犬は脇役 ジョージ・P・ペレケーノス「ドラマ・シティ」

オルハン・パムク「わが名は紅(あか)」の重厚な世界をたっぷり堪能した
後は、しばらくすばらしい文学作品の余韻を楽しみたくて軽い本を探して
みました。 ペレケーノスの「ドラマ・シティ」を選んだのは、新聞の書評に
「犬好きにおすすめのサスペンス」とあったから。 ハードボイルドは
10年以上前に読んだきり!? ひさしぶりというより、実はレイモンド・
チャンドラーの「長いお別れ」「さらば愛しき女よ」と、ジョン・ダニングの
「死の蔵書」「幻の特装本」しか読んでいない、たぶん。

11.29ドラマシティ

不幸な生い立ちから犯罪者となり、仲間をかばって長期刑に服した男が
主人公なのですが、暴力的な描写はあまりありませんでした。 服役中に
犬を世話することで癒された主人公は、出所後に虐待された動物を救う
動物保護官の仕事に就き、過去と決別して真面目に働いて生きる道を選ぶ
のだが…。

ハードボイルドというのとは、ちょっと違うように感じました。 主人公は
なかなかタフなんですが、どちらかといえば主人公の活躍より、一度
道を踏み外した人がどん底の境遇から這い上がっていく過程を
ていねいに追った地味で真面目な小説でした。 話のテンポが一気に
加速することもなく、ゆるゆると進んでいくところも、普通のサスペンスや
ハードボイルドとは違うし。 動物保護官という仕事や、依存症を克服
するために必死でもがき苦しむ人たちをリアルに描いたところが、この
小説のポイントです。 安楽死寸前から救った犬と主人公の交流が
もっとあるかと期待していたのですが、そういうところはあえてあっさりに
したのかな。 もうちょっと描いてあってもよかったのになぁ。
感想としては、まあまあ。 犬好きに特におすすめというほどでは…。

読みかけた本が今の気分にしっくりこなかったので、昨日からアリステア・
マクラウドの短編集「冬の犬」を読みはじめました。 クリスマス前に
読むのがちょうどいい内容で、最初の1編で心わしづかみされました。
ゆっくりゆっくり読んでいきたいです。

やっと冬支度

テンプレートを探しても、なかなか気に入るのがなくて、タグの知識皆無の
超初心者のくせに気に入った3カラムのテンプレートを、なんとか2カラムに
カスタマイズできないかと四苦八苦。 でも、力尽きてシンプルな冬景色に
模様替えしました。 やっと夏から脱出できました。 そうそう、今ごろに
なって「プラグイン」が何なのか、この機会にようやく理解できました。
それだけでも、徒労ではなかったと思って自分を慰めてます(笑)
ちょっと寒々しいかな。 写真を載せるにはじゃまにならなくていいと
思っているんですが、どうでしょう?

11.29麦わら細工

この間から手をつけかけていた麦わら細工の第1号。 やっと完成です。
デザインが決まらず、手順も見よう見まねでグサグサになったりして
手こずりました。 どうも、ワタシが去年ドイツで買ってきた麦わらの質が
よくないみたいです(と、自分の不器用を棚に上げて麦わらのせいにする)。
実は、麦わらをお湯につけて柔らかくしてから、繊維に沿って切りひらき、
アイロンで平にする作業の方が、組むことそのものよりもずっとむずかしい。
単純な形の方が麦わらの素朴さが生きるように思えるので、次はもっと
シンプルなのを作ってみよう。 先端のギザギザの切り方と麦わらの幅で
バリエーションが出るはず。 それにしても、日本ではこういう細工用の
麦わらって売ってないのかしら。 検疫の関係かな?

紅葉散歩

みなさん、こんばんは。 ちょっと更新が止まっていましたが、ワタシは
元気です。 カラダのことが(気にしていないつもりでも)なんとはなしに
いつも気になって、気分爽快!というわけにはいきませんが、別に急に
どこかがどうかなったわけではないので、まあ平凡に普通に日を送って
おります。 その分野の専門医にセカンドオピニオンを求めるべきか…
どうしたらいいのか判断に迷っているうちに、再診を約束した3ヶ月くらい
経ってしまいそう。 考えたって仕方ないことなのですが、ぜんぜん気に
ならないと言ったら、嘘になります。 いつだって頭の片隅には、画像に
写っていた「良性か悪性か分からないナニカの影」がこびりついています。
理性で「たいしたことではない」とわかっていても、心は理性の通りには
動かないものなんですねぇ。 単純で当たり前のことなんですけど、今回、
それが本当の意味でよくわかりました。 へんなのですが、新しい体験
でもあり、新しい視点を持てたというか…客観的に自分を見ている自分が
いて、なかなかに興味深いです。 以上、重い話はここまで。

京都は今年はいつまでも暖かくて、紅葉がなかなか進みませんでしたが、
ようやく市内の各所が見頃を迎えているようなので、真如堂までぶらぶら
散歩してきました。 何年か前にJR東海のCMに登場して以来、突如、全国に
その名を知られる紅葉の名所となってしまった真如堂。 昔は、ほとんど
人影もなくて静かだったのに、平日でもかなり賑わってました。 団体さんも
午後遅めなのに、まだ次々に到着していました。 みなさん、口々に「ここが
一番きれいねえ」「三千院よりきれいじゃないの」なんておっしゃってました。
ワタシは、20年近く(!)三千院の紅葉を見たことがないので、比較でき
ません(笑)

11.28真如堂の紅葉

紅葉は今が見頃です。 でも、今年の紅葉は全部揃って真紅になることは
ないようで、完全に散ってしまった木もあれば、まだ緑や黄色の木もあり
ました。 今週末まではもちそうですよ。 真如堂から哲学の道に行こうと
思っていましたが、もう桜の紅葉は昨日の雨で散ってしまったようなので
断念。 先週末は、桜の紅葉がとってもキレイだったんだけど、そのときは
デジカメを持ってなくて残念!

11.28真如堂参道 11.28真如堂三重塔

11.28真如堂鐘楼 11.28真如堂の紅葉2


真如堂のある吉田山は閑静な住宅街。 民家の生け垣にサザンカが咲いて
いました。 真紅の紅葉をたっぷり見た後だからか、みずみずしい花と葉が
目に優しく感じました。 生け垣のある風景って、いいですよね。

11.28サザンカ

Category: 日々の記録

妄想あれこれ

次にドイツのクリスマスマーケットへ行くなら、どの町がいいかなあ…
と妄想をふくらませているうちに、急に本気になってきました。 前から
訪ねたかったのに、東端にあってなかなか到達できないドレスデンは
ドイツの代表的なクリスマス菓子シュトーレンの本場だから、できれば
クリスマスの時期に行きたい。 祖父が大正か昭和の初め頃に仕事で
訪ねたことがあると聞いているライプツィヒもぜひ一度行ってみたい
(祖父が生きていたら、どこへ行ったのか聞けたのになあ)。 そして
もう、ずっとずっと前から行きたくウズウズしている、木のおもちゃの町
ザイフェン…。 って、はたして本当に行けるのか? 行けても行けなくても
旅のプランを考えているときが、実は一番楽しいからいいのです(笑)

11.20ヘビイチゴ 11.22キノコ

ヘビイチゴみたいな雑草の実は、鳥が食べるかと思いきや、柿があるからか
誰も見向きもしません。 柿の木のまわりだけ、いろんな鳥で大賑わい。
プランターの壊れたのを撤去したら、その裏に気持ち悪~いキノコが出現。
半分つぶれた形だけど、それにしてもカサが不気味でギョッとしました。

仕事のギャラの振り込みがあまりにも少なくて納得がいかなかった件は、
思いがけない展開になって、すごく後味が悪くてイヤになります。
出入りしていた支社が閉鎖になったため、東京の経理に直接電話したら、
もう会社を辞めている以前の担当者が電話してきて「確かに少なすぎます。
すべて私のミスです。 でも、支社がなくなってしまって、補填する手だてが
ありませんので、個人的に1万円だけお支払いします」とのこと。 そんな
個人が出費するようなことではないと思うのだけど。 それに1万円じゃ
ぜんぜんまだ足りないし。 でも、振り込まれたのがあまりにも少ない金額で
(激安仕事をしているワタシの基準でも、あり得ない金額)悲しかったし、
その方は「責任者だったからいいんです」と言いきられたので、1万円を
受け取ることになりました。 でも、ちっとも嬉しくないです。 なんか
とってもイヤ。 教訓「つぶれそうな気配がある会社の仕事は、情があっても
けっして受けてはいけない」←もう一度たっぷり痛い目に遭っているのに
またしても痛い目に。 学習できないワタシがバカでした。
Category: 日々の記録

現実逃避したい

カラダのことがなんとなく気になって(別に痛くも痒くもないし、十中八九は
別にたいしたことないではない…と理屈ではわかっていても)、何事にも
気合いが入りません。 大好きな読書もあまり進まず。

昨日、何気なしにネットでドイツ行きの航空券の値段を検索したら、8万円
で、唐突にまたドイツのクリスマスマーケットに行きたくなりました。
ところが今日、同じ会社で調べたら同じ日の同じ便が9万1000円になって
ました。 やっぱり人気みたいですね、クリスマスシーズンのドイツ。
そして、気づいたのが燃料費+空港税。 2万5000円~3万円くらい追加
らしい。 高いなあ(ため息)。 あ~でもでも、ルフトハンザで8万円+α
なら…なんて妄想してたら、ちょびっと気持ちが上向きました。 そこで、
去年買いこんできた麦わらをふやかして、麦わら細工の星を作る下準備を
してみたり。 年賀状の準備をしてみたり。 年賀状なので、趣向は来年の
元旦まで公開できませんが、あいかわらず羊毛です。 羊毛は楽しい~。

スズメと柿

今日は珍しくスズメが柿の実を食べてました。 窓のすぐそばにある実で、
恐がりのスズメはワタシがそっとのぞいているのを関知して、ふだんなら
絶対に近づかないはずだけど、今日は柿のおいしさにハマって怖さを忘れて
ました。 珍しく近くから窓越しにパチリ。
Category: 日々の記録

復旧してない!(怒)

結局、FC2ブログのサーバー9のトラブルについては、会社としてできることは
全部したということなのか、管理画面に出ていたお詫びのメッセージも消えて
いますが、相変わらずblog9はおかしい!(怒) いま書いた記事を保存しようと
したら、消えました(時間はそれほどかけていないのに)。 画像を添付しようと
すると記事がすっぱり消えてしまうようです。 ムカ~ッ。

データの復旧は古いところはかなり戻ったようですが、10月・11月分は
もう復活しないようです(涙)。 最近の記事は奇跡的にウェブ上に残っていた
記事をワープロソフトにコピー&ペーストしたため、なんとか保存できました
が、10月分は3分の1を残して消失。 残っていた記事も、一瞬後には
キレイさっぱり消えてました。 ユーザーフォーラムの不具合掲示板で
Googleのキャッシュから拾える方法が書いてあったので、消えた10月分の
何記事かは保存できましたが、消えてなくなったものは取り返しようが
ありません。

「データのバックアップしてあるから安心」なんて思っていたら、大間違い
でした! 最近になってバックアップは月ごとにできるようになりましたが、
ワタシはよくわからず「すべて」を選択して、保存できた気になっていました。
でも、実はデータが多いと、保存されるのは「すべて」じゃないんですよッ!!
保存したつもりになって、内容を確認しなかったのも悪いんでしょうけど…。
今回のトラブルで、ログのインポートをしようとしてもうまくいかず、「なんで??」
とファイルをみてみると、最初の3ヶ月分くらいしか保存されていませんでした。
データをバックアップする際は月ごとにした方が安全なようですよ。

こういうことって、本当はFC2が全ユーザーに再度、周知徹底するべきなのに。
せめて、これを読んでいるFC2ブログユーザーの方は、バックアップの内容を
一度確認してみてくださいね。

雨降りの晩秋の庭がなかなか美しくて、いろいろ写真を撮りましたが、
また記事が消えたら怖いので今日は写真を添付するのはあきらめます。

【追記】11月21日 やっと画像がアップできました。

晩秋の冷たい雨が降った後、庭に出てみると

11.20小菊

つぼみのときは淡い淡い黄色だった小菊。 咲ききると白ですね。

11.20スノードロップ 11.20オキザリスの葉

11.20ワビスケ 11.20クチナシの実

スノードロップが咲き出しました。 いつもより少し早めかな?
オキザリスの葉っぱは露がつきやすいみたい。 小ぶりの椿「ワビスケ」も
今年はいっぱいつぼみがついていて楽しみ。 クチナシの実も豊作。

なぜ指示もしていないのに文字が急に青になるのか…打っている画面上に
なんのタグも現れていないのに…やっぱりヘンだ、blog9サーバー。

【追記の追記】
上記の最後、文字が勝手に青になっていたのですが、いつのまにか普通の
色に戻ってました。 ワタシの文句が聞こえたのか?

復旧しつつあるのか?

2006年5月までは元の状態に戻ったようです。 昨夜、自分でダブった記事を
ブログ開設から3ヶ月分は削除したのですが、あとはFC2の会社で復旧作業を
してくれたのかなあ…あまりにも膨大なデータが消えて茫然自失で、昨夜は
全部に目を通す元気も残っていなかったので、どちらなのかわかりません。
でも、管理画面を開くと昨夜は「できる範囲で復旧しましたが、これ以上は
できません。すみません」みたいな素っ気ないお知らせだけが載っていた
だけだったのに、今日の夕方に「2次バックアップから復旧するよう努力
します」というようなメッセージになっていました。 でも、今年の6月以降は
ほとんど消えてるけど。 6月以降の分も戻って欲しい!

それにしても、どうしてコメント欄が日付順じゃなくてめちゃくちゃになって
しまったのでしょう?? もうイヤッ! どこか他のブログを探そうかな。
今まで満足して使ってきたんだけど…今回のトラブルについての告知が
他のサーバーのユーザーにまったく開示されない姿勢には不信感いっぱい。
こんなことにならないように、せめてバックアップをとるように全ユーザーに
もう一度注意を喚起するくらいしてもいいと思うのに。

11.17小菊
Category: 日々の記録

復旧しようとしたら

昨日、サーバーの不調で消失してしまったデータは10月中旬までバックアップ
してあったから…と「ログのインポート」を実行したら、ブログ全体が
もう手の施しようがないほどヘンなことになってしまいました(大泣き)。
なぜかインポートできたデータは全体の20%ほどしかなく、そして、
たいていは残っていたのと同じ日付のばかりが再度インポートされた結果、
古いところは全部ダブっているし、新しいデータは全部消えてます。
バックアップした意味がまるでないではないか…。 かれこれ1時間あまりも
手動でダブったデータを消していると、今度はトップ画面が古い日付に
なってしまって、どうなっているのかわけがわかりません!

FC2ブログ利用のみなさん、「バックアップしてあるから安心」ということは
ぜんぜんないみたいです。 では、どうすればいいのか?? 謎です。
Category: 日々の記録

データ消失!

ずっと日記を書いてきたFC2のブログサーバー9、トラブルで今までの日記の
ほとんどのデータが消失してしまいました(涙)。 最後にデータをバック
アップしたのは10月中旬。 恐れていた写真のデータはFC2でだいたい復旧して
くれたようですが、バックアップしていなかった文章(特に本の感想など)は
もうすっかり記憶の彼方に消えてます。 FC2は写真データの保存が一括して
できないのが一番困るのですが、今回は写真は割と残っているようなので
(といっても2ヶ月以上前のデータは確認していませんが)、まだ被害が
少なかった方だとあきらめるしかないのでしょうねえ。 最近、病気の不安で
落ち込んでいたのに、これこそ泣きっ面に蜂。 悲しい。

バックアップしてあったデータからインポートするには、ブログに残っている
のを削除してからでないと二重投稿になるのかしら。 どちらにしても、
写真と文章がバラバラになっている状態だから、記事ひとつひとつに手動で
写真を入れ直さなくてはいけないはず…とてもじゃないけれど一気に復旧する
のは無理です。 とほほ。 書いていただいたコメントも消えてしまったものも
あって、ほんとうに残念です。 書きこんでくださった皆様、ごめんなさい!
FC2ブログを利用している方は他人事と思わず、いますぐデータをバックアップ
することをおすすめします。 ほかのサーバーでもあちこち連続して不具合が
起きているようなので。

11.13ツワブキ

春に、植木屋さんが雑草と間違って葉っぱすべて取ってしまったツワブキが
なんとか復活して、小さな花を咲かせました。 根だけしか残っていなかった
のに、植物は本当に強いな。 デジタルな世界はこんなにもろいのに。
Category: 日々の記録

なんだか微妙

1週間前の人間ドック当日に引っかかって精密検査に回された結果を聞きに、
今朝は再び病院へ。 正直なところ、昨夜はなかなか寝つけませんでした。
癌だったらどうしよう…病院の待合室で、1時間待たされている間も内心
ドキドキ。 待たされるから、よけいに悪いことばっかり思い浮かんで。
結果は「4ミリほどの『何か』があるけれど、今のところ悪性には見えない
から、3ヶ月後にもう一度診察を受けること」でした。 なんか限りなく微妙な
判定です。 たぶん悪性ではない、でも無罪放免でもない。 それでも、
「いますぐ切除」なんて言われる最悪の事態ではなかったから、ほんとうに
ホッとしました。 でもなあ…なんだかなあ…。


11.14ハツアラシ

家に帰ってから、庭でしばらくぼんやり。 聞き慣れない小鳥のさえずりが
すぐ近くから聞こえてきて、雲の切れ間からときどき薄日がさして。
幸せって、こういうごく平凡で静かなことなのかもしれませんね。
初嵐が咲いたとたんに、急にすごく寒くなりました。 植物は季節の移ろいが
よくわかってるのねえ。

11.14野いちご

増えすぎたリュウノヒゲを抜いたら、こんな赤い実が出てきました。
野イチゴやヘビイチゴとはちょっと違うみたいだけど、なんだろう。
Category: 日々の記録

絵を描くこと、生きること オルハン・パムク「わたしの名は紅」 

今年のノーベル文学賞を受賞したオルハン・パムクのベストセラー
「わたしの名は紅」をようやく読み終わりました。 検診でひっかかって
あまり元気でない精神状態で読みはじめたためか、前半はだらだらと
毎晩少しずつ読む程度でしたが、半分を過ぎたあたりでやっとこの作品の
世界になじんできて、あとは一気に加速。 細密画という全く未知の世界を
舞台としていることと、文章が長くて複雑なことから(これは訳文ではなく
原作の文章がそうなんだそうです)、初めはちょっと取っつきにくくて
ある程度の忍耐を要しますが、重層的で深い小説を読んだ余韻は
なんとも心地いいです。 全体を覆うもの悲しさに心の奥までひっそり
するような読後感ですが、けっして暗く重い話ではありません。

11.12わたしの名は紅

舞台は16世紀、オスマン・トルコ時代のイスタンブル。 細密画という
イスラム独特の絵画を描く絵師が殺された事件を縦糸に、新しい様式の
細密画の制作をスルタンから請け負った男の娘と幼なじみの男性との
恋愛を横糸にしたストーリーが展開します。 この本の帯には「歴史ミステリー
小説」と書かれていますが、ミステリーとして筋だけを追って読むと退屈になる
かも。 ワタシはストーリーそのものよりも、西欧から押し寄せる近代絵画の
手法を前にして、やがて細密画そのものが時代の波に飲みこまれて消えて
しまう予感におののく絵師たちの悲哀や、信仰と芸術表現の間で葛藤する
絵師の内面が深く心に残りました。 著者は子ども時代から画家になりた
かったと前書きにも記していましたが、「絵を描くこと=生きること」である
絵師たちの心情に温かく寄り添って物語る著者の姿勢は、子どもの頃に
ずっと「絵描きさんになりたい!」と思っていたワタシには特に好ましく
感じられました。

細密画というものをまったく知らなかったのですが、イスラム教のしばりが
あって、当時、絵師として生きるのはとても困難だったようです。 たとえば
肖像画は偶像崇拝につながるからと、人物はどれもわざと同じような顔に
描かなくてはいけなかったり、常に「神の視点」で描かなくてはいけないと
遠近法を完全否定したり、絵師は昔の名人の技を忠実になぞるべきであって
独自の絵画スタイルを持とうとするのは神を冒涜する行為になるとか…
イスラム教を知らない人間にはなかなか理解しにくい世界で、そういう点が
当初感じた読みにくさの一因であると同時に、まったく知らない世界へと
導かれる翻訳もの特有の楽しさともなっています。

600ページを超える小説が59章に分かれていて、それぞれの章が
「わたしの名は○○」「人はわたしを”蝶”とよぶ」「わたしは犬」など
タイトルがつけられ、それぞれに物語る視点が違っています。 淡々とした
語り口と、タイトルの単調な反復が独特のリズム感を生みだし、様式美を
追究した細密画の世界を、著者は文章に置き換えようと試みたのではないか
などと考えたりしました。 読み終わった後に何度も反すうしたくなる本です。
万人向きとはいえませんが、美術に興味があって翻訳ものにある程度慣れた
人なら、おもしろく読めると思います。

11.12ベゴニア

金曜日は暑いくらいの陽気だったのに、今日は一転して寒い一日でした。
寒風の中でもベゴニアは元気に咲いています。 強いなあ。

フラの美しさ 映画「フラガール」

友だちから「思った以上によかったから、ぜひ映画館でみて!」と強く
すすめられた映画「フラガール」をやっとみてきました。 フラが想像
以上に美しくて、ホントに映画館でみてよかったです。 平日のお昼過ぎ、
アンコール上映だというのに、(小さな映画館とはいえ)8割方いっぱいで
驚きました。 人気なんですねえ。

炭坑町の田舎娘たちが、元SKDダンサーからフラダンスを習ってプロとして
舞台に立つまでを描いた青春群像。 ストーリーはかなり単純だし、目新しさ
はないのに、きっちり泣かせるシーンがたっぷり盛りこまれていて、自分でも
「なんでこんなに泣くかな」とあきれるほど涙ボロボロ。 ひとりで観にいって
よかった(笑) 浅田次郎の小説で泣いてしまって悔しいと感じるのと
どこか共通するものがありました(ひねてるかな?)。 「リトルダンサー」と
よく似ていたけれど、う~む、ワタシは「リトルダンサー」の方が好き。
「リトルダンサー」はただ泣かすだけじゃなくて、緩急の付け方や台詞に
頼らない”行間”の濃密さがあって、映画としてまとまっていたように
思います。

でも「フラガール」は決してつまらない映画ではありません。 なかなか
楽しめましたよ。 松雪泰子がゾクゾクするほどキレイでした。 実は
あまり好きな女優さんではなかったんだけど見直しました。 かつては
スポットライトを浴びていたのに、うらぶれた炭坑町へ来るほかなかった
ダンサーのすさんだ目つきと、それでも毅然と胸を張って一人で生きようと
する姿勢が、松雪泰子でなくては出せない味! よかった~。 フラを踊る
シーンもオーラを放っていて、もっとみていたかった。 残念だったのは、
物語の運びが途中でだれてしまったこと。 うるうるしながら「この別れの
シーンをもう少し削ればよかったのに」なんて冷静に分析している自分が
少しイヤでした(笑)

11.10ヤツデ

これはヤツデの花。 今日、顔を出したばかりのようです。


人間ドックでひっかかった腫瘍らしきもののことが頭を離れません。
考えないようにしようと思っても「悪性だったらどうしよう」という不安は
もやもやと後から後から湧いて出てきます。 家でじっとしているから
よけいなことを考えてしまうのかも、と映画をみにいったり、ジムで
体操&運動で汗を流したり。 こんなときに限って、遊びのお誘いが
多いのも困ったものです。 そんな気分じゃないんだけど、どうやって
断ったらいいのか悩むところ。 さらに、ジム会費の引き落としが先方の
ミスでされてなくて、利用できるとかできないとか電話で待たされてイライラ。
返事の電話をすると言ったまま連絡なくて、確認の電話をしたら「そんなこと
あったんですか?」とか「早くお金払ってください」(払いたいわよ!)とか
「○×△子さんですね?」とフルネームで別人と間違われて対応されるし、
ついに堪忍袋の緒が切れました。 ワタシ、いまとっても気が立ってるのよ(笑)
ふだんは押し切られてしまうタイプなんだけど、10日間も利用できなかった
からと月会費を半分に値切りました。 当然だと思うけど。
Category: 映画

落ち着かない

人間ドックへ行ってきました。 おえおえっとなりながら胃カメラ飲んだり、
マンモグラフィーでおっぱいムギューとつぶされたり、毎年受けてたけど
受診する病院をかえたこともあって、いろいろ新たな体験をしました。
予定になかった検査まで、その場で追加されたってことは…結果がわかる
まで、かなり気が重い日々を過ごすことになりそう。 そういえば、去年は
血尿で「要精密検査」といわれてドヨドヨしたし、ずっと以前は「喉に良性の
腫瘍」といわれたこともあったなあ。 でも、結局どっちもたいしたこと
なかったから、今度もそうでありますように。

11.7牛

家へ帰ってきても何もする気がせず、でも手持ちぶさたで、やりかけて放置
していたクロスステッチをチクチク。 抜きキャンバスって、手触りがゴワゴワ
していて刺し心地がよくないし目も揃わないし、苦手だなあ。 抜くのも
すごく力がいるし…と思っていたけど、ボトボトになるほど水で濡らしたら
わりとうまく抜けました。 さて、いつになったらミシン縫いが完成できる
ことやら(笑) キャンバスを抜く前のシワシワ写真しか撮らなかった。

11.7ハナミズキ紅葉

今日は木枯らし1号が吹いたとか。 急にすごく寒くなってブルブルッ。
気持ちも財布の中身も寒すぎ。 天気予報では、明日は最低気温が
5℃になるといってたけど、ホントかな!? 今朝より10℃以上下がるの?
Category: 日々の記録

急に寒くなって

ついこの間まで半袖でもいいほど日中は暑かったのに、この数日でぐっと
朝夕が肌寒くなってきました。 世の中は3連休だったのですが、ワタシには
なんの関係もなく、京都はそこいら中が観光客で混んでいるだろうから、と
ひたすら家でボーッ。 家事と庭の手入れの手伝いに明け暮れ、やるべき
仕事は全然やる気がせずに放置したまま、気分がすぐれず(たぶん、
やるべきことを後回しにしているやましさのため。 分かってるならサッサと
片付ければいいことは百も承知だけど)…うだうだ…。 現実逃避にちょっと
ステッチしてみるも、抜きキャンバスを使ったら針目が揃わずガックリ。

友だちが強くすすめてくれた映画「フラガール」は今週中にみなくては…
ほかにも「トリスタンとイゾルデ」「16ブロック」「サンキュー・スモーキング」
といっぱいみたい映画があるのに、どれもそろそろ打ち切りになりそう。
お金も時間も余裕がないなあ(ため息)。 読書中の「わたしの名は紅」は
体調不良で集中力がなく、おもしろくないわけではないのにあまり進まず。
なのに、今日の新聞の書評に出ていた「ドラマ・シティ」がワンコものと
知り、買いたくなってしまいました(困)。 あ~、でも先日修理に出した
古い方のパソコンがバッテリーだけは保険対象外で1万8000円もかかり、
さらに今週は人間ドックで自己負担1万2000円。 本気で節約しないと。
そういえば通い始めたジムの月会費引き落としは、結局クレジット会社の
信用調査に合格したのだろうか? 何も問い合わせがないけど、いまだに
引き落とされた形跡がない。 不思議。 さらにそういえば、ギャラの
振り込みがないところに、明日こそ督促の電話をしなくては。 ある程度の
規模の会社なのに、約束の期限から2ヶ月以上過ぎても払わないって、
いったいどういうこと! というか、つぶれそうなのかも…と本気で心配に
なってきました。

11.5初嵐

庭では「初嵐」という椿が咲き始めました。 ヒヨドリがこの椿の蕾と
熟れた柿をめぐって、連日大騒ぎしています。
Category: 日々の記録

十三夜

植木屋さんがきて庭木の手入れをしていった後、母はいつも庭でため息の
連続。 植木屋さんは樹木が相手だから草には全く興味がないらしく、
咲き始めたばかりの野紺菊をはじめ、ホトトギスや貴船菊は痕跡もなく
撤去されていました。 さらに庭のあちこちに増えてきたスミレは根こそぎ
全部抜かれてしまったそうです。 でも、いっぱい木や草が茂っている
手入れがすごく面倒くさい庭を丹念に掃除してくれる植木屋さんにあれこれ
口うるさく言うのもはばかられ、あきらめてはいるのですが。 悲しい。

11.3オキザリス

今夏は母の体調不良で庭の水やりが足りなくて、カリカリになっていた
オキザリスが涼しくなったら復活していました。 たった一輪だけど、
ピンと咲いた姿がすがすがしいです。

11.3十三夜

今夜は十三夜。 まだ空にほんの少し赤みが残っている夕方、淡いすみれ色の
晴れわたった空に、東山から澄んだ月が昇りました。 近眼のワタシでも
肉眼で月の表面の陰影まできれいに見えました。 夜の闇に輝く金色の月も
いいけど、昇ったばかりの白銀色の月は凜として美しい。 夕ご飯のしたく前に、
玄関先に出てひとりでお月見。 そんな時間がとても好きです。
Category: 日々の記録