これが売れるのか? みうらじゅん「いやげ物」

リンクさせていただいている「P&M Blog」のpiaaさんが以前にブログで紹介されていた、みうらじゅんの「いやげ物」。 くだらなさに興味津々でしたが、しばらく忘れていて…先日、図書館でみつけてようやく借りました。 想像以上にディープでした、「いやげ物」の世界は。 ちなみに「いやげ物」とは、もらったらイヤな土産物のこと。 なによりも、このネーミングが秀逸です。

4.28いやげ物

表紙に載っている椰子の実人形なんて、まだかわいいから許せます! ホントにね、何度も「イヤ~ッ」と言いたい衝動に駆られますよ、この本は。 誰がこんな物を作っているのか? この場所柄とまったく関係がない土産物→地名の部分だけ変えれば全国に同じパターンのものが出回っているなんて、土産物じゃないでしょ? だいたい、こんなものをイマドキ買う人いるか?と、いちいち誰にともなく突っこみたくなるものばかりが、これでもかこれでもかと紹介されています。 読みながらププッと何度も笑ってしまいました。 仕事のためとはいえ、こんなものばっかりよく買い集めたなあ、みうらじゅん。 偉いッ!となにやらほめたくなります。

ウチの近所にある有名観光寺院の参道にずらっと並んだ土産物屋を一度のぞいてみたくなりました。 あまり人気のない店の薄暗くよどんだ隅のあたりに、すごいものが眠っていそう。 でも、店に入る勇気ないけど(笑)。 ひとつだけ気になったのが、みうらじゅんは京都育ちなのに(←この本で初めて知った)頭に花を載せて売り歩くのが「大原女」と思っていること。 大原女は薪や柴、花を売るのは白川女なんだけどなあ。 といっても、もうどこにもそんな人はいないから仕方ないのか。 「は~な~、いらんかえ~」を生で聞いた最後の世代かもね、ワタシは。


4.28君子蘭

君子蘭もイヤ~って言いたくなるほど元気いっぱい。 あんまり手をかけなくてもどんどん立派になって、株分けしては立派になって、もうこれ以上増えて欲しくないんだけど。

おいしかった

先日、尾頭付きの桜鯛をいただきました。 二枚におろしてあってよかった。 立派な桜鯛を1日目は塩焼きと潮汁という純和風の献立で、2日目は洋風で食べましたが、どちらもおいしくて大満足。 特に2日目の洋風アレンジは、レストラン並みの本格的な味に仕上がってにんまり。 「単なるムニエルもなんだかいまひとつだなあ」と考えていて、以前にネットで見ていたレシピを思い出し、珍しくレシピに忠実に作ってみたら、それが大成功。 ふだん、料理についてまったくコメントしない父が一口食べて「これ、おいしいなあ」と言って、母を仰天させてました(「そんなこと言うのを聞いたことない」んですって)。

参考にしたのは 「桜鯛のグリル 春キャベツソース」。 アンチョビや鷹の爪など、たいして変わった食材を作っているわけでもなく、たいしてこみ入ったことをするわけでもなく、白身魚で少し目先の変わったものができます。 フレンチやイタリアンの店で出てくる白身魚はこうやって焼いているんだと納得。 単純なことだけど、焼き方で全然おいしさがちがってくるんですねえ。 ニンニクはレシピと違って、細かいみじん切りにしてみました。 母とワタシがそれぞれ買ってしまってキャベツ2玉を消費すべく、今日はベースの味付けはほぼ同じで、冷凍庫に残っていた海老と貝柱・トマトを加えてパスタに。 これもなかなかいけました。 料理がうまくできると、なんだかすごくウレシイ。 


4.25白山吹

土曜日は一日中激しい雨が降っていました。 庭の写真は一昨日のもの。 次々に花が咲くのでアップしないと焦ります。 白山吹は今日の雨で散ったかも。 ふと気づいたのですが、一眼レフにしてから横位置でも写真を撮るようになりました。 以前は縦位置一点張りだったんですけどね。 

4.25ハナイカダの花

ハナイカダの小さな小さな花も、よくよくみると開花していました。

4.25黄花稚児百合

去年、母の友だちからいただいた黄花稚児百合。 無事に初めての花を咲かせてくれました。 白い稚児百合よりも地味で、いかにも山野草っぽいですね。 「うちには切り花にできる花がない」と母がしみじみ言っていましたが、確かに立派な花はほとんどないなあ。 近頃、地味度がさらに増している感じ。

4.25アヤメの蕾

唯一、そろそろ切って玄関に活けられそうなのがアヤメ。 葉っぱも蕾も立ち姿がすっとしていて、他の花とはひと味違います。 ベルベットのような深い紫がデジカメにしては珍しく割と忠実に出てますね。


一番下の姪がついにロンドンへと旅立ちました。 出発の前日にギリギリでビザが届いて、あたふたと出ていったようです。 いわゆる「自分探し」の時間が欲しいんだそうです。 語学の勉強がさっぱりな子が3日休まずに学校に通えるのか、買い物好きなのに散財して途中でお金がつきてしまうのではないか、本気であれこれ心配。 とにかく、あんまり足をたくさん出さない地味な服装で暮らして、トラブルに巻きこまれないことを祈るだけ。 
Category: 日々の記録

観光や買い物とは違うパリ 林丈二「パリ歩けば」

イラストレーターの林丈二は「犬はどこ?」が楽しくて、図書館でたまたまみつけた本「パリ歩けば」を借りてみました。 ちょうど友だちがパリを旅している頃だったので、ふだんはほとんど興味がないパリに反応したのかも。

4.22パリ歩けば

この本には、パリでの買い物や食事、おしゃれなカフェなんていう”ふつうの観光”に関わるものが潔いほど一切でてきません。 この本を読んでもなんの知識も得られません。 この本にそういうものを求めてはいけません。 ただぶらぶらパリを歩いてみつけた小さな小さな発見が写真と短いコメントで紹介されているだけです。 それが、なんとはなしに「パリの空気」を伝えていて、ワタシはパラパラと眺めて楽しめました。

建物の壁面にあいている目的不明の空気穴や小さな扉のデザイン、扉やドアノブ、マンホールのふた、番地の表示プレート…見過ごしてしまいそうな建物や街角の小さなデザインを採集してあります(この本をみていると昆虫採集を想起しました)。 意識されることはないけれど、こういう小さな古いものが街のいたるところに残っていることが、パリの街に独特の情緒と奥行きを添えているのかな。 ドイツ人だったら「風雨にさらされて汚くなっているから撤去あるいは塗り直し」となりそうなものがいっぱい残っている街角って、一見すると汚らしいようで佐伯祐三が絵に描いたようになんともいえない趣があるんですね。

4.23黒谷さんの猫

こちらは日本の趣。 「黒谷さん」と地元では呼ばれているお寺の境内で。 桜の季節に散歩していて、気持ちよさそうに日だまりで昼寝していたので近寄って写真に撮ったら、嫌われてしまいました。
Category: 読書 旅本

審美眼の背景にあるもの 白洲正子「日本のたくみ」

いったいいつから読んでいるのか?と自分で突っこみを入れたくなるほど、読み終わるまで時間がかかりました。 別にずっと読んでいたわけではなくて、たまに外出中にパラパラとページを繰る程度だったためです。 読まずにいられないほど引きこまれることはなかったけれど、放りだすほど退屈でもない本でした。
 
4.21日本のたくみ

陶芸や木工、染織といった伝統工芸から、古来から受け継がれてきた石積み、独創的な花活けによる表現、モダンな抽象彫刻、さらには贋作作りや素人には立ち入れない刺青の世界など、さまざまな日本の手仕事の現場を訪ね歩いた随筆です。 伝統工芸にとらわれない幅広いジャンルを扱っていて興味深く読みました。 特に印象的だったのが、滋賀に伝わる穴太積みと呼ばれる石積み、古伊万里の贋作に手を染めた陶工の足跡をたどる旅、そしてオリジナルの染めを追求してきた”お嬢さん”作家。 そして最後の「後記」が実は一番味わい深かった。 頑固で偏屈な職人さんとしっかり向き合ってきた方なんだなあと、それくらい熟練の職人による手仕事を愛しているんだなあということが行間から伝わってきました。

ただ、こういう生まれも育ちもとびきりいい人に「これはすばらしい!」と言い切られると、一般人は「はあ、そうですか」としか言えないんだよな…と、心の隅に引っかかるものはありました。 工芸品そのものの美しさや、工芸品から自由気ままに広がっていく古典への言及について、特に論拠が示されなくても納得するしかないのかなあと。 まあね、審美眼なんて最終的には客観性のないものですからね、論拠ってわけにもいかないんでしょうが。 トータルすると、読んで損はないけど「白洲正子ってやっぱりステキ~!」という感じではなく、またご縁があったら読んでみましょうという程度。 どちらかといえば自分の感覚に似すぎていて、目からウロコといった感動がなかったのかもしれません。

4.22花韮

「白洲正子って、いったいどういう人なんだろう?」と以前から疑問があって。 いままで読んだのは、白洲正子の言葉のいいとこだけを寄せ集めて編集されたムック本だけ。 言っていることは格好いいけど、なんでこんな風に言い切れるのかなあ…とずっと気になっていました。 伯爵の孫とかアメリカ留学したとか、多少の経歴を知ってはいても、どういう人なのか?という疑問は消えず。 この本を読み始めた頃に白洲次郎のNHKドラマが放映されて、「なるほど、こういう人だったのか」と読書+ドラマでようやく納得できました。

NHKのドラマは映画と同じくらい映像に凝っていて、みごたえがありました。 3回で完結なのに、なぜか第3回だけがずいぶん間を開けて8月に放映される…あんまり映像に凝りすぎて間に合わなかったのかな? 育児にも家事にもまったく興味が持てず、能以外は没頭できるものがみつからなくて悶々としつつ、なんとはなしに文章を書き散らしている白洲正子がリアルでした。

若さゆえのきらめきと傲慢と 映画「イントゥ・ザ・ワイルド」

昨年、劇場公開されたときに「みにいこう」と思っていたのに、あっというまに打ち切りになってしまった映画「イントゥ・ザ・ワイルド」。 この映画の監督ショーン・ペンが主演した「ミルク」がアカデミー賞をとったのにともなってリバイバル上映され、ようやくみることができました。 こういう広大な自然を舞台にした映画は、やっぱり劇場の大きなスクリーンでみたいので。

4.19イントゥ・ザ・ワイルド

みたいようで、ためらう気持ちが強かったのは、放浪の旅の末、アラスカの荒野で孤独な最期を迎えた青年の実話を映画化した作品だと聞いていたから。 ハッピーエンドじゃないことが最初からわかっていて2時間30分もの長い上映時間に耐えるような内容なのか?という疑問があったんです。 しかし、みはじめたら全然「長い」と感じさせない映画でした。 とはいえ正直にいえば、冒頭のアラスカのシーンで「ひょっとして、このバカな青年の無謀さに2時間半もつきあわされるのか」とうんざりしかかったのですが。 主人公の無謀すぎる装備をみた時点で、かつて登山にはまっていたワタシは「ありえない!」と胸の中でつぶやいてました。 この主人公の足跡を追ったノンフィクション本がアメリカでベストセラーになっても、アラスカの人たちにはとても評判が悪かったそうですが、それはそうだろうなあと納得。 地元の人にとっては「自然をなめている」としか言えないでしょう。 その死でアラスカの大地を汚したと感じた人もいただろうと想像できます。

それでも自然の描写がすばらしく、放浪の中でさまざまな人たちと出会っていくエピソードがとても温かく描かれていて、映画としてはすばらしい出来だと感じました。 主人公が日記に書きこんでいる字をスクリーンにだぶらせたり、妹が兄を回想するナレーションで家出の背景を説明させたり、主人公が自分で考えた新たな名前を鏡に口紅で書くシーンなど、演出がとてもセンスがあっていいなあと、一番心に残ったのは監督としてのショーン・ペンの手腕だったかも。 ラストは辛い現実なんですが重苦しさはなく、不思議な余韻を残す映画でした。 ただ、「放浪の旅なんてまったく憧れたことない」という方はまったく理解不能でしょうから、みなくていいですよ。

4.20稚児百合

とても好きか?と問われると、う~んと考えこんでしまうのですが、みてよかったと思いました。 繊細な魂の彷徨がいきついた結末がねぇ、やりきれなくて…若くてキラキラしていて、理屈ばっかりが先行して愚かだなあ、と中年と呼ばれる年齢になっているワタシは理性的に思いながらも、キラキラがまぶしくもあったりして。 主人公が傍目には何不自由ない裕福な家庭に育ちながら、名前もお金も、そして輝かしい未来へと続くハーバードの法科大学院への進学も含めて、両親から受け取ったすべてを捨て去りたいと感じた理由が劇中で明らかになってくると、主人公の選んだ道に共感はできなくても(物質社会への反発はよーくわかりますが)、「繊細だったから深く傷ついたのだろうなあ」と理解することはできました。 エンディング間近にあったように、本当は両親からの偽りのない愛情を一番求めていたんだろうなあ。

みた人の年齢によると思うのですが、ワタシは主人公の孤独な最期よりも、知り合ったヒッピーカップルの女性が音信不通の息子を重ね合わせて涙する別離のシーン、道路で呆けたように涙するお父さんの姿が目に焼きつきました。 戻ってくることはできなかったけれど、彼が最後にたどりついた英知=生きる意味のひとことは、ほんとうにその通り。 ショーン・ペン監督は若者にそういうメッセージを送りたかったのだろうな(演出が違っていたら、この青年はただのバカにしか見えません、たぶん)。
Category: 映画

静謐な世界に心が漂う 小川洋子「海」

直木賞受賞で話題になった「利休にたずねよ」をずっと前に買ってあるんですが、ずしっと重厚なものは今は避けたくて、本屋さんでみつけた小川洋子の文庫本「海」のページをパラパラとめくってみました。 現在のワタシの気分にはちょうどいい感じ。 静かに静かに語られる短編は言葉の奥に秘められた美しい結晶をみるようでもあって、詩を読むようにゆっくり味わいました。

4.17海

ごく短いスケッチ風の掌編2編を含む7編を収録した短編集です。 統一したテーマがあるわけではないのですが、「海」というタイトルがとても合っていると感じました。 冒頭の「海」という短編以外はまったく海とは関わりのない小説ばかりなんですが、音のない海の中を浮遊しているような独特の感覚が全体を包んでいます。 生々しい現実感をともなわない小川洋子らしい肌触りといえばいいのでしょうか。 最後の「ガイド」は、「博士の愛した数式」での博士と少年ルートの関係を彷彿とさせる1編。 一番印象に残ったのは「ひよこトラック」。 年齢や性差を超え、言葉を介さなくても魂はふれあえるものだと信じる温かさと強さが伝わってきました。 窓辺の抜け殻コレクションを眺める初老の男と少女のシーンは、一幅の絵のようにいまも心に焼きついています。

長編を読む気分ではないとき、心が静かさを求めているときにぴったりの1冊です。 読んだら明るい気持ちになるという種類の小説ではありませんが、読後感がいいので安心して手にとってください。

4.17花筏

更新を1日でもしないと庭の花はどんどん咲いてくるし、パシャパシャ写真は撮っているため、どんどん画像がたまってしまいます。 去年、虫に葉っぱをほとんど食べられてしまって生死が心配だったハナイカダ。 今年も元気に芽吹いてホッとしました。 芽吹いたときから、葉っぱの上にはちゃんと小さな花を載せているんですよ。

4.17シャガ

薄暗くじっとりとしたウチが大好きらしいシャガ。 誰も植えた覚えがないのに、祖父の代から庭のあちこちで咲いています。

4.17姫空木

ポン菓子みたいな丸くて小さな蕾をいっぱいつけたヒメウツギ。 ずっと前からいまにも咲きそうにみえて、でもなかなか咲きません。 植物って花が咲いているときだけでなく、蕾や芽吹くときの形も愛らしいデザインなんですよね。

水曜日に知り合いのカメラマンの個展へ行ったのですが、会場へ行くために嵐電に乗ったのが失敗。 喪失感でいっぱいの胸に自ら塩をすりこむような行為でした。 去年、桜吹雪を眺めながらきものを着てモデルごっこをした踏切を電車が通り過ぎた瞬間、踏切の向こうでファインダーをのぞいていた人を思い出して、いきなり涙腺が決壊してしまいました。 もっといっぱい仕事の話をしたかった、もっといっぱい写真の話をしたかった、もっといっぱい旅の話をしたかった、ずっとずっと仕事の大先輩であるあなたにあまえていたかった…。

と、いつまでも泣いていたりする自分がしんきくさくてイヤ(故人もたぶんあの世でうんざりしているでしょう)なんですが、落ちこんでいるというのとはちょっと違った精神状態なのでご心配なく。 いまはこれからの仕事のことを逃げずに考えなくてはいけないと思っています。 更新が少しスローになるかもしれませんが、しばらく考えたいことがあるだけ。 むしろ前向きに元気にしておりますので。
Category: 小川洋子

静かに紡ぎだされた新作 山本文緒「アカペラ」

山本文緒が特に好きというわけではないのですが、同い年なのと、直木賞をとったときの「普通の感じ」からずっと気になる作家でした。 直木賞をとって、優しいだんなさんにも巡りあえたのに、ウツになってしまったと聞いてよけいに気になっていました。 長いブランクを経てひさびさに出た新作ということで、図書館で予約したのですが、人気が高いらしくずいぶん待たされました。

4.14アカペラ

祖父とのふたり暮らしを必死で守ろうとして彷徨する女子中学生の孤独。 すべてから逃げ出してばかりいる30代のダメ男が20年ぶりに舞い戻った故郷でみつけたものは…。 地味な仕事をしながら病弱な弟の面倒をみつづけている50代独身女に舞いこんだ結婚話の顛末。 主人公はみんな、そっと息をひそめて生きている人たちばかり。 乾いた語り口とは裏腹に、静かで哀しい雰囲気に包まれた短編集でした。

いままでの山本文緒とはどことなく違いました。 以前のような強引とも思われるほどのスピード感はなくて、丁寧に丁寧に書いたという感じの文章でした。 文章としては以前より磨かれたような、「らしさ」がその分薄れたような…。 書かれている平凡な人たちはいいなと思うのですが、何か個性という点で物足りない気もしたりして。 いままでにみられなかった丁寧な描写に、ウツの辛さがにじんでいるようでもあって痛々しさが伝わってきました。 ゆっくりゆっくり書きながら少しずつ新境地を切り開いていくのを、これからも同い年として見守っていきたいです。


4.14黄水仙 4.14稚児百合の蕾

今日は雨降りの一日。 カラカラに乾いた庭にとっては恵みの雨ですね。 親しい人たちとの気楽なおしゃべりは、まさに恵みの雨のように、大切な人を失った寂しい心にしみこんで静かに潤してくれました。 みんな、ありがとう。 

こてこてビーズ刺繍 「田川啓二の世界」展@美術館えき

月曜日は、JR京都伊勢丹の美術館えきで開催されている「田川啓二の世界」展のチケットが当たったので、ご近所友だちのRさんを誘って行ってきました。

4.13田川啓二の世界展

いや~なんかすごかったです。 みちみちにぎっしりビーズとスパンコールで埋め尽くされたドレスの数々。 なにもそこまで刺し埋めなくていいのではないかと思ってしまうほどでした。 余白の美といった感覚は一切なくて、どこまでぎっしり刺せるか挑戦しているかのようで。 チラシに載っているモネやクリムトの絵画を写しとったドレスだけでなく、古い着物地の模様部分にビーズとスパンコールを縫いつけた和風のドレスやビーズ刺繍絵画(というのかな?)もいっぱいありましたが、西洋人の目を通したジャポニズムといった感じで、どちらかといえばヨーロッパの古い建物の中に置いた方がしっくりきそうに感じました。 個人的に一番気に入ったのは、最後の世界の街シリーズ(タイトルうろ覚え)。 東京やロンドンをポップで楽しい図柄で表現したドレスで、実際に着用した場合に着る人をひきたてるのはこんなドレスなんじゃないかしら、と実用性を考えるところがすでに展覧会企画の意図と違うのかもしれませんけれど。 それにしても、これでもかっていうほどすごい刺繍を施したドレスの存在感に負けない人って、芸能人でなかったらどんな種類の人たちなんだろう?
*会期は4月2日(木)~22日(水)です。

4.13ピンバッジ

展覧会は予想以上にあっさり眺めて終わりでしたが、出口にある販売コーナーが危険でした。 狭い場所なのにぐるぐる徘徊してしまい、葛藤も空しく(笑)写真のピンバッジを連れ帰ってしまいました。 みなさん、鳥とかロボットとか靴とかキラキラ輝くカワイイものを選んでられる横で、渋いヤモリ(?)をセレクト。 別に、は虫類とか両生類とかが好きってわけじゃないんですが、ぽってりした体つきと指先が妙にかわいくて。

観光客でごった返す京都駅を早々に離れて、四条烏丸周辺でゆっくりランチ&お茶をしつつ、しゃべってしゃべってしゃべってしゃべって(笑)。

4.13塩キャラメルプリン

お茶は室町仏光寺を上がったところにある「シトロン サレ」で。 迷いに迷った末に選んだ塩キャラメルプリンがとってもおいしかった! 大きさを見て「あ、小さいから物足りないかも」と一瞬思ったのですが、濃厚でとろとろっとしたプリンはキャラメルの味がしっかりしているから「食べた」という満足感がありました。 両親にもおみやげに買って帰りました。 280円となかなか手頃なお値段なので、やみつきになりそうな予感。

4.13八重桜

近所の八重咲きの桜が満開になっていて、しばし花の下に立って一人でお花見。 小学生のときから毎年眺めている桜です。 蕾の濃い色から咲ききった淡い色まで天然のピンクのグラデーションはなんてきれいなんでしょう。 出かける予定だったから一眼レフを持っていなかったのが残念でした。
Category: 展覧会

のんびりおしゃべり

更新がちょっとあいてしまいましたが、従妹と延々長電話したり友だちに会ったり、頂き物のタケノコでタケノコづくしの料理に励んだり、元気にあれこれやってます。

4.12お地蔵さま

京都は水曜日から連日真夏並みの暑さで、なかなか咲かなかった染井吉野は一気に満開になったかと思ったら、一瞬で散ってしまいました。 土曜日はぎらぎら照りつける初夏の陽ざしで焦げそうになりながら、おしゃべりしに友だちの家へ。 桜吹雪がきれいでした。

4.12シロバナタンポポ

途中でシロバナタンポポを発見。 友だちも初めてみたとのこと、やっぱり京都市内ではあまりみかけないんですよね。

4.12カバ

友だちにカバを押しつけて、かわりにお饅頭をいっぱいもらって帰ってきました。 このカバは雑貨屋さんで一目惚れした子。 肩からひらりと落ちた桜の花びらを頭にのせてパチリ。 友だちの家にぽっかり空いた寂しさをちょっとは紛らわせてくれるといいな。 
Category: 日々の記録

いまはなにも

泣きたくないのに、静かに逝ってしまった人も私が泣くことを望んでいないとわかっているのに、涙があとからあとから湧いてでてきて、止め方が分かりません。 失恋してしまった女子高生のように涙を流し続ける、そんな自分が今のこんな年齢になってしまった私の中にまだいたとは知りませんでした。 庭で草ひきをしているとき、お味噌汁の大根を刻んでいるとき、不意に涙がこぼれて、そのことに戸惑う自分がいます。 その人の存在が私にとってこんなにも大きかったとは…。 たっぷりの塩水で目も鼻も粘膜がただれて、おかげで花粉症が一気に悪化して、顔が腫れ上がってしまいました。

4.8海棠

リアルお知り合いのみなさん、いまはなにも聞かないでください。 ただ、その人のことはいまは言葉にできないだけ。 私は大丈夫だから、普通に笑って楽しいことに誘ってやってください。
Category: 日々の記録

春に想う人は

去年の今ごろ、みごとな桜吹雪が舞う季節に会いにきてくれた人が、もういないなんて…昨夜まで知らなかった。 悲しすぎて、涙しか出てこない。

4.7山桜
Category: 日々の記録

桜さんぽ2009 本満寺

日曜日の午後になって、やっと晴れて暖かくなってきました。 哲学の道もかなり咲いたそうです(母によると)。 観光地の人出はどのくらいすごかったのでしょう…夕方、銀閣寺行きのバスが2台続けてギューギュー詰めで、乗客を積み残して発車していくのをみて他人事でもゾッとしました。 もう銀閣寺の拝観受付に間に合わなさそうだし、哲学の道はライトアップしないから(住宅地なので)、ゆっくりできないのに。 あのバスに乗らずに帰れるところに住んでてよかったわ。

どこか少しだけ桜を眺めに行きたい、という母のリクエストに応えて、昨年に続いて本満寺へ行ってきました。 本堂前のしだれ桜はずいぶん散っていて、すでに見頃を過ぎています。 それでも、一眼レフを持った人や観光タクシーが次々に到着。 もう穴場じゃないですね。

4.5本満寺

みんながしだれ桜に集中しているのを横目に、母娘ふたりで一眼レフを出して門前にある妙見宮という小さな神社の山桜らしき桜をパチパチ撮りまくり。 ぼんぼりみたいに丸くかたまって咲いて、赤い葉っぱが少しだけでている様子がかわいくて、ふたりでどんだけ撮るんだ!ってほど撮りました。

毎年感じるんですけど、桜は本当に写真に撮るのがとてもむずかしいですね。 うわ~っと群れ咲いているところを撮ると背景がうるさくなるし、あんまりアップで撮ると「いっぱい咲いてる」感じがしない…目で見て感じる美しさはなかなか写せない(自分が下手だからなんですが)。 でも、きれいに撮れなくても、暖かい陽ざしを感じながら満開の桜をみあげて、春風にのってはらはらと舞い落ちてくる桜の花びらを眺めている瞬間はとても幸せだからそれでいいの(開き直り)。 白い壁に映った花影が京唐紙みたいでステキだったから、そこをアップでうまく切り取りたかったんですが、うまくできず。 珍しく広角で撮ったこの一枚がまだマシでした。 春の気分が満喫できて満足。 ちなみに、母は明日、桜の撮影会ですって。 81歳なのに、まだ写真を学ぶ意欲があって、かなり重い一眼レフと三脚を持ち歩く体力もあって、ありがたいことです。
Category: 日々の記録

映画へのオマージュ ポール・オースター「幻影の書」

いろいろあって集中して読書できない状態でずいぶん時間がかかりましたが、ポール・オースター「幻影の書」をようやく読み終えました。

4.4幻影の書

ある事件をきっかけに生きる気力を失っていたデイヴィッド。 他人との接点を失い内にこもっていた男は、ふと目にした無声の喜劇映画に救われます。 ひさしぶりの笑い…自分はまだ笑えたのか? そこから、映画に主演していた俳優ヘクターの足跡をたどる長い旅が始まります。 無声時代が終わると同時に、神隠しのように関係者の前から忽然と消えたヘクター。 彼はなぜ消えたのか? 彼は死んだのか?…

オースターらしく入れ子式の構成で、デイヴィッドの人生と、忘れ去れた映画スターの人生とが交差していくストーリー展開がとても巧みです。 そして作中に登場する映画について詳細に描写されているところに、オースターの映画への愛を感じさせます。 そのため、映画にまったく興味がないと、映画について延々と語られる場面は退屈かもしれません。 昔よりもいろんな映画をみるようになって、つくづく映画と小説は似ているなあと思っています。 説明的な台詞ではなく、さりげないエピソードやシーンで感じさせる手法は同じですよね。

4.4苔の花

オースターはやっぱりおもしろい。 最近のオースターはより洗練されて、より普通の小説っぽくなってきていますね。 そのことでぐっと読みやすくなったようで、(贅沢をいってもいいなら)ほんの少し物足りないようにも感じられましたが。 ずっと昔に何気なく手にとった「孤独の発明」に比べると、切実さがないというか…。 「孤独の発明」はまだ小説としてはまとまりがなかったけれど、書かずにいられない切実さや、キリキリと心に刺さるような孤独感(だらだら涙を流した記憶が)、そして他のどの小説とも似ていない独特さが衝撃的でしたから。  今回は読むときの自分のコンディションがよくなかったから、小説世界にのめり込めなかったのかもしれません。 読後感がいい小説でよかった…。


今日は午前中から雨で、薄暗い日でした。 こういう日を「春陰」というのかな?(今日のNHK-BS「俳句王国」のお題の季語になってました) ずっと肌寒い日が続いていましたが、明日からは暖かくなるとか。 そうなると染井吉野もいっせいに満開になりそう。 

くたくた

大急ぎの仕事が入って気がせいているときに限って、パソコンがわけわかんなくなって、木曜日は一日PCとにらめっこしつつキィーッ!(笑)。 今回は先方に話を聞いた時点で、わりとすんなり仕上げられそうな予感があったのになあ。 ようやくPCが直ったら、「もう締切まで時間がないよ~」と激しく焦ったけれど、グズなワタシにしては予感通り、いつもよりさっさと仕事がはかどり、無事に締切をクリア。 メールで送ったらすぐに担当者から「今回のはよかったよ」と珍しく電話がかかってきて、肩の荷が下りました。 はぁ、しんど。 締切目前にかかってきた従妹の電話にも出られず…ごめんねえ。
 
4.3庭梅

仕事をメールで送ってしまったら、頭がぼんやり。 カメラを持って庭へでたのに、ふと気づくと無心で草取りしてました…記憶がとぎれてるし(汗)。 昨日まで蕾だった庭梅がパッチリ咲きました。 後ろの明るい緑が目立って邪魔ですね。 桜がぐずぐずと咲かないうちに、他の花がいっせいに咲いています。 やっぱり気候がおかしいのでしょうか?

昨夜は午前3時まで無駄に起きていたので(頭がオーバーヒートして最後の2時間は脳内が動いてなかった)、今夜はすごく眠いです。 オースターの感想はまた明日にでも。

Category: 日々の記録