以上に前倒しの過酷な仕事の締切で脳みそがオーバーヒート&母の入院で、あまりにも神経が疲れてしまって月曜日の夜は脳が痺れたみたいな変な感覚を経験しました。 とはいっても、実は土曜日の午前中はちゃっかりストレッチに行ってるんですけどね。 要は、かける時間ではなくて集中力ですね。 仕事を片づけてからストレッチだったら、どれだけ気持ちよかっただろう…。

入院している母は月曜日のお昼からお粥が食べられるようになり、昨日で点滴から解放され、金曜日に退院できそう。 やれやれです。 帰ってきたら、しばらくは消化のいい食事作りしなくちゃ。

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冷え冷えとした死別もあるということ 映画「永い言い訳」

11月の初めに映画「永い言い訳」を鑑賞しました。 すぐに感想を書こうとしたのですが、これがどうもむずかしくて。 こういうことがいいたい映画、と、ひと言でまとめることができないモヤッとした後味で、好きなのか嫌いなのかも判然としないような不思議な感覚でした。 結局それだけ、人間の割り切れない感情に切りこもうとした重層的なストーリーだったのだと思います。

11.21永い言い訳

バス事故で妻を亡くした流行作家が主人公。 この本木雅弘演じる主人公は洗練された文化人としてマスコミでも華やかに活躍しているけれど、人としてはサイテー! 冒頭のシーンだけで、どれほど奥さんに対して理不尽で嫌な夫かがハッキリわかります。 海のものとも山のものともつかぬ若い日に作家になることを後押ししてくれた妻に対して、密かに強いひけめを感じている主人公は、妻の留守にこれ幸いと若い愛人を家に引きこむようなヤツ。 そこへ、警察から電話がかかってきて、悲惨なバス事故で妻が亡くなったことを知る。

マスコミを前にして思わず「悲劇の夫」を演じてしまうものの、実は全然悲しくない。 そんな心が空っぽの自意識過剰男は軽い思いつきから、妻とともに事故で亡くなった妻の親友の子どもたちの面倒をみることに。 妻の親友の家族=直情タイプで妻子をまっすぐに愛している夫&幼い子どもたちと関わるうちに、カチカチだった主人公の心は少しずつほぐれていく。 しかし、そんな借りものの小さな幸せの日々にはいつか終わりが訪れるのは明らかで…。

11.21銀杏の黄葉

自分勝手な主人公は子どもたちとのふれあいの中で、人間的な温かみを持ち始める。 一見すると、そういう単純なハートウォーミングのお話にみえるものの、主人公の中には自意識の呪縛から逃れきれない冷え冷えとしたものが消えたわけではない。 ただ、傲慢なだけの冒頭とは違って、自意識過剰であることを自覚して、そういうどうしようもない自分を抱えながら生きていくしかない。 心の奥底にいろんなものを抱えこみながら、さまざまな思いがけない出来事を受け止めて生きることが人生なのだと、そんなことを伝えたかったのだろうと思います。

「自分」という檻から逃れられない主人公だけれど、妻を突然失った混乱(たとえその死が悲しくなくても)から立ち直るには他者に心を開くことが必要だと理解するので、嫌な重い後味ではありません。 意外にもクスッと笑えるようなシーンもたくさんあって、観ていて息苦しくなるようなことはなかったです。 涙腺が異常に弱い私でも泣かないくらいですから、お涙頂戴の安っぽさもありません。 いい映画なんだけど、何かがもう少し足りないのか過剰なのか…。 西川監督は映画「ゆれる」が強烈な印象だったので、それと比べるとほんの少し物足りないような感じ。


この映画は、震災でたくさんの人が亡くなったことに対する西川美和監督なりの答えと何かで読みました。 事故や天災で突然に家族を喪うのは、想像を絶するものすごい衝撃です。 兄が不条理な事故で亡くなってはじめて、肌身にしみてわかりました。 そんな私は、震災後に「家族の絆」という言葉がスローガンのようにマスコミで繰り返されるたびに強い違和感がありました。 震災のために崩壊した家族だってきっといっぱいいるのに、震災で傷ついた人たちに清く正しく美しく困難を乗り越えることを強いるような風潮に対する違和感。 人間ってそんなに単純じゃないのに。

この映画を観て、西川監督はそういう違和感を描きたかったのだと感じました。 突然に厳しい状況に直面した家族が必ずしも、周囲の人たちが期待するように愛し合い助け合うとは限らないのです(もちろん本当に温かく思いやりに満ちた家族もいますよ)。 むしろ一番身近にいる存在に対してやり場のない怒りをぶちまけ、人格を否定したり、二度と関係を修復できないほどに傷つけ合ってしまったりすることもよくあることなのだと、自分の経験+悲嘆についての本で知りました。

と、「永い言い訳」の感想が永く永くなってしまいました(笑)が、役者さんたちの演技がそれぞれにすばらしかったし、監督の演出も秀逸。 映画でなければ描けない世界でした。 モックンの好演もよかったけど、ちらっとしか登場しない、ほとんど台詞のない深津絵里がなんともいえず美しくて、すごい存在感を放っていて強く印象に残りました。


以上、まずは宿題を一つやっと片付けた心地。 地震のこと、叔父のこと、いろいろ書きたいけど、今日はここまで。


■いろいろな記事に拍手をありがとうございます。 福島沖の地震、大丈夫でしたか? 京都まで揺れるって…日本列島は大丈夫なんでしょうか。 急にものすごく寒くなりましたから、くれぐれも風邪やインフルエンザには気をつけてくださいね。

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アニメは子ども向きと侮ることなかれ 映画「ズートピア」

うかうかしている間に映画「ズートピア」が上映打ち切りになりそう。 家の中で親と顔を突き合わせていることに耐えられずイライラが募って体調不良に陥ったりしていて、とにかく何も考えず気分転換がしたくて行ってきました。

ポスターの絵には全然ひかれなかったけれど、実際に映画をみたら、キャラクターがものすごくキュート! 冒頭、主人公=ウサギの女の子ジュディの顔のアップで、瞳の美しさと緊張するとヒクヒクするピンクの鼻にハートを鷲づかみにされました。 そして、思いがけず深いテーマを扱っていて、とってもよかった! 評判がいいのも納得。 満足感いっぱいの映画でした。

7.9ズートピア2

ね、かわいいでしょ? 警察官の服装の時が一番かわいい。

動物を擬人化して描くのって特にいいと思わなかったけれど、この映画での描き方がとても巧みで感心しちゃいました。 それぞれの動物の前足の特徴を残しつつ、とてもうまく「手」の感じにデフォルメしてあって、途中でジーッと手ばかり眺めたくなったりして。


小さくて弱いウサギは不向きと決めつけられていた警察官に憧れて、ついにウサギで初めて巡査に採用されたジュディ。 どんな動物も平等に平和に共存している理想郷の大都会ズートピアで、期待に胸をふくらませて夢への第一歩を踏みだした田舎娘ジュディを待っていたのは、理想郷の裏に隠された大きな社会的矛盾だった。 署長からカワウソの失踪事件を48時間以内に解決するように言い渡されたジュディは、詐欺師のキツネ=ニックに助けを求め、二人は思いがけない大きな陰謀へと巻きこまれていく…。

7.9ズートピア

表面的な平等とは裏腹に、社会に存在する差別や偏見という大きなテーマに真正面から取り組んでいて、大人は考えさせられる映画でした。 肉食獣vs草食獣になぞらえた人種差別、ジェンダーやハンディキャップ、見た目で貼られるレッテル、そして狭い正義感の落とし穴…深い内容です。

それと同時に、小さなギャグも散りばめられていてクスッとさせられ(特に運転免許試験場のシーン)、ジュディのスマホはアップルではなくニンジンマークで、肉食獣のスマホは肉球マークなのをみつけてニヤリとしたり、エンドロールのコンサートシーンでダンサーの虎のマッチョぶり&衣装にニヤニヤしたり。 すみずみまでしっかり描きこまれているので、終わった後にもう一度じっくり細かいところまで眺めたいと思ったほど。

ジュディ&ニックのコンビがいい味をだしていて、大人も子どもも一緒に楽しめる奇跡的なレベルに脱帽。 とてもいい気分転換になりました。 おすすめです!

 
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主役はおじさん! 映画「マイ・インターン」

今日も本降りの一日でした。 雨が降っていても楽しめることをしようと、レディースデイで映画「マイ・インターン」をみにいってきました。 公開してからずいぶん日が経っているのに、意外に人が多かった。

人気なのもわかります。 とにかく楽しい映画です。 すっごく深い哲学的な啓示とか、魂を揺さぶられるような感動とか、そういうものを求める人には不向きだけれど、純粋に娯楽として楽しみたい人にはぴったり。 爆発シーンも殺人事件もいっさいないどころか、悪い人が一人もでてきません。

11.18マイ・インターン2


アン・ハサウェイ演じるジュールズは、自宅で一人で始めたネット通販で大ブレイクした若き女性起業家。 2年も経たないうちに社員が200人を超えるアパレルのネット通販会社を経営するキャリアウーマンであり、ステキな家には専業主夫となって子育てをしてくれている夫とかわいい娘がいるという、いわゆる「勝ち組」。 会社があまりにも急成長したためにテンパっているけれど、社長なのにクレーム対応の電話もたまに受けたりして、決して上昇志向が強い”イヤな女”ではない。 あくまでも現場が好き、働くのが好きなタイプ。 そこへ、退職後の人を再雇用する「シニア・インターン」制度で、初めてやってきた年寄りの新人がロバート・デ・ニーロ演じるベン。 若者ばかりの職場でも、飾らない人柄で周囲からの信頼を得ていくベン。 初めは煙たがっていたジュールズとも少しずつ打ち解け、やがてジュールズと会社の運命を変えていく…


11.18マイ・インターン

ダブル主役のロバート・デ・ニーロとアン・ハサウェイ。 日本でのポスターは『プラダを着た悪魔』のイメージ寄りですが、どうみても、この映画はデ・ニーロおじさんのための映画。 英語版?のポスターのキャッチコピー、いいな。 いや~、デ・ニーロがこんなにニコニコ優しい笑顔の紳士を演じるなんて、ちょっとイメージと違うところがすごくよかった! 女の子もおじさんもハッピーになれる、世代を超えた友情の物語。 おじさんにも是非みてほしい映画です。 働く女性を取り巻く男尊女卑な考え方(アメリカにもあるんですね)、専業主夫&育メンのむずかしさ、退職後のシニア世代のやるせなさ、ママ友とのお付き合い…いまの社会の問題をうまく盛り込みつつ、上質なコメディーとしてうまくまとめているのも好印象でした。 最後の最後だけがちょっと納得いかないんだけど、ハリウッドらしいハッピーエンドで後味もよし。 専業主夫のだんなさんだけがかわいそうな気もします…。


11.18センリョウ


実際には、あんなおじさんはいません! 昔の仕事時代を引き合いにだして威張りもせず、つまらない仕事もニコニコしながら誠実にやって、自分の娘よりも若そうな女社長の仕事ぶりを高く評価して、まわりの若者たちの相談にも乗ってやって、やもめになっても家の中もきれいで…そんなおじさんいたら、私もお友だちになりたいわ!(笑) ファンタジーとして楽しめばいいのですよね。

仕事が大変な女性も、人生がちょっと退屈になったシニアも、楽しい気分になれる映画。 おすすめです。

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のんびり癒される映画 「ベル&セバスチャン」

水曜日はレディースデイだから気分転換に映画をみにいこうと思いついて、「マイ・インターン」と「ベル&セバスチャン」でしばし迷って、後者に決定(京都シネマは水曜日は男女の別なく1100円)。 「ベル&セバスチャン」は31日で終わってしまうし。 打ち切り目前で朝に1回しか上映されないのに、パラパラとお客さんがいる程度でした。

フランスアルプス山腹の小さな村で、血のつながらないおじいさんとお姉さんと暮らしている小さな男の子セバスチャン。 お母さんがいないことからちょっと屈折しているセバスチャンは、ある日、村人が恐れる「野獣」=野犬に出会う。 しかし、セバスチャンは互いに一人ぼっちの境遇から犬と心を通わせるようになり、おじいさんたちに内緒で野犬と友情を育んでいく。 その頃、ナチスドイツがフランスの山奥にもやってきて、ユダヤ人の違法な国境越えを手引きしている者がいると探索を始めて…。


フランスアルプスの雄大な山の風景だけでもかなり満足しました。 ハイライトの雪景色もきれいで、主人公は幼い男の子と大きな白い犬で、好きな要素ばかり。 大音響の爆発シーンがなくて、人が無残に死んだり人生について悶々としたりしない映画しかみたくない私にはぴったりでした。 ナチスはでてくるけれど、子どもでも安心してみていられる内容です。

磁石とか、若者たちの三角関係っぽい雰囲気とか、伏線もきちんとあって、脚本がていねいに作られていると感じました。 孤児がでてきても、お涙頂戴にはならなかったのも○。 ある意味、安定感があり過ぎて退屈と感じる人もいるとは思います。 私とは逆に、刺激を求めている人、泣きたい人、感動したい人にはおすすめできません。

ふらっと出かけてみるにはちょうどいい映画でした。 

10.29ヒメツルソバ

地面におろしたヒメツルソバは、鉢植えにしていたときよりも元気になって、かわいい小さな小さな花をいくつも咲かせてくれました。 もっと茂ってほしいな。


仕事が終わった万々歳と思っていたのに、また追加で超特急仕事が入ってしまいました。 日程未定で宙ぶらりんなままキープ状態なのが、なんとも嫌で家にいたくなかったのでした。 いずれにせよ、来週のことなので今はリラックスタイム。

■いつも拍手をありがとうございます。
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乙女心の問題? 映画「シンデレラ」

ずっと気になっていた映画「シンデレラ」をレディースデイでみてきました。

6.11映画シンデレラ

幼いときに実母と死別して、父親の再婚相手とその連れ子にいじめられている、かわいそうなエラ(=シンデレラ)が王子さまに出会ってハッピーエンド♪ 中世のおとぎ話を近世に置き換えたくらいで、物語も登場人物にもあまり大きな変更はありません。 王道のシンデレラストーリーを実写化した作品です。

映像がきれいでした。 舞踏会のシーン、そしてブルーのドレスがとてももきれいで、まさに女の子の夢の物語。

でも、なんだか物足りない。 美男美女=善男善女が幸せになるカタルシスがなんだか薄かった。 いじわるな継母だって実は不運でかわいそうな女だという解釈は、それなりに面白いはずなんだけれど、なんか中途半端。 最後にエラがみせた継母に対する「どうだ」といわんばかりの態度も、いじめられていたからとはいえ、素直に「幸せになってよかったね」と思えなくてモヤモヤ。 素直に感動できなかった。 一緒にみたFさんもいまひとつだったようなので(「やっぱりシンデレラが美人でなかったら、王子さまに見初められなかったよねー」が彼女の感想)、私だけじゃないみたい。 ディズニー映画にしては珍しく音楽があまり印象に残らないのも、物足りなさの原因の一つかもしれません。

別に悪くもないけれど、これほど評判になるほどの映画なのかな、というのが正直な感想です。 うーん、期待しすぎ? それとも、私がおばさんになったってこと!?

6.11和風パフェ

目指していったケーキ屋さんが混んでいたので、適当に入ったお茶カフェ(言葉としてへん?)。 和風のパフェがやたらに甘くて、お腹いっぱい。 Fさんとひさびさにゆーっくりおしゃべりできたから、それが何よりでした。 高齢の親にどう対応するかがむずかしいという話で盛り上がる私たち…シンデレラに感動できない世代(Fさんは私よりずっと若いのだけれど)。

6.11サプライズ

こんなにかわいいプレゼントまでいただきました。  プレゼントもうれしいけど、誕生日を祝ってくれる手書きのメッセージが本当にとってもうれしくて、うれしくて。 Fさん、ありがとう!!


兄が亡くなってから初めて映画をみました。 凄まじい事故のことを連想させる爆発や自動車が暴走するシーン、大きな音だけでも、心臓がバクバクしてしまう。 人が血まみれになるシーンはたとえ芝居だとわかっていても耐えられない。 けがや病気で人が死ぬシーンはみたくない。 人生について考えさせられるのも嫌。 物語よりずっと重い現実を体験しているから、お金を払ってまでそんなことは考えたくもない。 こんな調子だから、映画をみようという気がしなかったんですが、シンデレラなら安心。 リハビリにはちょうどよかったです。 Fさん、付き合ってくれてありがとう。 今度は植物園へ行きましょう。


■いろいろな記事に拍手をありがとうございます。 2日間ダラダラして、ヨレヨレ状態から復活しました。

■名なしさん、おっしゃる通り、ヨレヨレになるほど動けるってことは、それだけ元気になったということですね。 姪孝行して、兄夫婦には貸しがたっぷりです。
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底なしの孤独と寂寥感が漂うSF 映画「月に囚われた男」

このところ、みたいと思っている映画をことごとく見逃しています。 今日も強い雨にひるんだけれど、ひさびさに映画館へ。 低予算映画ながら意外に評判がよさそうなSF映画「月に囚われた男」をみてきました。

公式ホームページにリンクを貼っていますが、ワタシは予告編もみず予備知識ゼロでみました。 当然といえば当然ですが、ネタバレなしのまっさらな状態でみるのがおすすめです。 興味がある方はあまりあちこちの映画評をみない方がいいですよ(かなりネタバレしているものが多いので)。 ホームページの予告編でも半分ネタバレしてますからね。 そこまではばらしてもいいという自信があるのかもしれませんが。

5.7月に囚われた男

サム・ベイルは資源掘削会社と契約して、妻子を地球に残して月の基地に単身赴任中。 月の裏側にある基地で、彼はたったひとりで働いている。 地球とは通信機器の故障で直接交信ができない状態が続き、話し相手は人工知能搭載のロボット・ガーディだけだ。 孤独でまったく変化がない単調な仕事の毎日を、植物栽培やミニチュアの町作りをしてなんとかやり過ごしてきた。 契約期限の丸3年まであと2週間となった頃、サムは幻聴や体調不良に悩まされ始め、仕事中に事故を起こしてしまう。 意識が戻ったときは基地内でガーディの介護を受けていた。 そして、ガーディが交信不能なはずの地球の企業に直接連絡を取っているのを立ち聞きしてしまったサムは、基地内に違和感を覚えて…。

ストーリー展開は意外にもかなりゆっくりで、サスペンスもそれほどでもなく、ハリウッド映画大好きな人には退屈かもしれません。 でも、いまどきCGではない月面基地の映像&人間型でないロボット・ガーディがレトロ感いっぱいで、それが不思議な味わいを醸しだしています。 月面のモノクロの世界と、月面ローバーががたがたと走る単調な映像が、静まりかえった世界に取り残された男の寂寥感をうまく伝えていると感じました。 真実にたどり着いたときのサムの耐えがたい孤独、飛び去っていくカプセルを見送るうつろな瞳が切なくて、会社のやったことの非道さを言葉ではなく映画らしい方法でうまく描写していました。 ああ、ネタバレせずにこの映画について語るのはむずかしいなあ。 「自分」の存在とは何なのかという深い問いとともに、どこまでも膨張していく人類のエゴと労働搾取を糾弾する社会性のあるテーマを扱った、小品だけれどなかなかにいい古典的SF映画の佳作です。 デヴィッド・ボウイの息子が監督かあ…と、ボウイの全盛時代を知っているワタシはそんなところでも感慨深かったです。
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映画「Dr.パルナソスの鏡」

金曜日で打ちきりになってしまう映画「Dr.パルナソスの鏡」を友だちと誘い合わせて滑りこみでみてきました。

テリー・ギリアム監督が好きとかヒース・レジャーのファンというわけではなく、目当ては急逝したヒース・レジャーの代役として登場するジュード・ロウ(それも男前鑑賞ではなくて、ポスターにあった異様にいやらしーいニヤニヤ顔をみたくて)…という異端的なワタシたち。 ギリアム・ワールドについていけなかったらどうしようとちょっと心配していたんですけど、杞憂でした。 かなーり濃い個性的な世界観なんですが、意外なほど抵抗なく映画の世界に浸ってたっぷり楽しめましたよ。

2.25パルナソスの鏡

馬車で町から町へとさすらうDr.パルナソスと娘たちは、不思議な鏡の中で別世界を体験できるというふれこみの舞台を唯一の出し物とする旅芸人一座。 博士は悪魔と取引をして不死を手に入れたものの、娘が16歳の誕生日を迎えたら、悪魔に娘を引き渡すという約束を密かにしていました。 娘の16歳の誕生日を目前としたある日、首つりをしていたトニーという謎めいた青年を助けたことから、平和な一座に波乱が起こり…。 はたして娘の運命は?

鏡の中も、旅一座が暮らす馬車も、登場人物の服装も、なにもかもがものすごく独特の世界です。 でも、映画でなくては表現できない世界で素直に楽しめて、見終わった後は不思議な満足感がありました。 おんぼろな馬車の中のギューッと狭くてごちゃごちゃした生活空間が妙に居心地良さそうで、あんなのに乗って旅してみたいかもと夢想したりして。 ジュード・ロウのにやけた顔をみたときは、思わず笑っちゃいました。 ただの男前じゃなくて役者なのが好きだわあ。 鏡の中の世界が近頃の「いかにもCG満載」という感じとは少し違った美しさがあって(CGなんでしょうけど「絵画的」という友だちの言葉に深く納得)、映画館の大きなスクリーンでみてよかったと思います。 「お人形さんのような」という言葉がぴったりの女優さんも、舞台の安っぽい作りも、人形芝居を思わせて、それがエンディングにうまくリンクしているなと感心しました。 ヒース・レジャーが急逝しなかったら、話の筋は変わっていたのかな?

隣に座っていたおばさま方は、どういう内容かも、ヒース・レジャーが急逝して3人の俳優が友情出演したことも(ヒースの遺児に出演料を寄付したんですよね)知らなかったらしくて(鏡の中に入るたびに顔が変わることの意味がわからないでしょうね)、終わった瞬間に「わけわからんかったなあ」と話してられました。 普通の物語でないとイヤという人は受けつけられないのかもしれませんね。 Mさん、次は「シャーロック・ホームズ」でジュード・ロウ鑑賞しましょうね♪


フィギュアの真央ちゃんのフリー演技がみたいのに、午後は飛びこみの仕事があってでかけなくてはいけません。 メダルはどうでもいいから、自分のベストを尽くして笑顔で終わって欲しいなあ。 真央ちゃんのスケートが特に好きというわけじゃないけど(実力ではキム・ヨナが上だと思う)、ものすごいがんばりやさんの悲しい顔を見るのは辛いので。

■拍手をいっぱいありがとうございます。 お返事はまた後ほど。
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高密度な映像美体験 映画「アバター」

友だちに誘われて、ふたつ返事で昨日みにいった映画「アバター」。 こういう娯楽系映画は誰かと一緒にみたい派です。 ストーリーや映像についての辛口評をたくさん目にしましたが、ワタシは結構楽しめましたよ。 この映画は、割高料金を払っても映画館でみるのが断然おすすめです。 めくるめく映像美をみるだけでも十分に価値があると感じました。

2.10アバター

あちこちで紹介されているのでストーリーは省略(手抜き)。 特に語ることはありません。 感情を描くシーンが少なくて、登場人物を誰も好きになれませんでしたが、たぶんこれ以上映画を長くしたくなかったんでしょう(ゴーグル着用時間の限界を考えて)。

ワタシがみたのは吹き替えの3D版。 ふだんは眼鏡をかけていないのですが、映画や展覧会では眼鏡がないとみえない近眼なので、3Dゴーグルと重ねて着用しました。 やっぱり重かったです。 後半はずり落ちてくるゴーグルと眼鏡を引っぱり上げるのがうっとうしくて違和感は最後までぬぐえず。 それでも、奥行きのある美しい映像を浴びるように感じられて、3Dでみてよかったと思いました。 まったく違った世界を「体験した!」という痺れるような感覚を味わえた3時間足らずでした。 ただ、常に極度の疲労状態の目を抱えているせいか、30分を過ぎたあたりから終わるまでずっと涙ダラダラ(泣くというのではなくて)。 高密度な異世界の映像に文字通り目を見張ってしまい、まばたきが少なくなってドライアイ状態になったためかと思われます。 みおわった後は目と脳がものすごーく疲れてしまい、帰ってからPCを開く気にもなりませんでした。

映像は本当にすごかったです。 特に、深海の生物を思わせる植物の描写がきれいでうっとり。 あの世界に住む原住民(?)が植物とつながる姿、ちょっと羨ましかったです。 あんな風に植物とつながれたら、すごく気持ちよさそう。 ただ、異世界の造形はジブリを思い出させるものがとても多くて、「ジブリはやっぱりすごいなあ」と感心。 「ナウシカ」「もののけ姫」を彷彿とさせるシーンが多かったです(ファンじゃないワタシでも)。 そのほか、「エイリアン2」とか、オマージュ的にいろんな映画の要素が散りばめられていたような。

いろいろ感じるところがあった映画ですが、一番最後に心に残ったのは「よくこんな映画をアメリカでつくったよな」ということ。 だって、他の惑星に侵略的に攻めこむ人間側は「海兵隊」ですよ、「海兵隊」。 「地球○○隊」とかいう名称じゃなくて。 ということは、あれは「地球人」の総意というよりも「アメリカ」のエゴだということがハッキリしている。 アメリカ批判そのものと感じたのはワタシだけでしょうか? 原住民が暮らすジャングルをへりで焼き払うシーンは、ベトナム戦争を彷彿とさせました(ベトナム戦争世代じゃないのに!)。 そもそも、原住民はどう見てもアメリカ先住民を思わせる風俗ですし。 最終的に悪役をひとりにしたことでお茶を濁してはいますけれど、キャメロン監督はアメリカ人の傲慢さに我慢がならないのではと思わされました。 こういう描き方をしてもアメリカで大ヒットというのは、アメリカがそれだけ懐が深いってこと?
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ゆったり穏やかな恋愛映画「ジェイン・オースティン 秘められた恋」

金曜日に打ちきりになる「ジェイン・オースティン 秘められた」を駆けこみでみてきました。 地味な映画だから空いているかと思ったら大間違い。 最後の1席まで入ってホントに満席でした。

1.7ジェイン・オースティン

身近な人間関係を織りこんだ恋愛模様をテーマに小説を書いたジェイン・オースティンは、18世紀~19世紀前半のイギリスの女流作家。 現代人が読んでも共感できる普遍性を持った小説を生みだしたとして、いまも高い評価を得ています。 恋愛をテーマにした人なのに本人の生活はいたって地味で生涯独身、牧師の父の元で暮らした……という従来のイメージを覆す新たなジェイン像を描いたフィクションです。 ウィットに富んで才気煥発、当時の一般的な価値観に縛られない自由な精神を持った美しい女性ジェインが、生涯にたった一度落ちた激しい恋。 大都会ロンドンで法律を学びつつ放蕩三昧の生活を送る青年との叶わぬ恋を、イギリスの田園風景をバックにゆったりと情感豊かに描いていきます。

物語としてはごくごく普通の「結ばれない恋」だけを描いているので、めちゃくちゃにおもしろい!というほどではなかったですけど、穏やかなストーリー展開と、当時の階級社会や風俗などの時代背景を美しい映像でみせる映画で、年頭にみるのに最適な映画でした。 ジェインの恋は叶わなかったけれど、後味はよくなるように仕上げてあるし。 ちょっと鈍くさそうなお金持ちの求婚者のカレ、実はいいヤツなのに、プロポーズをはぐらかされて言ったひとことがとてもステキだったのに、気がつかないのかジェイン! もったいないなあ…なんて思うのは、おばさんになったからでしょうね。 若い女の子はやっぱり洒落たこと言って身のこなしがスマートなイケメンがいいのよね、やっぱりね。

アン・ハサウェイがとてもチャーミングでした。 ただ、ワタシが漠然と抱いていたジェイン・オースティンのイメージとは外見からして違いすぎて(美しすぎ)、さらにステキなモテモテッぷりも、う~ん、そんなにもてたの?という気がして、思いっきり感情移入とまではいかなかった。 財産のない家庭の娘が独身のまま過ごすことが当時の社会においてどれほど生きにくかったか、そのあたりでは思わず感情移入しちゃいましたけど(笑)。ジェインが恋におちた相手ルフロイの描き方も淡泊で、ただの遊び人みたいに振る舞っているけど実は社会の矛盾や法律家としての正義に悩んでいる青年という感じが弱くて(ちらちらと暗示する場面はあるものの)、ジェインがそこまでルフロイを好きになる説得力にやや欠けていたのが残念。 ルフロイ役の俳優さん(ジェームズ・マカヴォイ)、どこかでみたことあるなあと思ったら、「つぐない」に主演していた人でした。 ぜんぜん違う感じでわからなかったわ。

この映画はジェイン・オースティンの小説からたぶんたくさんの台詞が散りばめられているようでしたから、ジェイン・オースティンの小説が好きな人がみたら数倍楽しめるはず。 もちろんジェイン・オースティンを知らなくても、普通の恋愛映画として十分楽しめます。
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