桜さんぽ2009

珍しく朝早くはね起きて、外仕事の日。 せっかくだから、帰りに回り道して桜を眺めてきました。  昨日、ひさしぶりに晴天だったから少しは咲いてきたかな…と期待しつつ。 京都は連日かなり寒くて、開花宣言が早かった割にはウチの周辺はあんまり咲いていません。

街中でみられる桜ということで、六角堂へ。 実は六角堂の桜が咲いているところを見るのは初めて。

3.31六角堂の桜 3.31六角堂2

しだれ桜の傘が広がったよう。 完全に満開で白っぽいうえ、ビルの谷間にあるため、すでに日陰になっていたのが残念。 桜の下を新しく整備したらしく、新しそうな羅漢像がいっぱいあったんですが、どうもそれがワタシは好みじゃなかった。

帰り道のおつかいの途中、哲学の道をほんの少しだけ歩いてきました。

3.31哲学の道2 3.31哲学の道

たまに3分咲くらいの木もありましたが、ほとんどは蕾がほころび始めたところ。 出町柳から銀閣寺のあたりでは、染井吉野はまだほとんど咲いていません。 哲学の道の桜を植えた画家・橋本関雪の旧邸・白沙村荘は昨夜、茶室を全焼してしまったそうです。 そういえば、昨夜はものすごいサイレンが聞こえていました。 静かな雰囲気のいい庭園がどうなったか気になります。 火事のダメージが少ないといいのだけれど。


家へはいつもと違うルートを歩いて、地元の神社の桜を眺めてきました。 わざわざ遠いところへ行かなくても、ここが今一番きれいじゃないの!(笑)  誰もいないから、しばらくボーッと見とれて放心。 仕事の緊張がようやくゆっくりほぐれていく感覚。 振り返ったら、いつのまにか外人さんがパシャパシャ撮ってました。 こんなマイナーなところになぜ? このあたりに下宿している京大の留学生?

3.31地元の桜 3.31地元の桜2

仕事帰りで一眼レフを持っていなかったのが残念至極。 せめてもと、コンパクトデジカメで補正-1だけしてみました。 明日お天気がよかったら、仕事の気分転換に写真を撮りに行こう。
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肌寒い庭の片隅で

週末は骨董市に行くつもりだったけれど、なんとなく気が乗らず、そろそろ咲き始めたらしい桜を見に行こうかとも思ったけれど、人混みの中へ出ていくのがおっくうになって、結局、家でぼんやり。 籠もっているばかりも気持ちがふさぐので、図書館までてくてく早歩きで往復。 吹きつける風はとても冷たくて、それがかえって気持ちよかった。 それにしても寒いです。 歩いている人たちもほとんど冬服でしたよ。

あとは庭の片隅で這いつくばって写真を撮っただけ。

3.28貝母

1週間ほど前からバイモが咲いています。 今年は丈が低いです。 なにの影響だろう? 地味な花だけど、てっぺんの細い葉っぱがくるんと巻いている姿がユニーク。

3.28アオキ

今年はじめて、アオキの花に気づきました。 こんな花を毎年咲かせていたんですね。 玄関の真ん前にあるのに見えていませんでした。 植物に詳しい母も今までまったく気づかなかったそうです。 じっくり眺めると、深くていい色をしています。 調べてみると、アオキは雄株と雌株あるそうです。 これは雄株のようです。

3.28スミレ

リュウノヒゲの草むらでみつけた小さな小さなスミレ。 ひっそりと咲いている花が心をぽっと温めてくれました。
Category: 日々の記録

ありがとう

友人のお兄さんが急逝しました。 あまりにも突然のことで、どうしても現実のこととは思えなかったのに、遺影におさまっている写真がそのひとがもうここにはいないことを宣言していました。 40代半ばなんて早すぎる…。

3.26タチツボスミレ

いつも穏やかな笑顔で迎えてもらって、おいしくて珍しい手料理を次々に食べさせてもらって、丑三つ時まで延々と続くガールズトークにつきあってもらって、いつだって居心地がよすぎてだらだらと長居をさせてもらって、本当にありがとうございました。 それなのに、なんの恩返しもできないまま、ありがとうとちゃんと伝えられていなかった、そう思うと後悔で悲しく悲しくて。 困難な仕事に取り組んでいた相棒でもあるお兄さんを失って、それでもなお気丈に振るまう友だちの姿を見ただけで悲しくて悲しくて。 
いまはただご冥福をお祈りするばかりです。 たくさんの楽しい時間をありがとう。
Category: 日々の記録

花暦

毎日毎日、庭のあちこちで、いろんな花が咲いて、庭に出るたびに「あ、こんなところで!」と新たな花の開花をみつけては、あたふたとカメラを取りに部屋へ戻っています。 草むらに向かって四つんばいになって一眼レフを構えているワタシの姿は、隣の学生アパートから丸見えのはず。 学生さんはどう思って眺めていることやら。 ちょっと恥ずかしい。 そうしてでも写真を撮ってしまうところは、すでにおばさん根性かな。

3.23呼子鳥 3.23利休梅
3.23肥後菫 3.23馬酔木

いまは白い花の季節。 呼子鳥というかわいい名前の白い椿はたった一輪しか花をつけていません。 かすかにピンクがかった白が愛しい。 利休梅はまもなく満開を迎えそう。 利休梅は例年、桜の後じゃなかったっけ?? 母の友だちからいただいた白い菫は「エイザンスミレよ」と言われたのですが、調べてみると肥後菫のようです。 春になってまた花をいっぱいつけてうれしい。 ご近所では盛りを過ぎた馬酔木が、うちでは最盛期。 ひとくちに白い花といっても、よくよく見るといろいろな色合いがあるものですね。

3.23花梨の蕾 3.23庭梅の蕾

ピンクの花の季節もまもなく始まりそうです。 濃いピンクのつぼみをつけた花梨と庭梅。 でも、今日は冬に逆戻りしたように寒かった。 桜はしばらく足踏みしそうです。 そうそう、御所のしだれ桜はもう満開なんですって。 御所の周辺ではまだまったく咲いてないのに。 今日は京都駅まで出かけたのですが、観光客のあまりの多さと道路の渋滞にげんなり。
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ひとり上手な女たち 平安寿子「恋愛嫌い」

ずしんと重い本(もちろん重量の問題じゃなくて)を読む気分ではなくて、気軽そうだなと平安寿子「恋愛嫌い」を図書館で借りました。 地元の図書館になかったのでインターネットで予約したんですが、図書館のカウンターに「この本ですね」とドンと出されたら、表紙のインパクトに少々びびりました。

3.22恋愛嫌い

貸し出しカウンターの行列に並んでいた人の目が、いっせいに表紙に注がれるのを感じました。 ワタシの後ろに立っていたおばさんが一瞬ギョッとして眉をひそめ、その後ろの青年は「こんな本を借りるヤツって、どんな顔してるんだ?」といわんばかりの視線でこちらに向く気配が伝わってきました。 自意識過剰? いやいや、ホントにそんな空気が漂ったのですよ。

と、表紙のことばかりダラダラ書いているのは、読んでみたら表紙から受ける印象とまったく違ったからなんです。 色気なんてまるでない女を描写するなかで、会社から帰ったら一番楽な下着姿でウロウロすると表現したところがあって、この絵はそこのところらしい。 でも、この絵じゃ色っぽい話と勘違いしそうですよね? 色っぽいドロドロした恋愛話でないところが、ワタシの好みにぴったり。 気楽に読めてなかなか楽しい本でした。

男っ気なしで女がひとり暮らしして何が悪い、と仕事に対しても男に対しても肩の力が抜けた25歳、29歳、35歳の女3人が主人公です。 勤めている会社も、職場での立場もまったく違う気安さから、いつのまにかランチを一緒に食べておしゃべりを楽しむ仲間になった3人の共通点は、恋愛体質でないことと、できればあまりがんばらずにマイペースで生きていたいと思っていること。 このあたり、ワタシと同じ体質だから共感できたのかもしれません。 主人公の3人は恋愛が嫌いというよりも、恋愛で駆け引きしたりするのが苦手。 それぞれにふとしたことから男性と親しくなりそうになって…揺れる心はちゃんと現役のオトメなんです。 恋愛小説ではなく、恋愛の一歩手前の状態を描いた小説といえばいいのでしょうか。 特にブログをやっている子のエピソードがリアルで「わかる、わかる!」という感じで、ワタシに一番近いかも。 その子は冴えない女なんですけどね。

3.22スノーフレーク

この小説の中で、あぶく銭が入ったら何に使うか?と3人で話すシーンが特に印象的でした。 25歳の冴えない女のブランド品に対する考えに激しく同感しました。 あ、でもワタシなら迷わず旅に使い切りますね。 小説で引用された「ライム・ライト」のチャップリンの言葉がよかったので、ここにメモしておきます。

人生に必要なのは、勇気と想像力、そして少しのお金だ。


木陰でスノーフレークがひっそり咲き始めていました。 この花を見るたび、昔の女の子が着ていたブラウスのちょうちん袖を思い出します。 緑のドットがついているのもかわいい。 スノードロップより、ちょっとクラシックな趣のスノーフレークの方がワタシ好みです。

みなさま、たくさんの拍手をありがとうございます。 励みになります。

桜の開花宣言?

京都でも19日に桜の開花宣言がでたそうです。 が、哲学の道はまだまったく咲いていません。 バスで通り過ぎた出町柳付近でも、賀茂川も高野川も鴨川もまったく桜咲いてませんよ。 そして、木曜日の初夏のような陽気から一転して、金曜日の夕方は冷たい風が吹きつけてブルブルッ。 ものすごい薄着の観光客のみなさん、風邪ひかないかと他人事でも心配になりました。 この寒さでは、桜の開花が足踏みしそう。

3.20連翹

わが家の庭ではいろんな花がいっせいに咲き始めて、写真を撮るのが追いつきません。 前日まで蕾だった連翹(レンギョウ)が春の雨上がりに一気に咲きました。 わが家に植わっている木はどれもすこぶる形が悪いのですが、連翹も相当ひどい枝振り。 よそのお家のように、びっしり花がつくことはありません。 春先に咲く黄色の花って、太陽の光を集めたみたいに明るくて、眺めているだけで元気がもらえる気がします。

3.20雪柳

雪柳も上へ上へとヒョロヒョロ伸びていたのを、代替わりした植木屋さんが低く剪定したため、昨年はほとんど花がつきませんでしたが、今年は少し下の方にも枝がでて花をつけてくれました。

毎日、オリンパスのE-420でパシャパシャ写真を撮って、夜にひとりで画像を見比べて反省会しています。 今日は28-84mmのレンズで撮影。 新しいカメラと少しずつ仲良くなれてきた気がしてウレシイ。
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お彼岸

「おくりびと」をみた翌日、お彼岸のお墓参りへ。 お墓に入っているご先祖のみなさん、お義姉さん、門の向こうはどんなですか?

また仕事を途中で放りだしてしまった真ん中の姪を、見守ってやってください。 この不景気な時代に、親(=ワタシの兄)のスネをさらにかじってロンドンへ語学だかファッションだかで留学する下の姪を守ってやってください…最近なりをひそめて、まじめに働いている上の姪までが、また何かギョッとするようなことをしでかさないように…最低限、家族みんなが健康でありますように守ってください…と、ご先祖さまに向かって現世利益のお願いばかりを胸の中で羅列する。 姪たちが次々にあれこれやってくれるので、自分の幸せを見守ってくださいとお願いするのを忘れてしまった。

3.19サンシュユ

ご近所で黄色い花をみかけて、わが家でもサンシュユが咲いていることに気づきました。 玄関を出たところにあるのに、高いところにばかり花をつけているからみえていませんでした。 マクロレンズがないため、コンパクトデジカメで撮っていたような接写が思うようにできないのがつまんないな。 まずはクローズアップレンズを買うべきかな。 70mm相当のマクロレンズを買うべきか、はたまた評判のいい50mm単焦点のパンケーキレンズを買うべきか悶々としている横で、母が「どうせ買うなら、マクロはやっぱり100mmぐらいある方がいいわよ」と悪魔のささやき。 100mmのマクロレンズはオリンパスのだと定価8万5000円! ネットで探しても6万弱ぐらい。 カメラのボディよりずっと高いんですけど。


ブログ拍手にお礼の機能がついたのですが、これってコメントを残した方にちゃんと返事のメッセージが届くのかしら? 今日はじめて、拍手のコメントにお礼を書いてみたのですが、ふつうに眺めているとみえませんよね?

■拍手コメントをくださった、おーりさん
拍手してくださったところを再度押してくださると、お返事がみえるはず…です(←あんまり自信ないです)。 どうでしょう??
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親子3人で鑑賞 映画「おくりびと」

いまさらなんですが、映画「おくりびと」をみてきました。 世間で嫌ほど話題になった作品ですから、もうワタシが語ることもあまりないけれど、自分の備忘録として感想を書いておきます。

いい映画でした。 この映画の注目点として「納棺師」という特殊な職業ばかりがあげられていますが、映画としてのツボをちゃんと押さえた緻密な構成で、しみじみ系映画の王道を行く内容でした。 納棺師というフィルターを外せば、主人公が夢破れて故郷に帰り、自分のしっかりとした居場所を手探りでみつけていく定番のストーリーですから。 あちこちにはられた伏線がすばらしい効果を要所要所で発揮して、じわじわ心にしみて後半は涙でぐちゃぐちゃ(笑)。

アカデミー賞発表前には「日本の死生観が外国人に伝わるのか?」というコメントをよく耳にしましたが、人間としての普遍的なテーマを扱っていると感じましたよ、ワタシは。 遺体を清めて死に装束に着替えさせ棺に納めるやり方は日本独特かもしれませんが、この映画で描かれている親子や夫婦が亡き人を思って涙するシーンは万国共通、人種や宗教が違っても共有できる感情です。 また、葬儀などに関わる人たちに向けられる目という点では、外国も同じなのではないでしょうか。 遺体に接する職業である故の蔑視や差別という、とてもデリケートでなかなか公然と描きにくいことに真正面から取り組んでいて、制作に携わった人たちの映画人としての真摯な姿勢が伝わってきました。

モックン(古すぎ?)と山崎努のすばらしい演技、説明的な台詞やシーンのない引き締まった脚本と演出、チェロのやさしい音色と庄内平野の美しい四季をうまく盛りこんだ編集…どれも印象的でした。 笹野高史が出てくる火葬場のシーンでタガが外れたように涙が出て、あとは涙だらだら。 映画館を出たときはサングラスでもしたい気分でした。 そうはいっても、けっして深刻な暗い話に終始しているわけではなく、クスッと笑えたりジンとしたり。 「暗い話は嫌だな」と敬遠せずにみてください。

3.19水仙

今日の映画はなんと両親と一緒でした。 両親と一緒に映画をみたのは生まれて初めて!  映画のレディースデイだったので、両親を映画に招待しました。 ことさらに書くほどのこともない、せこい親孝行ですが(汗)。 はじめに公開されたときから母がみたがっていたのですが、なかなか都合が合わないうちに早々に打ち切り。 アカデミー賞効果で再上映されてよかった。 母はシネコン初体験でした。 場内にはワタシと同じように高齢のお母さんの付き添いで来たと思われるおばさんも大勢いました。 母は笹野さんの火葬場での台詞「いってらっしゃい」が胸にしみて泣けたそうです。 それとヒロイン役なんですが、昔から母が大嫌いな役者さんで、ハリウッドへ行ったときのインタビューをみてさらに嫌になり、「なんであの人がモックンの相手役なの?」とブツブツ言ってましたが、映画をみたら納得がいったと言ってました。 人間的に薄っぺらくて、ただかわいい奥さんという点で、意外にはまり役だったかもとワタシも思いました。
Category: 映画

ドロドロせずに紛争地帯の家族を描く 映画「シリアの花嫁」

父の入院があって、その前後はあまり深刻な物語は精神的にしんどかったので、しばらく映画館へ足が向きませんでした。 今日はひさびさに映画館で「シリアの花嫁」をみてきました。 *公式ホームページをリンクしていますが、みる前にHPをのぞくならイントロダクションだけの方が楽しめると思います(ストーリーは不必要に詳細すぎ! みる前に読まなくてよかった)。

3.17シリアの花嫁

イスラエルの占領下にあるゴラン高原(もともとはシリア領)を舞台に、末娘を花嫁としてシリア領内へ送り出すシリア人一家の一日をていねいに描いた温かな作品です。 あまりにも政治的だったり、中東紛争のドロドロした怨念が渦巻くような内容だったら嫌だな…と危惧していたのですが、そんな心配は無用でした。 主題は普遍的な家族の姿。 家族であっても理解し合えない苛立ちや、口にできずに空回りする想いは万国共通。 あれこれもめていても、根底にはしっかりと絆があるのだと、しみじみさせられました。 世界共通の官僚主義や、国連職員の右往左往と最後の投げだし方を描いたあたりはブラックユーモアでしたよ。 

口うるさくて石頭の長老たちにうんざりしたり、花嫁は無事に花婿のところまでたどりつけたのかドキドキしたり、無口で頑固一徹なお父さんが子どもたちを思う心情にウルウルしたり。 いい映画だと思いました。 が、なにか微妙なところでワタシの好みにぴったりではありませんでした。 編集かな、演出かな、もうひと息ピリッとしまったものが欲しかったです。 けっして退屈したわけではないのですけれど。

でも、イスラエルの占領状態に置かれたまま膠着してしまったゴラン高原を、現実的なものとして感じることができて、それだけでもこの映画をみる価値はあります。 普通に日本で生活していたら「ゴラン高原で何かもめてたようだけど、なんだっけ?」くらいな認識しかもてませんものね(←ワタシは)。 イスラエル・フランス・ドイツの合作だそうですが、イスラエルが関わっていて、こういう非常に公平なスタンスでシリア人家族を描けていること自体に、すでに深い意味があるのではないかと考えさせられました。 境界(あえて「国境」とはいわない)を越えると、2度とゴラン高原へは帰れない…辛い思いに耐えている人たちがいるんですね。

3.17寒葵

乾燥したカサカサの大地ばかりの映画とは対極にあるわが家の庭。 じとじと系です。 いつのまにか苔の下からカンアオイの花が顔をのぞかせていました。 葉っぱも出ないうちから咲く花だったっけ? 図鑑を調べたら芳香があると書いてあったので、明日もう一度近寄ってクンクンしてみよう。 カンアオイの花はどことなく隠微なイメージ。 でも、母は昔から大事にしています。

今日は異様なほどの暖かさでしたねえ。 日曜日の寒さが嘘みたいな陽気で、ウールのジャケットを着ていたら気持ち悪いくらい。 やっぱり温暖化が進んでいるんでしょうか。 花粉症は黄砂が加わって、目や鼻がザラザラ…きつかった。 
Category: 映画

意外に普通の青春小説 万城目学「鴨川ホルモー」

ずっと以前に(何年前だろ?)、NHK-BS「週刊ブックレビュー」で紹介されてから万城目学の「鴨川ホルモー」が気になって気になって。 テレビドラマ化された「鹿男あおによし」が楽しめたので、ますます気になっていたものの、何度も本屋さんで単行本を手にとってはやめを繰り返していました。 今春、映画が公開されるのに合わせて文庫化されたので、さっそく購入。 やっと読みました。

謎の部活動「ホルモー」に巻きこまれた京大新入生たちが、とまどいながらもホルモーと呼ばれる競技に参加し、片思いや反目を乗り越えていく青春物語です。 ホルモーという訳の分からない競技を彩りに添えてはいるけれど、ベースにあるのは肩すかしなほどの「青春ものの王道」でした。

すらすらと読めそうなクセのない、どちらかといえば素直すぎるような文体なのに、どうも物語の世界にすんなり入りこめず、たいしたボリュームがない割に読むのにとても時間がかかりました。 全然おもしろくない、ということもないけど、おもしろいというほどでもない…。 奇想天外なホルモーの内容が「戦い」であることが、楽しさを削いでいる気がしました。 魑魅魍魎と三国志テイストをまぶした青春物語スイーツというところでしょうか。 賀茂川と高野川が合流する出町柳の三角洲や下鴨神社、吉田神社、京大の時計台前の大クスノキなどなど、ワタシのテリトリーそのままなんですが、そういう背景もただ有名な地名を貼り付けただけといった感じで、その場の空気を感じることはできませんでした。 同じように京大生男子を主人公にした森見登美彦「太陽の塔」の方が、ものすごくしょーもない妄想をダラダラ書いているだけのようで、それぞれの場所の雰囲気もよく伝わってきて読んでいておもしろかったです。 これはデビュー作なので、「鹿男あおによし」の方が書き方がこなれているかもしれません。

3.16藪椿

1年ほど前、バスから出町柳の三角洲で映画のロケをやっているのを何度かみかけた記憶があります。 「鴨川ホルモー」の撮影だったんだろうな。 映像化したら、いろいろな京都の有名な場所やイベントが組み込まれていて華やかになりそうです。 でも、アイツらはどんな姿形になるのだろう?


寒い間は庭で毎日ピーピー大騒ぎしていたヒヨドリが、暖かくなったとたんに静かになりました。 いろいろな花が咲いたり虫が出てきたりして食料が豊富になったからかな。 さんざんヒヨに食いちぎられてきた藪椿も、やっときれいな姿で咲けるようになりました。 花の深い赤と葉っぱの深い緑の対比が美しいと本気で思うようになったのは、つい最近です。 昔はもっと愛らしいピンクの椿ばかり愛でていました。

涅槃会の一日

先日の備忘録に書き出していた、泉涌寺と東福寺の涅槃会に行ってきました。 祇園や清水寺周辺はもちろん、ふだんは静かな泉涌寺にも人が多くて驚きました。 

3.15泉涌寺 3.15泉涌寺2

人がいっぱいといっても、この程度ですけどね。 大門をくぐって緩やかな坂の下、緑の中に仏殿がみえるこの風景は何度みてもいい。 皇室にゆかりの深いお寺で、禅寺とは違ったやさしい趣が感じられます。 ちょうど読経の流れる中で巨大な涅槃図を眺められました。 天井から床まででも足りないほど大きなサイズに、どうして描かれたのか不思議。 絵はわりとオーソドックスで、弟子たちがお釈迦さまのまわりを囲んで嘆き悲しんでいるシーンでした。 人物ひとりひとりの悲しみの表情に個性をもたせて描いてありました。

泉涌寺から東福寺へ裏道を通っていこうとして、迷って住宅街をウロウロ。 このあたりは道が入り組んでいるので、詳細な地図を持参しないと迷います。 ようやくたどりついた東福寺、まずは涅槃図を公開している法堂へ。

3.15東福寺

珍しく撮影OKなので、撮ってみました。 こんなに小さくては、どういう絵なのか分かりませんねえ。 線描画風の泉涌寺の絵に比べて、色彩豊かでいろんな動物まで細かく描かれています。 でも、実は絵が祭壇の上に飾られていることと、かなり退色しているために、肉眼では詳細はよく見えなかったです。

ISO感度を400に設定して、床に座って柱にもたれ、膝の上に肘をつくような姿勢でパチリ。 拡大しても手ブレなしで撮れていました。

あれ、仏画の上の方に出っ歯なヤツの黒い影が… 

3.15東福寺2

堂本印象の天井画はすごい迫力でした。 天龍寺の加山又造が描いた龍より、こっちの方がずっといいなあ。 基本的には、加山又造の絵の方が堂本印象より好きなんですが。

3.15東福寺3

国宝の三門が特別公開(500円)だったので、初めて上がってみました。 想像していたより高い! 手すりの近くに立つのが怖いくらい。 上の写真は、三門の上からみた法堂。 いいお天気だけど、風が吹き抜ける三門の上は寒くて寒くて、ここで体温を奪われて、この後は投げやりになってしまった。 でも、極彩色で彩られていたらしい天井画や釈迦像と羅漢像がぎっしりの空間は一見の価値ありですよ。

3.15東福寺4

ご一緒したMさんの希望で、重森三玲が作庭した方丈庭園(400円)をひさしぶりにのぞきました。 上のアングルは、実は裏側からなんですが、この庭園にあまり心ひかれなくて、さらに寒さが身にしみて、そそくさと撤収。

3.15東福寺5

市松模様の裏庭の方が好みです。 補正もなにもせずパチパチ撮っておしまい。 最後の方は寒さと空腹と花粉むずむずでやる気なし。


2つの涅槃図をみて、やっぱり去年みた真如堂の絵がワタシは一番好きだなと結論。 今年、もう一度みにいこうかな。 Mさん、寒い中、つきあってくれてありがとう。
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カメラ勉強中

今日は一日ひどい風雨でした。 写真は撮れないから、フィルターやコンパクトフラッシュなどカメラの付属品で買い忘れていたものをAmazonで探してオーダー。 カメラ用品を探してネットをさまよっていると、カメラストラップやらビーンズバッグなるものやら、あれこれ作りたくなってきました。 最近、めっきり手が動かないのですが、ビーンズバッグくらいならできそう(ホントに?)。 あとは何度も何度もマクロレンズのサイトを眺めて、ため息(笑)。 花粉のせいなのか更年期なのか、頭がもやもやして何もする気が起きませんでした。 なんなんだろ、この感覚は。

3.13ミヤマカタバミ2

昨日、ミヤマカタバミがぱっちり咲いたところを地面に這いつくばってパチリ。 また「日の丸」構図になってますねえ。 レンズキットとしてカメラについていたズームレンズでは、被写体にこれ以上寄れないのが残念です。 色の感じがまだ気に入らない。 絞りや露出補正だけでなく、ホワイトバランスをもっと微妙に変えて撮ってみないと。

3.11桜饅頭

昨日のおやつ。 あまりのかわいらしさに、つい買ってしまった新宿中村屋の上用饅頭。 おいしかった。 実は前日に、もっとかわいいピンクの方を撮ったのですが、カメラを買いたてでなんの設定もしなかったので失敗してしまいました。 それが下の写真。

3.13桜饅頭2

ガラスのお皿とお饅頭のピンクが春らしいのに、まずそうになってしまって残念! 桜が咲くまでにもう一度お饅頭を買ってこようかしら。
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美を散りばめたエッセイの小箱 澁澤龍彦「フローラ逍遥」

植物の本をあれこれ探していて出会ったのが澁澤龍彦「フローラ逍遥」です。 澁澤龍彦はまったく未体験でタイトルしか分からないので、とりあえずインターネットで図書館に予約。 想像以上に美しい本でした。

3.11フローラ逍遥

新書サイズなのですが、花をめぐる25のエッセイとともに、それぞれの花にアンティークの植物画3枚が添えられ、巻末には詳細な図版解説がついている、とても贅沢なつくりの本です。 澁澤龍彦らしい(といっても読んだことがないのであくまでもイメージなんですが)博識さで心の赴くままに綴ったような短文は、プリニウスを引用するかと思えば万葉集や芭蕉が出てきたりして、まさに古今東西を縦横にさまよい歩く「逍遙」そのもの。 「フローラ」という言葉の響きもヨーロッパの空気をまとったエッセイの雰囲気に沿っていて、この本ほどタイトルと内容が一致しているものも少ないのではないかしら。 連載中は全然違うタイトルだったそうですが。

日本だけでなく中国や韓国でも古来から人気の「梅」が、西洋ではまったく関心を持たれなかったという指摘に、なるほど。 「椿」はあこがれの花なのにね。 「ヒナケシ」をみても西洋人は可憐とはまったく感じないことへの違和感も、なるほど~。 一番すばらしかったのは「金雀児(エニシダ)」のエッセイ。 エニシダが黄金色に波うつフランスの野原が心の中に広がっていく文章に陶然としました。

澁澤龍彦の洒脱な文章と古い植物画の趣がぴったり合った相乗効果で、本全体からなにやら高貴な香りが立ちのぼってくるようでした。 植物の絵がなかったら、正直、どうってことのないような短文と感じそうなものもありましたが、独特な世界を内包した本でかなり欲しくなりました。 ただいま、所有欲と戦い中デス。

3.11ミヤマカタバミ

植木屋さんに徹底的に抜かれ(植木屋さんには雑草にしかみえない)、昨夏の猛暑で干からびて、わが家の絶滅危惧種に指定されていたミヤマカタバミが咲きました。 うれしいなあ。 また会えてウレシイよ。 葉っぱだってほとんどないのに、けなげにうつむき加減に咲いている姿にじんとしました。 地面に這いつくばって、まっさらな一眼レフで撮りました。 前日はかわいく撮れなかったので、再度挑戦。 ホワイトバランスや色調がまだ感覚にぴったり来ませんが、前日よりはましかな。 カメラに慣れるまで、しばらく試行錯誤が続きそうです。 ああ、マクロレンズが欲しい~ッ!

のぞくのは右目?左目?

あの…利き目ってあるんですね。 知ってました? ワタシは全然気づいてなかったんですが、左目が利き目でした。 つい最近、自覚しました。

デジタル一眼レフカメラをどれにしようか迷っていたときに、価格.comのクチコミ掲示板をのぞいていて、その話題で盛りあがっているのをみつけたんです。 なんの自覚もなしに、ずっとワタシは左目でカメラのファインダーをのぞいてました。 右目で見ようとすると、うまく見えないんですよ。 でも、普通の人は右目でのぞいてるんですよね。 そういえば、鼻がカメラのボディに当たるなあ、みんなは気にならないのかなあとか思ってたんですよ(ボケ!)。 その書き込みを読んでみて、いつも何気なく左目の方をより多く使っている感じに気づきました。 左目が右目よりもかなり悪い(視力も飛蚊症も疲れ目も)のは酷使しているからかも。

プロのカメラマンは両目を開けて撮ると書いてあったので、無理矢理右目でファインダーをのぞいて、左目も開けるということを試してみましたが、ものすごく変な感じ。 プロってこんなことしてたの? 気づかなかったわ。 ところで、実は…恥ずかしくて人には言えないんですが、ワタシ、左目だけをつぶることができないんですよ(右目はウィンクできるのに)。 ヘンだなあ。 運動神経ないからか? 練習したら左目だけつぶれるようになるかなあ。

3.9月光花

月曜日の午後、父が日頃からお世話になっている女性陣向けのホワイトデー用プレゼントを買いに行く母につきあってデパートをうろうろ。 ついでに、念願のデジタル一眼レフカメラをようやく購入しました。 悩みまくった末、オリンパスE-420に決めました。 手ぶれ防止機能はないけれど、フィルムの一眼レフカメラにも、今まで使っていた10倍ズーム付きデジカメにも手ぶれ防止なんてなかったんだし、それでもそこそこ撮れていたのだから、まあいいだろうと考えて。 一番コンパクトで軽いこと、そしてグリップのでっぱりがないクラシックなスタイルが決め手でした。 悩んでいる間に5000円安くなってました(もうすぐ新商品が出るから)。 フィルム時代しか知らないから、デジタル用のズームレンズの軽さも衝撃的でした。 軽いんですねえ、いまのデジカメって。 さっき充電できたところで、シャッターを押してみたら、おお! ひさびさのカメラらしいパシャっていうシャッターをきる感覚が気持ちいいッ! うふふ、しばらくこれでたっぷり楽しめそうです。 うれしいな。
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そこはかとなくオヤジな視点 稲垣栄洋「身近な雑草のゆかいな生き方」

植物観察に突然目覚めた超オクテなワタシ。 まだまだ植物の本ブームは続きます。 タイトルにひかれて図書館で借りた「身近な雑草のゆかいな生き方」。 う~む…ワタシの好みじゃなかったです。

3.8身近な雑草の生活

誰でもが知っている雑草について、ちょっとした知識を散りばめたエッセイ風の短文集です。 読んで「へぇ、なるほど」と思わせるのが狙いなんでしょうが、全体に漂うオヤジ臭さがどうも苦手。 これは個人的な感覚なので、まったく気にならない人も多いと思いますが。 読んでいても知識は頭を素通りし、記憶に残るのはどこか演歌風の文章のまとめ方ばかり。 ズラズラとうんちくを羅列したような話の運び方が平板で、植物学にたいした興味がないワタシは退屈になってしまいました。 どこか1点を強調した方がずっとおもしろくなっただろうと思われます。 ついこの間、植物図鑑について「主観的な視点がおもしろい」と書いたばかりですが、この本との差はなんなのでしょう??

気になること備忘録

以下は忘れっぽいおばさんの個人的な備忘録です。

涅槃図公開 真如堂の涅槃図がおもしろかったので今年は他の寺院の涅槃図もみたい。
●真如堂 3月1日~31日
●東福寺 3月14日~16日 9時~16時(最終日は~15時30分)
●泉涌寺 3月14日~16日
●本法寺 3月15日~4月15日

■「伝統産業の日2009」 2009年3月13日(金)~22日(日)
きものを着てると受けられる特典がいろいろ。 花粉症に負けずに、今年こそ特典を享受したいと目論んでいます。 まずは市バス+地下鉄に無料で乗って二条城へ、それとも京都国際マンガミュージアム初体験かな。

■「濱田庄司の眼」展@大山崎山荘美術館 2009年3月11日(水)~6月7日(日)
大好きな濱田庄司の展覧会がまた開催されると、ひとりで大興奮! 創作した作品だけでなく、濱田庄司が蒐集した世界の民芸品を合わせて展示するそうです。 この間、東洋陶磁美術館の展覧会をみて、ショージのコレクションがみたいと思っていたところだったのでタイムリーです。 花粉症が済んでからでも行けるのがウレシイ~。

■映画
●「シリアの花嫁」@京都シネマ 2009年3月7日(土)~3月20日(金)
最近、映画は見逃してばかりだけれど、これはぜひみたい。
●「歩いても歩いても」@京都シネマ 2009年3月14日(土)~3月20日(金)
昨年度の京都シネマ・ベスト10に選ばれて、期間限定でリバイバル上映。 会員は500円。

■読書
●山本兼一「利休にたずねよ」
●津村記久子「ポトスライムの舟」「八番筋カウンシル」
●平安寿子「恋愛嫌い」
●ポール・オースター「幻影の書」
なんかもっといろいろあったはずですが…思い出せない。

3.8スミレ紫

このスミレはアメリカスミレサイシンらしいです(自信なげ)。 地下茎が太いという特徴があるスミレをサイシンと呼ぶそうです。 このスミレはブロックのこの場所が気に入って数年ここにいます。 紫の色が深くて好きなんですが、アメリカ原産の外来種と知って少し残念な気持ち。 別に国粋主義者じゃないですけどね。

3.8白い花の雑草

この雑草の名前は…雑草図鑑を3冊調べても、まだわかりません。 宿題ってことで(汗)。

【3月13日追記】
この草は「アブラナ科タネツケバナ属ミチタネツケバナ(路種漬花)」のようです(まだ自信なげ…)。
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わかりやすく美しい図鑑 「名前といわれ 野の草花図鑑」

ひとつどうしても知りたい草の名前があったのに、調べるほどに分からなくなって、あれこれ植物図鑑を手にとっているうちに、ふと気づけば植物調べの沼にはまっていました(笑)。 いままで写真を撮っても名前を覚えられないままにしてきた植物がいっぱい。 覚えられないのなら、せめて専用のノートを1冊作って、そこに名前を書いて写真を貼り付けておこうと決意しました。

もともと人の名前を覚えるのが異常に苦手で、どこか頭の中に欠陥があるのではないかと自分で常々疑っていたくらいなんですから、植物の名前だって、お酒の名前だって、いろんなもののブランド名だって、自慢じゃないけどちっとも覚えられません。 少なくとも自分の家にある植物の名前くらいはすらすらと言えるようになりたいものです。 以前は、母が植物や鳥の名前をよく知っていて教えてくれたのですが、最近はどんどん忘れてしまうようで、ワタシが「それは胡蝶侘助でしょ」「あそこに芽を出したのはミヤマカタバミ」という具合に教えてあげなくてはいけなくなって。

3.8野の草花図鑑

植物図鑑を買おうと思ったのですが、あまりにもいろいろあって、どれが使い勝手がいいのか判断できません。 そこで、図書館で片っ端から目を通して借りてみました。 この「名前といわれ 野の草花図鑑」は花の写真を見て名前を調べ、ついでに命名の由来を知ることができて、かなり欲しくなりました。 写真が大きくて花だけでなく葉っぱなどもわかりやすいし(植物図鑑の写真ってどうして花ばっかりクローズアップしてあるんでしょう)、写真そのものとしても周囲の雰囲気も写しこんであって美しいのが魅力です。 子どもにも分かるようにルビが打ってあって、表現も平明で素人にわかりやすくて好感が持てます。 ただ1見開きに1つの植物なので、掲載されている種類が少なく、シリーズは全5冊。 全部そろえるとなると、お財布の中身ともスペースとも相談しなければならず、微妙なところです。 ほかの植物図鑑に比べると、ほんとうに写真がきれいなので、持っていたい気もします。

3.8トキワハゼ

これはトキワハゼというのかな?(ほかの雑草図鑑で調べました) よくみかける雑草ですが、写真に撮ってみたのは初めてです。 今日は気持ちよく晴れて、いい気分で庭に出たのですが、一気に花粉症が来ました。 クシャミ連発、目もクシャクシャ。 やっぱり「気にしない作戦」だけでは無理があるようですね。

ふと気づいたのですが、図鑑とカメラって同じことで悩みますね。 持って歩くにはコンパクトで軽量なのがいいんだけど、名前だけでなくもう少しいろいろ知りたくなると、コンパクトなのでは物足りなくなる…。 1冊にあれもこれもと期待するのが欲張りなんですよねえ。

凝った構成がおもしろい ナンシー・ヒューストン「時のかさなり」

読み応えのある海外作品を美しい装丁で次々に紹介している新潮クレストブックスは、ワタシ好みのものが多くていつも気になっています。 金欠とスペース問題のため、最近あまり本屋さんで見ないようにしていたのですが、ナンシー・ヒューストン「時のかさなり」はどうしても読みたくなって図書館で予約。 あまり人気がないらしく、たいして待つことなく手元にやってきました。

3.5時のかさなり

第2次世界大戦から現代のアメリカへと、4世代にわたる家族の歴史を描いた作品…ということで、テーマは特に目新しくありません。 が、表現方法がとても斬新で「こういう書き方もありなのね!」と驚きつつ、不思議にねじれた作品世界をじっくり楽しみました。 ナチスの「生命の泉」、ドレスデン大空襲、キューバ危機、パレスチナ問題、イラク戦争、ユダヤ人として生きること(登場するユダヤ人はユダヤ的であることに意外なほど不熱心だけれど)など、背景も欲張りすぎなほど盛りだくさん。 よく1冊にまとめられたものだなあ。

現代から1世代ずつ逆行していく構成で、語り手はすべて6歳の子どもなんですよ。 6歳だから歴史や政治の知識の断片に触れても、全体を見渡す視点がまだもてていない。 そういう子どもの視点オンリーで語るなんて、この著者はものすごい力量があるんですねえ。 一見、幼い子どもが日常をだらだらと語っているだけのような叙述の中に、ときどきチラッチラッと過去に関連していそうなこと、あるいは関係なさそうで後になってみると「あ、これ、どこかに出てきてた!」と気づく断片が交じっている。 いずれのチラッもごくかすかなサインなので、筋を追うだけの読み方だと大事なことを見落としてしまいそうなくらい。 最後まで読んでから、「えっと、あの人はその後どうなったんだっけ?」と最初からもう一度パラパラとページを繰って見直しました(「その後」を知るためにはその章よりも前の章を探さないといけない構成になっていますから)。

3.6馬酔木

ナンシー・ヒューストンを初めて読んだのですが、どの小説も技巧が凝らされているらしいです。 こういう技巧を「あざとい」と感じる人もいるでしょうが、ワタシは別に気になりませんでした。 というより、おもしろかったです。 ナチス・ドイツを一方的に糾弾するのではなく、一族の血脈をたどる大河小説として完成させた客観的な著者の視点も好感が持てました。 ドイツ人そのものが「悪」なわけでもないし、ユダヤ人の中にもパレスチナ問題に心を痛める人もいるという、当たり前のことに真正面から取り組んでいる作品です。 一族の曾祖母エラが過酷な運命に負けず輝いていること、子どもがそれぞれにしっかりと個性を持った存在として書き分けられていることで、深刻なテーマを扱いながらも暗さや重さを感じさせませんでした。 冒頭のクソガキ(!)の章がちょっとつかみとしてはしんどいのですが。 


今日は一日たっぷり雨。 風雨が強かったので写真は撮れず、馬酔木の写真は数日前に撮ったもの。 2軒隣の家の馬酔木はとっくに鈴なりで満開になっているのに、うちのはやっと咲き始めたところです。 雨の中、父が無事に退院してきました。 また心筋梗塞を起こしていたのに自覚症状ゼロ=死にかけた自覚ゼロ。 ぜんぜん痛くないなんて結構な体質。 これからも好き放題やるつもりらしいです…(ため息)。

着物の敷居をグッと下げる きくちいま「着物がくれる とびきりの毎日」

図書館で借りた「着物がくれる とびきりの毎日」は、ほぼ毎日きものを着て生活をしているイラストレーターによるイラストエッセイというか、もっともっと気楽にきものを着てみましょうというお誘いの本でした。 パラパラめくって眺めていたら、ますます木綿やウールのきものが欲しくなってきた(汗)。

3.5きもの毎日

イラストがかわいくて、実際に毎日きものを着て自分なりに工夫している著者ならではの視点が楽しい気分にさせてくれました。 どちらかといえば、まだきものを着たことがない人向け。 きものがなんとか着られるようになったワタシには、もう一歩踏みこんだ小技や、具体的なきものと帯の組み合わせの楽しみ方などが紹介されていたらなあ…という気がして、少し物足りなかったです。 「へぇ~」と妙に納得したのは、アンティーク着物の袖丈がバラバラなのに対応するには、長襦袢風の袖だけ作って着物の形に直接縫いつけ、下半身は裾よけだけを着用するという「なんちゃって長襦袢」。 これは実際に着て苦労したからこそ出た知恵ですね。

同じような着物イラストエッセイに平野恵理子の「きもの、着ようよ」がありますが、きくちいまさんの語り口の方がワタシの好みに合いました。 ほどほど年齢のいった平野さんがあまりにも軽い文章を書くことに違和感を持ったのですが、きくちさんはクセのない平明で素直な文章でわかりやすかったです。

3.5水仙

日本水仙より少しだけ、真ん中の黄色が浅いこの水仙はなんという名前なんだろう? 新春に咲いた日本水仙が終わったら、咲き出しました。 写真を撮っていたら、ふわっととてもいい香りに包まれて、それでも花粉症のクシャミが出なくてうれしかった(花粉症が悪化すると水仙や沈丁花の強い香りでもクシャミ連発になるので)。 ほんとにお医者さんの処方してくれる薬ってよく効きますねえ。

落ち着かない

しばらく更新できなかったのは、父の検査入院前に片付けておかなくてはいけない仕事があったから。 少し遠方まで出かけてネタを仕込んだ後、スタッフ4名で会社に内緒でちょこっとだけお楽しみタイム(ワタシとカメラマンは問題ないけどね)。 いい歳した大人が4人うちそろって、ランチの前後にキャラクターショップに突入。

3.3ひこにゃん

実は、熟年男性の担当者さんが密かに楽しみにしていたらしい。 こんなものをつい買ってしまいました。 検索にかからないように名称はあえて書きませんが。 カレの目的は後ろに写っている、ちょっとレアなキャラクターの方でした(そんなのあるって知らなかったよ)。 発注側の担当のキャリアウーマンなお姉さんはこういうものに興味がなさそうなんですが、一緒になってキャーキャー言いながら品定め。 結構楽しそうでした。 ふだんは仕事が終わったら、お昼時だろうとなんだろうと即解散になるチームなので、こういうことは初めて。 別になにがどうということではないんですけど、たまにはこういう時間があると、人間関係が和みますね。 ベタベタするのは嫌いですが、常にクールすぎるほどの距離感を保っていたメンバーが少しだけ近づけた気がします。

今朝、父が再び検査入院。 どうやら検査だけでは済まなさそうで、1週間くらい入院することになりそう…仕事が片付いてホッとしたものの、父が入院するとなると、映画をみにいく気もなくなり、落ち着いて針を持つ気にもならず、なにも手につかないものですね。 本を読むくらいしかできないなあ。
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桃の節句

きょうは桃の節句、雛祭りですね。 今年は2月15日にお雛さまを出しました。 こんなに早くお雛さまを飾ったのはわが家始まって以来のことかも。 いつもは3月3日直前にようやく出して、「京都は旧暦で飾る家もあるから」と誰にともなく言い訳しつつ4月3日まで飾ってるんです。 そのせいですね、ワタシがいまだに家にいるのは。

3.3お雛さま

お雛さまだけが分不相応に立派なわが家(笑)。 今年もお道具の一部をご紹介。

3.3雛道具

火鉢も金網細工が繊細なんですよ。 後ろに写っているのは碁石・将棋・双六盤。 祖母のお雛さまは遊び道具もいろいろお持ちです。

3.3雛道具2

手ブレ写真ですが…お茶のお道具。 こういう棚にどうお茶道具を並べるのが正しいのか分からず、文化博物館に展示してあった雛飾りを母がメモしてきたものを元に並べてみました。 間違っていたら教えてください。 茶筅だけが雑なつくりなのは、茶筅がなくなったので祖母が適当に竹ひごを割って作ったからだとか。 棚の蒔絵がきれい。 お雛さまの方が人間よりずっといいものを持ってます。

3.3お雛さま2

これは、いかにも「昭和な」お雛さま。 祖母がワタシのために買ってくれた木目込み人形です。 下ぶくれの丸々したお顔が好きです。 お雛さまに似合う丸い橘と桜をみつけたときは嬉しかったな。

最後に、これは

3.3お雛さま根掛

高さ1cmほどの立ち雛がずらり8つ。 箱には「奈良人形 日日軒老舗」と書いてあります。 奈良の一刀彫りですね。 祖母が大切にしていた根掛けで、いつも雛壇に一緒に飾っていました。 これを見ると、いつも雛祭りの日に、上等で洒落た晴れ着を着て日本髪の髷にこの根掛けをつけた幼い頃の祖母を思い浮かべます。 幼女の顔は…ハッキリとは浮かばないのですが(笑)。 実は、小さなものが大好きな祖母が、大人になってから奈良でみかけて喜んで買ったものかもしれません。 母が物心ついたときには、すでに雛道具と一緒にいつも飾ってあったそうです。 祖母に来歴を尋ねなかったのが残念な気もしますが、わからないままで幼い日の祖母を思い浮かべている方が楽しいようにも思えます。
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