雪景色のち桜散歩

昨日の午後は吹雪。 いったん雪はやんだようでしたが、目が覚めてみると

3.30雪の大文字山

大文字山をはじめ東山、そしてわが家の庭はすっかり雪景色。 午前9時を過ぎてもまだとけていません。 3月30日につもるなんて。 昨日の日中も今朝も真冬の寒さでブルブル。 いつまでたっても分厚いジャケットが手放せません。 それでも桜が気になって、予定より少し早めに家を出て、仕事前に街中のお花見スポット・六角堂に寄ってみました。

3.30六角堂の桜

わずかに盛りを過ぎていました。 でも、その分、色が濃くなっているのかも。

3.30六角堂の桜2

ここのしだれ桜は咲き始めから散り際に向かって、だんだんピンクが濃くなっていくのだそうです。 もうずいぶん濃くなっていますね。

3.30六角堂の柳

本堂の前の柳はすっかり芽吹いています。 やっぱり街中は暖かいのですね。

仕事が比較的早く終わったので、ひとあし伸ばして醍醐寺に行こうかと迷いつつ、結局、蹴上のインクラインへ(南禅寺の近く)。 「インクラインって何?」という方はこちらをみてください(自力で説明できず)。

3.30インクラインの桜

3.30インクラインの桜2

まるで人がいない穴場みたいに見える写真ですが、そんなことはありません(笑)。 あまり桜が咲いていなくても観光客がいっぱいで、人が入らないように写真を撮るのがたいへんでした。 そして、まるで満開のように見えますが、五分咲きくらいかな。 たくさん咲いている木と、まったく咲いていない木が混在しています。

3.30インクラインの桜3

インクラインの土手を道の反対側からみると、まだこんな程度。 でも、これくらいも静かな春って感じでいいな←インクラインは特に静かってわけじゃないですよ、写真にすると誤解を生みそうな写り方だな。 仕事のついで(というより仕事がついで…のような)に、お花見がちょこっとできて満足な一日でした。 あ、早く仕事しなきゃ。
Category: 日々の記録

これぞ天衣無縫! 濱田庄司「無尽蔵」

ずいぶん長い時間をかけて少しずつ少しずつ読んでいた陶芸家・濱田庄司の随筆集「無尽蔵」。 読み終わってから感想を書くのもなぜだか延ばし延ばしになっていました。 文庫本というのに1400円というすばらしいお値段にもかかわらず(作品の写真などはほとんどなしなのに!)、展覧会友だちが買った本をありがたくお借りしました。

3.29無尽蔵

陶芸家・濱田庄司は漠然と「民藝の人」と知っているだけでした(人間国宝第一号だったことも最近まで知らず)。 ここ数年ほどで民藝運動の展覧会が増えて、いろいろな人の作品を眺める機会ができて、濱田庄司のすごさに開眼。 知れば知るほど夢中! 斬新で大胆な作風にほれぼれ。 民藝の人たちの集合写真でも、いつもニコニコと機嫌よく仲間と一緒に写っていて、人柄のよさが伝わってきます。 この本を読んだら、濱田庄司のものの考え方、真摯な創作への姿勢、おおらかで明るい性格、バーナード・リーチや河井寛次郎との深い友情がよくわかりました。 素直で素朴、そしてあふれるほどの才能に恵まれた人は、なんと真っ当で温かなまなざしで人を、そしてものをを見ていたのでしょう。 ますますショージが好きになりました。 評論家や世間の言説に左右されず、自分の審美眼を信じて美術品を鑑賞するだけでも立派な創作活動だという言葉に励まされる思いがしました。

ただ、とても素直で飾らない人なので、文章もその人柄通り。 思想はすばらしいのですが、文学的表現に優れているわけではありません。 いろんなところに掲載された文章を寄せ集めているため、内容が重複するところも多々あります。 濱田庄司の人となりに強い興味がない人にはおすすめしません。 ショージの陶芸が大好き!という人は一読の価値ありです。

3.29謎の水仙

水仙って球根で増えるものと思っていたのに、この八重の水仙は庭の片隅に祖母の代(少なくとも50年近く前)から生えていたのですが、今年初めてずいぶん離れたところに勝手に生えてきました。 水仙が種で増えることってあるのかしら?? そして、この水仙、めったに咲かないんですよ。 たいていつぼみのまま枯れてしまいます。 今年はちょっとだけ開いたけど、この状態で止まったまま。 咲ききれるか気がかりです。

今日は午後遅めには吹雪!? 一瞬、うっすらと庭が白くなりました。 もうすぐ4月だっていうのに…京都市内で雪! 信じられません。 異常気象で、近所の桜は咲くようで咲かないような停滞状態です。

あれこれ気になることメモ

うわぁ、ぼんやりしてたら、もうすぐ4月!? ついこの間「あけましておめでとう」なんて書いてた気がするのに。 ぼんやりしているといろいろ見逃してしまいそうなので、自分用の備忘録として。

展覧会は
古代ローマとカルタゴ展@京都文化博物館 ~4月4日(日) ああ、もうすぐ終わってしまう…
■没後400年特別展覧会「長谷川等伯」@京都国立博物館 4月10日(土)~5月9日(日) 開催たった1ヶ月!激混みの予感
池田重子コレクション&岡重コレクション展@京都文化博物館別館 4月29日(木)~5月9日(日) 着物好きの間では有名な池田重子さんの和装小物、ずっとみたかった

映画は
■シャーロック・ホームズ 男前ジュード・ロウで目の保養♪
■ずっとあなたを愛してる@京都シネマ ~4月2日(金) もうすぐ打ち切りだ!
■シャネル&ストラビンスキー@京都シネマ 午前中に鑑賞するなら4月2日まで
■アイガー北壁@京都シネマ 4月3日(土)~
■しあわせの隠れ場所@MOVIX京都 そろそろ打ち切りになりそうな気配

本は
■近藤史恵「サクリファイス」 やっと文庫本購入!(piaaさん情報)
■萩耿介「松林図屏風」 長谷川等伯を描いた歴史小説(うららさん情報)
あと江戸時代の京都に急に興味がわいて物色中。 江戸時代の(←幕末じゃない)京都って、どんなだったんだろ?

テレビでは
■八日目の蝉@NHK チラッと予告編をみたけど、ヒロインが原作のイメージと違うなあ。 あんなに大人じゃなくて、もっと頼りない20代半ばくらいの方がふさわしい気がするけど。 どんな風にドラマ化されているのか気になる
 
3.29叡山スミレ

白くて愛らしいエイザンスミレははかなげに見えて、実はかなり雑草っぽい強さを持っているみたい。 あちこちに種を飛ばして、この植木鉢にも勝手に生えていっぱい花を咲かせています。

3月は身近な人が相次いで亡くなられた昨年を思い出して、テンションが下がったままで終始しました。 彼岸へ行ってしまったおふたり、そちらはどうですか? そちらで旧知の方々とともに楽しくやってくれてるといいなあと、お会いした日々を懐かしく振り返っています。 いつかワタシもそちらへ行きます。 此岸と同じ笑顔に会える日はいつなのか…しばらく待ってください。 あなたたちが突然いなくなった春は、とても寂しい季節になってしまいました。

Category: 日々の記録

いせひでこの絵本「ルリユールおじさん」「絵描き」

絵本作家(というのか…本人は画家と言って欲しいのかな)いせひでこは「グレイがまってるから」がとても好きで、画文集「カルザスへの旅」も楽しく読んだのですが、その後すっかりご無沙汰。 近頃、いせひでこの「ルリユールおじさん」という絵本が大人に人気と知って図書館で手にとってみました。

3.27ルリユールおじさん

かなり寂しげな表紙の印象とは違って、中はもっと温かい素敵な物語でした。 大好きな植物図鑑がボロボロになって、でもその愛着のある本を元に戻したいと願う女の子が、ルリユールという本作りの職人と出会って…。 本が好きな人、より正確にいうと「本」という紙でできたものが好きな人なら、深く心に響いてジンとするお話で、ブルーを基調とした絵も確かにキレイでした。 でも、なんかちょびっと物足りない…なぜだろう。 絵を描く人の内面に興味があるワタシにはひょっとしたら、いせひでこの絵本の中で「絵描き」の方が合うのかもと図書館で探したんですが、なくて。 なんとなく勢いで(?)e-honで取り寄せてしまいました。

3.27絵描き

これもよかったですよ。 水彩画のタッチもきれいです。 でも、なんか違う…どこかピタッとこない…なぜ? ジーッと眺めていてわかったのは、この人の人物の描き方に物足りなさを感じているのかもということ。 人物(特に少女や若い女性)がどこか漫画っぽいのが不満の源かもしれません。 素描のままにしてスケッチの勢いを伝えるという意図は理解できても、女の子の目が描かれていないのが多くて、それが嫌らしい(自分でも判然としませんが)。 犬のグレイなら、あんなにかわいいのになあ。 ワタシが一番好きな絵はいわさきちひろ。 いわさきちひろの絵には、どんなに省略した線で描いていても、目がない子どもなんてなかった気がします。 いせひでこは独特の感性がある人なので、絵がメインのものより、文章と絵が一体となった「グレイがまっていから」のような画文集の方が好みに合っているようです。 せっかく買った本なのに、なんかモヤモヤとした気持ちが収まらなくて、ずっと買うのを我慢していた酒井駒子の絵本をついe-honで注文してしまいましたよ。 本と手芸材料だけは財布の紐が相変わらずゆるゆる。

3.27イカリソウ

桜は京都でも木によっては満開近くなっているようです。 お隣さんがすでに3日ほど前に御所の近衛邸跡のしだれ桜がほぼ満開だったと言ってました。 でも、今年は天候不順でいっせいに咲きそろうという感じではなく、木によってバラバラ。 疎水沿いはまだほとんど咲いていません。 それにしても寒いです。 気温はほとんど真冬並みで連日ブルブル。 京都へ桜をみにくる方は暖かい服装でないと風邪ひきますよ。 それでも、わが家の庭のひだまりではイカリソウがいっぱい花を咲かせています。 野草っぽさが好き。

そうそう、フィギュアスケートの高橋くん、金メダルおめでとう! ああ、高橋くんの芝居っけとダンス感覚あふれる演技ってホントに素敵!と、おばさんはうっとりでございます。 それにしても、なんで男子フィギュアはゴールデンタイムに放送してくれないのッ!とテレビの前でひとりプリプリ。

濃密な時代背景がすばらしい 佐々木譲「警官の血」

あれもこれもやりたいと気ばかり焦って、まったくもって何もできていないのは春のせい? 寒暖の差が激しすぎて体も心もついていけません。 家でうだうだ何もしたくないときは、ふだんは手にとらないサスペンスやミステリの長編小説を読んで現実逃避。 文庫化されてすぐに買ってあった佐々木譲「警官の血」を一気に読みました。 おもしろくてすごく読み応えありました! さすが直木賞作家。 というか、いままで直木賞もらってなかったんですね、佐々木譲さんは。 読んだことなかったけど、サスペンスとかミステリでは重鎮というイメージだったから意外な気がしました。

3.23警官の血

戦後直後の混乱期、とにかくなんでもいいから仕事が欲しくて警察官の大量採用に応募した安城清二から、その息子・孫までの3代の警官人生を描く大河小説です。 警察官という職業になんの思い入れもなかったのに、やってみたら意外に自分に合っていたという初代・清二の夢は「駐在さん」になること。 ところが長年の夢が叶った矢先、謎の死を遂げてしまいます。 父を亡くし貧しい母子家庭に育った2代目・民雄は、高校卒業とともに警官への道を志し、父と同じ「駐在さん」を目標としていたのに、希望とはまったく違う潜入捜査を強いられて…。

初代の部分が一番おもしろくて、戦後の世相がリアルに伝わってきて非常に興味深かったです。 悲惨な最期を迎えたとはいえ、初代の人生が一番生き生きと充実している感じで、2代目・3代目は組織の力に人生をねじ曲げられて気の毒。 このあたりは親子3代の人生を、貧しいけれど懸命に生きていた戦後、豊かになるとともに心が荒廃していく高度経済成長からバブル期に重ね合わせていて、構成が非常によく練られた小説です。 初代の清二は上野の交番を経て谷中の駐在所勤務になるのですが、まったく土地勘がないワタシでもそこに流れる時代の空気と町がもつ独特の雰囲気を感じることができました。 ふつうの警察官ではなくて、町の人たちとともに生きる「駐在さん」っていう存在もいい感じ。

3.23雨のスミレ

3代をつなぐ縦糸となるのが初代の非業の死なんですけど、これはミステリというほどの謎があるわけではなく、真相が最後に判明しても動機の点でいまひとつ釈然としないところも確かにありました。 それでも、そういうことはこの小説にとっては些末なこと。 ミステリとしてではなく、戦後の日本を描いた小説として出色。 そして重厚な長編なのに不思議なほど読みやすいんですよ、この小説。 「時間を忘れておもしろい小説が読みたい」という方には、特におすすめです!

「読書夜話」のぎんこさんに「警察小説を読むなんて珍しい」と指摘された通り、めったに読まないジャンル。 でも「警官の血」が期待以上だったから、佐々木譲の小説はもう少し読んでみたいかも。


連日の雨に降りこめられて、ぼんやり(してちゃいかんのだけど)。 日中でも薄暗くってテンション下がります。 けど、植物にとっては優しい雨なんですね。 庭のあちこちで、雨に打たれながらスミレが可憐な花を咲かせています。 今年は、上の写真の薄紫のスミレが増えてうれしい。

■みなさん、拍手をありがとうございます。 適当に作ったビーズのネックレスが意外にも好評で驚きました(笑)。

■sifakaさん、拍手コメントをありがとうございます。 シルバーカッパーは赤っぽい銅色の上に白っぽい銀を不均一に吹きつけたような質感で、銅古美や銀古美よりも明るい色。 どちらかといえば鳩のチャームはマットなピンクゴールドに、チェーンなどの金具はマットなシルバーに近いかな。 ネットで探してもなかなかなくて、流行ってないみたいです(笑)。 貴和製作所のオリジナルなのかな??

■Tさん、たくさんの共感をありがとうございます(笑)。 ね、なんでハンドメイドの素材っていろいろ欲しくなるんでしょうね。 素材をいっぱい集めて妄想するのが至福のとき!(爆) 「ガラクタ捨てれば~」は自分にとって不必要なものを見極めて、ばっさり捨てる覚悟を授けてくれる不思議な本なんですよ。 ワタシにとってハンドメイド素材はガラクタじゃないから、絶対捨てませんけどね。

手持ちビーズで

以前ブログにのせたビーズのクマちゃんキットを取り寄せるとき、ついでだからとシルバーカッパーというちょっと珍しい色合いのチャームを2つ買いました。 イヤリングにするつもりだったのに、実物は想像以上に大きいし、鳥のチャームって片方が後ろ向きになってしまうためイヤリングには不向きなことに気づく(遅すぎ)。 その上、シルバーカッパーってあんまり身近で売ってない。 仕方なく、死蔵品を回避するために、またシルバーカッパーの金具を取り寄せ。 完全な悪循環です。 そこまでして(送料も払って)入手したんだから、なにがなんでも形にしなくては!と手持ちのビーズを広げてなんとかネックレスをでっち上げました。

3.20ビーズネックレス

いつものワタシらしくない、えらくガーリーなものになりました。 ま、春だからいいっか。 ブログの現在のテンプレートといい、今年の春は「ガーリッシュ」な気分なのかな、ワタシ。 ついでに、もう1個作ってみました。 それにしても、こんなにいっぱいビーズを持っていて、それでもなかなかうまく形にならないのはセンスの問題でしょうか。 刺繍糸とか布とか絵の具とかビーズとか羊毛とか紙とか、いろんな色が並んでいるのを眺めるだけで、どうしてこうも楽しいのでしょう。 作るより素材のコレクションの方が増える一方…散らかった部屋をみてため息。

で、本日は昨日願っていた刺繍の神さまはやってこなくて、突然なんの予感もなく掃除の神さまが降ってきました。 家中のホコリをぬぐい、本の山が床から屹立する自分の部屋の惨状を直視。 このまま整理整頓の神さまと一緒に、紙類&手芸材料で飽和状態の部屋を片づけたくて、ひさびさに「ガラクタ捨てれば自分が見える」を引っぱりだして読み直しました。 ああ、やっぱり捨てなきゃ。 春なんだから、ハンドメイドに励みたい、部屋を片づけして仕事環境を整えたい!とひさびさにやる気がでました。 この本、やっぱりスゴイ効き目だわ。

3.20連翹

土曜日は急に気持ち悪いほど暖かくなりましたね。 Tシャツ1枚で十分なくらいでした。 庭ではいろんな植物がいっせいに咲き始めました。 連翹は2日ほどで一気に満開。 ご近所では桜がほころび始めています。 いくらなんでも早すぎるよ。

静かに語られる再生への日々 大島真寿美「戦友の恋」

大島真寿美という作家の名前さえまったく知りませんでしたが、ネットをさまよっていてなんとなく気になり、図書館で予約しました。 下で紹介した角田光代のどろどろとした「森に住む魚」の対局ともいえる、あっさりとした水彩画のような味わいの小説でした。

3.15戦友の恋

表紙の色のトーンはちょうどいい感じなんだけど、絵があんまり内容に合ってないなあ。 少女マンガっぽい表紙ですが、もう少し「大人」の話です。 若い頃の気力体力で仕事も恋も強引にでも押していくイケイケな気分がなくなる年齢=30代後半~の女性なら、とても共感できると思います。

漫画の原作者である佐紀と担当編集者・玖美子は、互いの駆け出しの頃から仕事上で支え合うだけでなく、仕事を離れても友だちとして多くの時間を一緒に過ごしてきた間柄。 玖美子はその関係を友だちよりも深い絆で結ばれた「戦友」と呼んでいた。 ところが、玖美子はあっけなく佐紀の人生から消えてしまう。 深い深い喪失感からの再生、ゆっくりと進む日々を静かで清澄な筆致でたどる長編小説です。

3.19クリスマスローズ 3.19クリスマスローズ2

暗い内容だったら嫌だと思って警戒していたんですが、ぜんぜん違いました。 この小説には号泣も嗚咽も後悔もありません。 主人公が涙を流すシーンもほとんどなかったように思います。 涙を押し売りするような話がもてはやされている風潮とは真反対に、とても静かな筆致が心地よい大人の小説でした。 日々の仕事に向かいつつ、周囲の人たちと少しずつ関わり、その人たちを喪うかもしれない恐れを胸に抱えた主人公・佐紀。 その淡々とした暮らし方から、かえって喪ったものの大きさが伝わってきました。 仕事のパートナーでもある大切な友人を失うって、どれくらい深いあなぐらに落ちこんだ感じになるんだろう。 幸いにもいままでそうした喪失感を経験していないのだけれど、ワタシは耐えられるだろうか。 みんな長生きしてよね、お願いだから(涙目)。


昨年買ったクリスマスローズは咲き始めは白で、時間がたつとだんだんチョコレート色に変化していきます。 たくさん花がつくと、1株でいろんな色合いになるのがいい感じ。 本日は、風邪ひき中にやりかけたものの、体調不良で集中力・決断力が足りずに放置していたアクセサリーを2本完成させました。 微々たるものだけれど、ひさびさに達成感を味わえました。 この調子で明日はこぎん刺し、明後日はニードルの赤ちゃんをなんとか完成させたい!(あくまで希望ですが)

ただいま読書中の「警官の血」、おもしろい! 上・下巻の長編だから遅読のワタシは一気には読めず、寝不足になるのが困るけど。
Category: 大島真寿美

気分を変えたくて

わが家の中は風邪菌ウヨウヨ、家族3人の間を行ったり来たり。 治ったかと思うと、またなにやら鼻が花粉症とは違った感じにグズグズし始めてひきこもりの毎日。 せめてブログぐらい春の気分にしたくてテンプレートを変えてみました。 ワタシにはあまり似合わないラブリー柄とも思ったんですが、一目惚れでダウンロードしました。 鳥ちゃんついてるし。

ところが、このテンプレートは指定のままだと文字がちっちゃすぎ。 近眼+ローガン連合軍気味なワタシの目にはキビシイ。 もっと目に優しいブログにしたい!と、初めてカスタマイズに挑戦(おおげさ)してみました。 HP作りをほんの少しだけでもかじって、ズラズラ~と無意味そうに(?)並んだアルファベットの意味がところどころはわかるようになりましたから。 でも、タイトル副題と記事本文の文字を大きくできたところで挫折。 なんか右側の行間が狭すぎるのがとても気になるんだけど、このテンプレートに使われているスタイルシートがよく知らないものが多くて…。 ま、記事本文が読みやすければいいでしょ、とあきらめました。 ああ、それにしても、HPはどうなってしまったんだ…。 そして、風邪でぼやぼやしている間に、またフェリシモの手作り系が届いてしまいました。 友だちの出産祝いカード用のニードルの赤ちゃんもやりかけだし…こぎん刺しキットもたまってるし…羊毛の在庫なんて何kg(←軽い軽~い羊毛なのに)あるんだ!? 好きな手芸で焦燥感だなんて、なんだかなあ。

3.18貝母

貝母もいつのまにか日陰で咲いていました。 くるんとした細い細い葉っぱが、がんばって花を咲かせてるっていう力を感じさせて好き。


■いろいろな記事に拍手をありがとうございます。

■Tさん、お返事が遅れてゴメンナサイ。 いつも温かいコメントをありがとうございます。 春ってなんだか、頭や体の調子、もやもやしますよねえ。 ええ、調子が悪いのはぜったい気候のせいですよ!(キッパリ断言) 角田光代の「森に住む魚」はホラーやサスペンスではないんですけど、ドミノ倒し的に人間関係が悪くなっていく過程の女性心理がリアルで息苦しいくらいでした。 楽しくないのに読むことが止められなくなって。 読まれたら感想を教えてくださいね。
Category: 日々の記録

母親たちの孤独 角田光代「森に眠る魚」

風邪をひいて熱まで出してしまったのは、ひょっとしたら角田光代「森に眠る魚」を読んだことにも一因があるかもしれません。 ある程度は予想していましたが、強烈でした。 女性の中にあるドロドロしたものをえぐり出したリアリティは、ほとんどホラーのよう…。 それなのに、物語が前半の明るいトーンから一気に転調したところで、ぐいと小説に捕まれてしまった感じ。 止めることができなくなってしまい、気がつくと午前3時まで一気読み←この寝不足が風邪につながった可能性大(バカ!)。

3.16森に眠る魚

東京のある町で子どもを通して知り合った母親5人が「お受験」という暗い沼に足を取られていく、その内面を等分に詳細に描いた長編です。 1人をのぞいて全員が他の町から引っ越してきて、小さな子どもを抱えて孤立していた専業主婦。 明るい性格を好ましく感じたり優雅さに憧れたりして、知り合った当初は楽しく交流していた5人が、小学校受験を意識したとたんに疑心暗鬼に陥ります。 いったん暗い気持ちにとらわれると、経済的な差や自身が抱えるコンプレックスも吹きだし、やがて胸の奥のドロドロが暴走して…。 ずいぶん前、お受験をめぐる母親間のトラブルから、ある母親が子どもの友だちである幼児を公園のトイレで殺してしまったという事件がありました。 この本はたぶん、その事件をベースにして、角田光代が創造力で紡いだ母親たちの葛藤の物語です。

3.17ラッパ水仙 3.17黄水仙

う~、女のイヤーなところをこれでもかとえぐり出されて、目の前に突きつけられた気分。 壮絶です。 この本を読んでから、小さな子どもを連れた母さんたちの集団を公園でみかけて、なんともいえない気分になりました。 登場人物の誰ひとり、悪意があるわけではないのに、人間関係がからみあって事態はどんどん嫌な方向へと転がっていってしまう…それがリアルで、すごく怖かったです。 「お受験」に躍起になるお母さんたちの気持ちって理解できませんでしたが、これを読んだら他人事ではない、誰にだって(子どもを持っていれば)起こりえることなんだと感じました。 この小説の中でも、はじめはみんな受験なんてさせる気がなかったんですから。 受験というフィルターを通して、女性なら誰でもがもっている本質的な暗い部分が描かれています。 狭いことを書いているようで広く普遍性がある、鬼気迫る小説です。 いやな話なんだけど、すごいです、やっぱりカクタさんは。

小学校入学前の子どもがいる人が読むと、身につまされすぎて酸欠を起こしそうだし、ひどく精神的に落ちこんでいる人にもおすすめしませんが、読む価値はあります。 専業主婦願望のかたまりのような姪2号は、この本を読んでいろいろ考えるところがあったようです。 ものすごく重くて暗いけど、読んで損したとは思わなかったとのこと。 親兄弟や友だちから孤立した環境で子育てをすることのたいへんさを、この小説を通して初めてかいま見たのかもしれません。 その点では若い読者にこそ読んで欲しい本です。
Category: 角田光代

若冲をもっと知りたい人に 狩野博幸「異能の画家 伊藤若冲」

風邪引きで寝こんでいた日、布団の中で狩野博幸「異能の画家 伊藤若冲」とMIHO MUSEUMの分厚い図録を眺めて過ごしました。 前も寝こんだときに若冲の図録を眺めていたような気がする…心を静める絵でもないのに。 精密に描かれた絵も一筆でサッと描いたような水墨画も、何度眺めてもなにかしら新たなものをみつける、見飽きるということがないのが若冲の魅力なのかもしれませんね。

3.16異能の画家

この本は新潮社の「とんぼの本」シリーズのもの。 それだけに掲載されている図は小さいながらも、きちんとみどころを押さえてアップにしたりひいたりしてあるし、文章が非常に読みやすくて、かつ読み応えがあって満足感いっぱいの1冊です。 これまで何冊か若冲についての本を読んできたからなのかもしれませんが、平易に興味深く書かれた内容がほかの本よりも「なるほど」とストンと心で(頭じゃなくて)納得できたように感じました。 図書館で借りたのですが、手元に置いておきたいので購入予定。

一番心に残っているのは、若冲の絵は「旦那芸」だったという著者の指摘。 色鮮やかな色彩は高価な絵の具や特注の画絹などを思うままに使って描かれているからだと。 「コスト割れ」なんてことが念頭にない旦那だから描けた絵。 そう思ってみると、なるほど! 材料も手間も惜しまなかったからこそ描けた絵だったんですね、きっと。
 

3.16サンシュウユ

わが家の庭に春を告げるサンシュウユの花を写しながら、若冲の目ってマクロレンズ並みだなと思いました。 それにしても、今年は本当になにもかも全部がいっせいに咲いて、ちょっとヘンです。

■いろいろな記事にたくさん拍手をありがとうございます! お返事は後ほど。

風邪ひき

寒暖の差が激しいから「風邪に気をつけなきゃ」と思っていたのに、しっかりひいてしまいました。 先週から母が珍しくひどく風邪をひいていて、それがうつっちゃいました。 歌舞伎とか仕事の打ち合わせとかあちこち出歩いていた直後、一気に発熱。 熱は1日で下がったし、たいしたことはないんですが、パッと復活できない程度に不調。 不調でもご飯は作らなくてはいけないから、今日はひさしぶりにおつかいに出かけたら、世の中がたった3日ほどで突然、春になっていてビックリしました。

3.14桜草

わが家の庭もなにもかもが一気に芽吹いています。 枯れたと思っていた桜草が小さな株にひだまり色の花を咲かせてうれしい。

3.14雪柳

よそは雪柳がすでに満開で驚きましたが、うちはやっとちらほら咲き。 庭で春めいた自然に囲まれて、ちょっと置いてきぼりな気分になった。 なぜだろう?

寝込みつつもなんとか確定申告の書類を書き上げました。 明日はなにがなんでも税務署に行かなくては。 読んだ本の感想やら信州の旅の続きやら、いろいろたまっていますが、またぼちぼちアップしていきます。
Category: 日々の記録

南座で歌舞伎

友だちに誘ってもらって、南座の「三月花形歌舞伎」をみてきました。

3.10南座 3.10花形歌舞伎

昼の部は曽根崎心中あり連獅子ありと歌舞伎シロウトでも楽しめる変化に富んだ構成でした。 連獅子の子獅子役の尾上松也の踊りがキリッとしてステキだとか(並んで踊っているテレビでの有名人よりオーラ感じました)、曽根崎心中のストーリーを初めてきっちり認識できたとか、曽根崎が当時まだ森だったことに驚いたり(舞台の松林がきれい)、連獅子の出囃子(っていうのかな?演奏してる人たち)で三味線のソロってまるでロックコンサートのギタリストの見せ場と同じだとか。 今回はなぜだか演技だけでなく演奏や舞台美術など、すみずみまで堪能できました。

唯一いらついたのは後ろに座っていたおばさん。 公演中にたびたびビニール袋ガサガサゴソゴソ、台詞が聞こえないほど。 果ては携帯まで鳴らしてうるさいッ!モーッ!(怒)。 おばさんに対するイライラは、高島屋で買ってきた鶴屋寿のおいしい桜餅を食べて解消。 南座の空間にマッチして、ちょうどいいおやつでした。 あやしい雲行きできものを着られなくて残念。 ずいぶん長いこと、きもの着てないなあ。

3.10フランソワ 3.10フランソワ2

歌舞伎の後は、高瀬川沿いにあるクラシックな喫茶店フランソワでお茶。 友だちと観劇&おしゃべりで、たっぷり楽しい時間を過ごせました。 Nさん、Fさん、今日はホントにありがとう!

ああ、明日こそ確定申告を片づけなくては。
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信州の旅 2010冬(1)

アップするのをサボっていましたが(写真を撮りすぎて)、2月半ばに行ったのはこんなところでした。

3.7電波塔

宇宙的な風景。

3.7電波塔2

まるで宇宙船の発射基地みたい。

無粋な電波塔も氷点下で凍てついていると絵になります。

3.7王ヶ頭ホテル前

日中も氷点下。 キーンと痛いほど冷えた清澄な空気。

3.7窓からの景色

宿の部屋の窓の外にはアルプスの風景が広がります(晴れていれば、ね)。 実は到着した日は、窓の外はただただ真っ白。 目をつぶっているのと変わりませんでしたよ(笑)。

どんなところに泊まっていたかというと

3.7雪上車

信州・美ヶ原のてっぺんにぽつんとある一軒宿。 背後には電波塔がニョキニョキ。 上の写真は、冬季限定の宿泊客への無料サービス=雪上車体験でのひとこま。

3.7雪上車2

真っ白の世界でオレンジ色のボディがおもちゃっぽくてかわいい。 南極の昭和基地で使われていたものと同型の古いタイプの雪上車だそうです。 暖房なし、乗り心地スゴイよ(オフロード感満喫!)。

3.7霜華

窓についた「霜華」は、結晶が羽根みたい。 すごくキレイ。

宿泊したのはココ。 雪景色が好きな人、自然&山が好きな人なら、きっと満足しますよ(晴れていれば)。 雄大な風景はもちろん、スタッフの方々のマニュアル化されていない自然体のホスピタリティもすばらしくて、食事も2000mの山の上とは思えないほどとてもおいしくて、古い建物をキレイにメンテナンスされている本当に気持ちのいい山の宿でした。 ホントは誰にも教えたくない気分。 ああ、もう一度行きたいなあ。
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結婚って何?というソボクな疑問 中島たい子「結婚小説」

図書館でバラバラの時期に予約した本がいっせいに揃ってしまい、珍しく現代の日本女性作家の本をまとめて3冊読むことになりました。 どれから読もうか迷ったのですが、仕事の途中に読んでも気分的に落ちこまなさそうな中島たい子「結婚小説」から。 この本は、確か新聞の書評を見て興味を持ったのだったっけ(記憶あやふや)。

3.6結婚小説

あまり売れていない地味な小説家・本田貴世は、担当編集者から「次作は『結婚小説』を」と依頼されますが、自分自身がアラフォーで独身=いわゆる「負け犬」であるゆえに「結婚」をテーマにした話がどうしても書けません。 そんなとき、友だちから頼まれて妙齢を対象とした蕎麦打ち見合いパーティーにサクラとして参加。 その場で急性蕎麦アレルギーで倒れたことが、思いがけずドキドキするような出会いを引き寄せて…。 貴世は結婚小説が書けるのか? そして”自分にとっては北極星よりも遠い”と思っていた結婚ができるのか!?

うへへ、アラフォーやや上の独身のワタシが「結婚小説」を読む図…は少しばかり恥ずかしいので、家で読むだけなのにカバーをかけちゃいましたよ。 明るいユーモアを交えた軽妙な語り口が楽しく、またストーリーとしても「それで、あんたはどうするの?」と主人公の動向が気になって気になって、あっというまに読み終わりました。 とても軽い読み心地なのに、結婚というものについて改めて考えさせられる小説でした。 それにしても、読んでいる間は「わかるわかる!」と、うなずきすぎてむち打ちになってしまいそうなほど(笑)、微妙な年頃の女の内心をうまく書いています。

3.6雨の馬酔木

単なるユーモア小説のようにみえて、実は、いま、この2010年の日本でなくては成立しない現代的なテーマを扱った、芯のある小説です。 主人公が下した決断に共感するかどうかは、人それぞれ。 読み終わって反発を感じる人も多いと思います。 ワタシも主人公たちの幸せな姿にホッとしながらも、「大賛成!」と諸手を挙げることはできず、10年後の貴世はどうなっているのか、とても気になりました。 それにしても貴世のカレ、ステキすぎます。 ワタシもこんな方と知り合いたかったわ。 でも、現実にはこんな男性、いないよ…。

働く女性にとって「結婚って何なの?」という素朴な疑問について、読者ひとりひとりが考えるきっかけにになる本です。 独身のアラフォー世代の女性に、特におすすめです。

3.6雨のクリスマスローズ

暖かな春の雨に打たれて、昨年一目惚れして買ったクリスマスローズが咲きました。 つぼみのまま1ヶ月?2ヶ月? やっとやっと会えた気分。

近頃おいしかったレシピ

毎日、晩ご飯を作るようになってから、どうせ作るならマンネリ化しないで料理することそのものを楽しみたいと強く感じるようになりました。 同じものばかり作って食べるのって、家族のためとかなんとかいう以前に、料理している自分自身がちっとも楽しくない! でも、外食をほとんどしないと新たなアイディアが浮かばなくなってきます。 そこで、最近はネットのレシピ検索サイトをフル活用。 これってホントに便利ですね。 家にある食材で、自分では思いつかない食べ方ができますから。 あちこちのぞいては新メニューにチャレンジしています。

最近、おいしくて家族にも好評だったのは、このレンコンハンバーグ(刻んだ大葉を混ぜた大根おろしを上にかけたらいっそうさっぱり!)と、ホタテと白菜のあっさり煮(生のホタテ貝柱を最後に加えて全体が白くなったところで火を止めたら大成功)、鶏むね肉とキャベツのとろとろ煮(これを食べるとお腹の調子もグッド♪)。 なるべく脂分がなくてあっさりしていて、でもパサパサしない調理法に出会えて、レシピ投稿者には感謝感謝です。

3.5石垣のスミレ

オリンピックが終わってしまって、テレビがつまんない。 選手のみなさんは故郷に帰ってホッとしている頃かな。 お疲れさま。 最後に女子のクロスカントリースキーで5位に入賞した石井さん、偉い!スゴイ! ライブでみたかったなあ。 真央ちゃんがめげずにがんばると宣言している姿、けなげでさらに好感度アップしそうですね。 そうそう、3月のフィギュア世界選手権は男子も必ず中継してよねッ!(なぜ男子をないがしろにするの??高橋くんをもっとみせろ!)

■Tさん、いつも拍手とコメントをありがとうございます! あはは、河童になってウチの庭に住みたい…て(笑)、狭い庭なんですよ、ホントに。 「家守綺譚」っぽさはたっぷりですけど。 羊毛の赤ちゃんは早く作らないといけないので(汗)、できあがったらまたアップしますね(顔はできたけど、また違ったことがしたくなってきて…)。 ところで、メジロの大群なんてみたことないです。 不思議な光景ですね。 群れることもあるんでしょうかね??
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お雛さま

今年もちゃんと飾りましたよ、お雛さま。 日曜日に母とふたりで1日かけて飾りました。 はぁ~、疲れたあ。 でも、しまうよりは出す方がまだ楽なんですよね。

3.3雛祭り

【3月4日追記 ご希望があったので、お雛さまの写真はクリックするともう少し大きな画像でみられるようにしました】

今年の飾り方。 実はいつもとても適当に並べているので、毎年よくみると少しずつ飾り方が違っています。 いろいろ飾った後で右大臣・左大臣の場所がないことに気づいて、仕方なく五人囃子の横にふたり並んで鎮座していただきました。 ま、細かいことは気にしない気にしない。

3.3馬酔木

ご近所では散り始めているところもあるというのに、わが家ではやっと馬酔木がほぼ満開になりました。 ずらっとさがる清楚な白い花をみるたび、かんざしみたいに髪に挿したらかわいいだろうなあと夢想します。
Category: 日々の記録

江戸時代の絵師を描いた歴史小説 葉室麟「乾山晩愁」

展覧会友だちが貸してくれた本、葉室麟「乾山晩愁」を寝る前に読みかけては一瞬で寝入ってしまうを繰り返して10日ほど。 ようやく読み終わりました。 貸してくれた友だちが「読むと眠くなるけど、この本を読むと小説に出てくる絵がみたくなるよ」という言葉通りでした。

3.3乾山晩愁

尾形光琳の弟・乾山を主人公とする表題作のほか、狩野永徳や探幽をはじめとする狩野派の人々、長谷川等伯など、江戸時代の絵師たちを描いた短編小説集です。 それぞれが少しずつリンクしていて短編小説集としてのまとまりがある構成なんですが、小説の流れの中に歴史的事実や著者の歴史認識を客観的な筆致ではさむ書き方がしっくりこなくて、興味津々でページを繰るということにはなりませんでした。 こういう書き方は司馬遼太郎がやっていたように思うんですが、歴史は好きだけれど、歴史小説とか時代小説はどうも苦手。 小説化している以上、著者の客観的な考察は邪魔に感じます。 でも、司馬遼太郎は国民的作家といわれるほど人気だから、ワタシの感覚がおかしいのかな? また、光琳&乾山と赤穂浪士の討ち入りを結びつけた解釈には「??」でしたが、そこが評価されて歴史文学賞受賞してのデビューだったそうです。

友だちの予言(?)通り、小説としてはあまりおもしろくありませんでしたが、この本を読むと江戸時代の絵師のことが以前よりはっきりとした輪郭を持って感じられました。 狩野派とか長谷川等伯とか、絵はほどほどみて知ってはいましたが、彼らが生きていた時代背景や互いの関係性(たとえば狩野派と長谷川等伯のライバル関係)がストンと頭に入ってよかったです。 尾形光琳・乾山、狩野永徳・探幽、長谷川等伯の絵に興味がある人なら、それなりに興味深く読めます、たぶん。 4月10日~5月9日に京都国立博物館で開催される「長谷川等伯」展に向けて、これで準備ばっちり!? 長谷川等伯が描いた智積院の障壁画は桃山時代らしい力強さで好きだけど、「ホントにあんなに陰険だったのかなあ」と見る目が少し変わっちゃうかもな。

3.3わが家の白梅

お隣さんの梅の木とは違って、わが家の白梅はほんの少ししか花を咲かせない老木。 これでも、いつもよりはたくさん咲いている方です。 青空がちらっとのぞいたときにパチリ。 楚々とした梅が、ほわほわとした春の雲の浮かぶ青空に映えて、いっそうかわいく撮れました(自画自賛)。

コンゴの密林へ荒唐無稽な旅 高野秀行「幻獣ムベンベを追え」

日常の雑事(仕事も含む)に追われているうちに本の感想がたまってきて、宿題を放置している小学生のような心境になってきました。 まずは、近頃すっかりお気に入りの高野秀行のデビュー作「幻獣ムベンベを追え」。 高野秀行は、普通の人が行かないような辺境に突入して、そこでの体験を赤裸々に綴るノンフィクション作家です(ワタシの認識では)。 もともとは早稲田大学探検部に在籍していて、部員として企画・実現させた最初の探検が、後に「幻獣ムベンベを追え」として書籍化されることになるコンゴへの旅だったようです。

コンゴって知ってますか? 普通の日本人は、コンゴといっても国名とアフリカにあることくらいしか知らないんじゃないでしょうか。 高野秀行たちが探検にいった当時(1980年代後半)、コンゴは社会主義体制+軍事独裁政権で外国人に対してほとんど門戸を閉ざしている状態で、日本とは国交どころか商業的なやりとりさえいっさいなし、事前の情報がほぼ皆無な国。 そんなアフリカの小国の、それも他者を寄せつけない土地柄に属する密林の奥に分け入って、「幻の怪獣ムベンベ」を探した探検部員たちの顛末記です。

3.2幻獣ムベンベ

予想以上に悪い現地の状況(湿地帯でキャンプをはる乾いた土地がない)、現地の人たち(超わがままな動物学者や密林の村の人たち、地元民ガイド)と意思の疎通をすることの難しさ、マラリアに倒れる後輩、食糧難、そして変化のない日々(怪獣が出てこないから)への飽き。 どうしてこんなにたいへんなことを…を、分別のある人ならあきれるばかりでしょうけど、ただ「旅」しただけではとうてい知ることができない濃密な体験に、ほんの少し嫉妬してしまいました。 若くて体力があって、気力と好奇心が充実していて、若さゆえの無謀さが残っているうちでないと、こんな経験はできないですから。 それにしても強烈なのが食事。 食料が足りなくなって、地元住民ガイドが狩りをしたカワウソ・猿・蛇…はてはゴリラまで解体して(!)食べたんですよ。 すごい。 猿を食べながら(猿を原形のまま焼いている写真に目が釘付け)、食べることで愛おしさが増すという感想を持つ一節が衝撃的でした。 人間に似た形のものをおいしいと思って頬張るんですからねえ、壮絶です。

もっと「おもしろおかしい」本かと思ったら、意外にまじめ。 高野青年は本気で怪獣がいると信じているわけではなくて、「いないにしても、どうして似たような目撃証言があるのか」を検証したいと考えていたのですね。 「本気で怪獣探し」だったら、「いい年をして子どもの探検ごっこして」とあきれて終わりだったでしょう。 必要な機材を企業に働きかけて調達したり、国交がない国への入国に手を尽くしたり、高野青年を筆頭とする探検隊員たちはなかなか現実的にしっかりしていますし。 探検から14年後の隊員たちの「その後」が文庫本の最後に追記されていて、それがまたとてもよかった。 みんなそれぞれ、大人になったのだなあとしみじみ。 デビュー作ということもあって著者の書き方は上手とはいえないのですが、おおげさに煽った表現をせず、淡々と事実を積み重ねて書いている姿勢がかえって「青春」を感じさせてすがすがしかったです。


3.1胡蝶侘助

しっかり雨が降って、異様に暖かい日が続いたため、庭の植物が一気に動き始めました。 小型の椿、胡蝶侘助が今年はいっぱい咲いています。 でも、どの花も咲く前にヒヨドリかメジロに蕾をつつかれて、花びらがきれいなのはほとんどありません。 植物にとっては受粉を助けてくれる鳥の方が、花を眺めて喜ぶ人間より有用?
Category: 高野秀行

難産

「友だちの出産祝いカードを手作りして送ろう」と頼まれて、ほいほいと引き受けたんですが、赤ちゃんって思ったよりむずかしい。 生まれたての赤ちゃんのイメージがパッとまとまらなくて。

3.2赤ちゃん人形 3.2赤ちゃん人形2

こんな坊主なのっぺらぼうの写真を載せてどうするんだ?と、自分に突っこみを入れたくなる。 えっと…みどころは、おむつで隠れてしまうはずの(それなら作らなくてもいいのに)おへそとお尻です。 体はまあまあうまくできたのに、顔ができな~い(困)。 友だちが超超高齢出産(ギネス級)した赤ちゃんは、天使のようにかわいいベイビーなんで、よけいに困った困った。 この子に何かを持たせるのか、バンザイさせるのか、桃から生まれさせるのか…まだ迷い中。

■Tさん、いつも拍手とコメントをありがとうございます。 最近、ブログ更新が滞り気味で、お返事が遅くなってゴメンナサイ。 舞台のポスターにも使われているエリザベートの肖像画は確かにキレイでしたが、でも正直、あれほど行列してまで…スルーしてもそれほど残念じゃないかも。