今年もまた

一日早めにお墓参りに行ってきました。 七回忌も過ぎ、姪たちは自分たちの父親の命日にお墓参りに来る気はないみたい。 うちの両親も、それはそれでいいと思ったようで、今年は和尚さまに家におまいりに来てもらうことをやめました。 こうしてそれぞれが少しずつ自分なりに悲しみを手放していくのかもしれません。

悲しみが減ったわけでも、突然の喪失感が和らいだわけでもありません。 でも、ぼろぼろ涙を流し続けて、兄を死なせた相手や、精神を病んだ息子を放置したその両親を恨んで憎んで、その怒りで自暴自棄になるような悲しみ方からは離れられたように思います。

人がいつ死ぬのかは、誰にもコントロールできないもの。 だからこそ大切にしたい、生きている瞬間を、うたかたの生を分かち合っている人たちとの縁を。 失ったものを数えるのではなく、自分の掌にあるものを大切にしたい。 そんな風に思っています。

6.28蓮の花

お寺ではもう蓮の花が咲いていました。 例年より少し早め? 葉っぱの上には、光の珠のような雨粒。 いわゆる観光寺院ではないので、梅雨時は人影もいっそうまばら。 静かです。


6.28立葵

花はあまりない禅寺でパッと目を引く立葵。 背景のガクアジサイも薄暗い中で白い花を楚々と咲かせていてきれい。 蒸し暑い季節、花のおかげで目だけは清涼な心地。 立葵と紫陽花の取り合わせはレトロな着物によくある柄ですね。 ひさしぶりに、ちょっと着物が着てみたくなりました。 乳がんに罹患して以来初めて。

父はお墓参りが大嫌いだから、今年も母と二人。 ゆっくりゆっくり歩く母に合わせていると、私がよちよち歩きの幼児だった頃もこんな感じだったのかなとふと思ったりしました。


6.28白の紫陽花

しばらく更新していなかった間も元気にしていました。 あれこれ忙しくして、ネタはあるのにアップできず。 10年ぶりに中学・高校の同窓会に顔をだして、すごく好きだった男子との30年ぶりの再会にドキドキしたり、昔も今もその人にとってはどうでもいい人だった自分にガッカリしたり(笑)、急ぎの仕事が突然入って(最近こればっかり)家にこもって1日1500歩しか歩かない日が続いたり、鹿児島から大好きな従兄のKちゃんが突然家に遊びに来てくれて、仕事を放りだして午後ずっとおしゃべりしたり、急に仕事の打ち合わせに呼びつけられたり、家電量販店でトースターがあまりにもピンからキリまでありすぎて何を基準に選べばいいのかわからず途方に暮れたり、そこの中国人(たぶん)の店員さんがすごく上手な日本語で的確にいろいろ説明して我慢強く相手をしてくれて、ふと気づけば店内は半分くらいが外国人で、いったい自分はどこにいるんだろうと不思議に気持ちになったり、急に思い立って仕事が暇な時期に近場で親とプチ旅行しようと計画を練ったり。

抗がん剤治療中にお見舞いに来てくれて以来、久しぶりに会った従兄のKちゃんに「すごく元気そうになったね!」と驚かれるくらい元気になりました。 最近、いろんな人に「ホントに元気そうだね」といわれます。

同窓会で会った人たち誰も、私が乳がんの全摘手術をして抗がん剤で一時はツルツルになってたなんて夢にも思っていないはず。 「元気だった?」と聞かれるたびに、どう返事したものかと困りましたが、笑ってごまかしました。 乳がんの話なんてしたら、その場が私のお通夜会場になっちゃいそうだし(笑)。 楽しい雰囲気に水を差さないように。

6.28八重のクチナシ

明日、兄の命日に、また一歳年を重ねることになります。 兄もどこかで「おめでとう」といってくれる気がします。


■たくさんの拍手をありがとうございます。 元気に毎日をかみしめて生きています。

■indigoさん、介護は本当に本当にたいへんですよね。 無理を重ねてダウンしないように、自分の息抜きの時間をたまにはもってくださいね。 時間がない時は光合成だけでもぜひ。 少しは気持ちが上がるかも。
Category: 日々の記録

さわやかな6月に

関西には梅雨入り宣言がでているのに、カラッと乾いた晴天が続いています。 気温は30℃近くても湿度が低くて、とても爽やか。 庭では一重のクチナシがいっせいに咲き揃って、甘やかな優しい香りが風に乗って時折部屋にも漂ってきます。 爽やかな初夏の夕暮れ、いい匂いに包まれると、それだけで一瞬とても幸せな気分になれます。

相変わらず眠りにくい以外はすこぶる体調がいいです。 バセドウ病の治療薬メルカゾールが効いているからかな(新陳代謝が落ちて段腹になったちゃったのは嫌だけど)。 体調がいいからといって、仕事も親のことも家の雑事も遊びにしても、いい気になって無理しないように心がけています。 6月は仕事がヒマなので、母のお出かけに付き合ったり、友だちと会っておしゃべりに花を咲かせたり、ひさしぶりに美術展に行ったり。 出不精な私にしては珍しくプライベート充実。

6.14ネムノキの花

それでも、6月に入ってから時々、亡くなった兄のことがなんの脈絡もなくふっと心に浮かんで。 ずっとずっと年上でその背中には絶対に追いつけないと思っていたのに、いつのまにか兄より年上になっていることに気づいて。

特に、繰り返しニュースで流れる高速道路でのバス事故の映像が胸に刺さります。 飛んでくる車。 兄がみた最後の光景はあんなだったのではないか、最期の瞬間どれほど怖かっただろうと、やりきれない思いに浸食されて心が真っ黒になりそう。 そんな時は、とにかく上を向いて目を閉じて陽ざしをたっぷり胸元に浴びて、しばらく光合成。 そうすると、悲しいけれど、悲しいままで、何もかも全部を静かに受け止められる気がしてきます。 日光に勝るものはない。

自分が生きている、いま、この瞬間をゆっくり味わっていこう。 抗がん剤治療を経験して、真っ暗なトンネルのような7年を経てやっとそんな風に思えるようになりました。

6.14キョウチクトウ

見上げる空はどこまでも澄みきっていて、それだけで幸せ。 頭上のはるか上、ネムノキの大木の梢で咲き始めている夢のような花をみつけて、しばらく見惚れてみたり

6.14キョウチクトウ2

キョウチクトウの花さえもしみじみ美しく目に映って。

6.14紫陽花色づく

家の庭では、兄が好きだったという紫陽花が日に日に色づいてきていて。

世界はなんて美しいんだろうと、ただぼんやりと緑の中で立ち尽くしたりしています。
Category: 日々の記録

快晴に誘われて植物園へ

今日も後づけの絵日記。 さかのぼって書いています。 夏休みの絵日記を8月31日になって大慌てで書こうとしていた小学生のままだわ(汗)。

日曜日は家にいるのがもったいないようなカラッと晴れ渡った一日で、ひさしぶりにふらっと植物園へ行ってきました。

6.4植物園

植物園からみえる比叡山がきれい! 週末のバラ園では老若男女が思い思いに散策していて、それぞれに好みのバラを探して眺めたり匂いをかいだり。 昨夜アップしたイングリッシュガーデン同様、バラの美しいピークはほんの少し過ぎている感じでしたが、まだたっぷり咲いていました。

6.4植物園のバラ園2

いまはヒラヒラしたフリルのような花びらのバラが流行なのかな。 このバラはまだ蕾がいっぱい。

6.4植物園のバラ園

ピンク系のバラの中でもこの色と形、好きだなあ。 あまりとがっていなくて、ひらひらし過ぎてもいなくて、花びらの数も多すぎず、すっきりした咲き姿。 透明感のあるピンクに惚れ惚れ。 微妙なお年頃の人、あるいは気分がモヤモヤしている時、ピンクを眺めると幸せホルモンがでるとかなんとか。 姪っ子のことが頭にこびりついていたので、しばらくジーッとみつめていました。


バラ園の横にある泰山木(タイサンボク)の花も、この時期の楽しみ。

6.4植物園の泰山木

大きな木にたっぷり花が咲いていました。 でも、高いところに多く咲いているから、気づく人はほとんどいません。 もったいない! 泰山木というと古くさい感じがするけど、マグノリアというと急になんだかおしゃれなのにね(笑)。

6.4植物園の泰山木2

裏側に回りこむと、低いところにも花が咲いていました。 こんな風に泰山木の花が間近でじっくりみられるところは植物園以外ないのでは。 誰か見ていたら変な人と思われそうなほど、ほのかなすがすがしい香気をクンクン吸いこみまくり。 欧米で人気なのはこの香りがあるからかな?

その後は紫陽花園へ。 去年は花が遅くてガッカリした記憶がありますが、今年はもう咲き始めていました。

6.4植物園の紫陽花園

この三弁の紫陽花、縁にほんの少し淡い紅をさしたような楚々とした風情がかわいい。


6.4植物園のショウブ

今年はまだショウブがきれいでしたよ。 花の咲く時期が例年よりずいぶん遅いんじゃないでしょうか。


この日、「おお!」と感激したのは

6.4センダンの花

栴檀(センダン)の花。 初めてまじまじみた! 先日、「あそこに栴檀の花が咲いているよ」と教えてもらったんだけど、遠すぎて近眼の私には全然みえなくて残念。 教えてくれた人に「どんな花なの?」と尋ねたら、「センダンは大木で花の形まではみえない」と。 観察できてうれしい。 「栴檀は双葉より芳し」というから、さぞかし香りがいいのかと思いきや全然なんの匂いもしません。 帰って調べたら、ことわざの栴檀は白檀のことなんですね。


ホネ強化のための光合成がたっぷりできて、すがすがしい若い緑が生い茂る木立の中を歩けてモヤモヤ気分が吹き晴れて、でかけてよかった。 おまけに帰り道でリバティプリントのサマーワンピースを衝動買い。 お財布は軽くなっちゃったけど、それはそれで気分が上がったのでよし。
Category: 日々の記録

船に乗ってバラ園へ

ここのところずっと、プライベートも仕事もギッチリ。 書くネタはいっぱいあるのに、なかなかブログを更新する時間がとれませんでした。

琵琶湖畔のバラ園に行きたいなと前々から思っていたのに、気づけばばらの季節が過ぎてしまいそう。 ということで、お天気がいい日を見定めて、そのために事前にできる仕事は必死でがんばって(病院の待合室でまで仕事したりして)、母を誘って琵琶湖を堪能する一日を過ごしてきました。

6.1琵琶湖汽船ミシガン

琵琶湖汽船の観光船「ミシガン」に初めて乗ってみました! 地元だとかえって、こういう「ザ・観光」っていうことしませんよね。 観光船に乗るだけで非日常、ちょっとした旅気分で、思っていた以上にテンション上がりました。

前日にたまたま琵琶湖汽船のホームページをみたら「長寿祝い割」というのを発見して、還暦以上で古希とか傘寿とか節目の年齢の人と同行の家族は30%引き。 母は卒寿なので二人揃って割引してもらえました。 ラッキー♪ 今年の11月30日までの期間限定のサービスで、年齢を証明するものを持参して、チケット売り場で言わないと割引してくれません。 事前にチェックしてよかった。

6.1琵琶湖上から

遠くにうっすら近江富士がみえています。 抜けるような青空ではなかったけれど、お年寄りでも屋外のデッキに座って風に吹かれていても、寒くもなく暑くもなくちょうどいいくらい。 のーんびりボーッと湖上からの景色を眺めて60分で柳が崎のびわこ大津館前に着岸。 60分があっという間で、もうちょっと乗っててもいいなと思ったくらい。 私たちはここで途中下船。 他には誰も降りませんでした。 バラ園へ行く人がもっといるかと思ったんだけど。

柳が崎の湖岸に小さなイングリッシュガーデンがあるのです。 3年前の抗がん剤治療中、仕事で近くに来たついでに立ち寄ったら、とても気持ちよくて、バラの咲いている時に母を連れて来たいと思っていたんです。 もともと入園料は安いんだけど、ミシガンで行くと無料で入れましたよ。

6.1バラ園

今年、園内をリニューアルしてばらの種類が増えたそうです。 入る前からバラのいい香りが漂ってきてうっとり。

つるバラが全体的に終わっていたのがちょっと残念。 このアーチも見事だったんだろうなあ。 晴れた日なら、青い琵琶湖が向こうにみえるロケーションがステキです。

6.1バラ園5

モネの庭を模した小さな池もあります。 自然な風情にみせるイングリッシュガーデンの植栽はステキ! 自然にみえるけれど、こういう庭を造るのは実はしっかりイメージを固めて設計しないといけなくて、むずかしいんですよね。 わが家の本当に自然のままみたいな庭とは大違いだわ。

6.1スモークツリー 6.1バラ園2
6.1バラ園3 6.1バラ園4
6.1バラ園1 6.1カンパネラ

バラの見頃から1週間ほど経っていたかも。 でも、まだたくさん咲いていて、淡いいい匂いがヒーリング効果があって、もっともっとゆっくりしていたかった。 でも、船の時間があるから後ろ髪を引かれつつ、隣のびわこ大津館のレストランへ。 ランチタイムは大盛況で待ち時間が長そうだったので、先にバラ園を眺めに行ったのです。

6.1ランチ 6.1ランチ2

メインは牛頬肉のビール煮込み(だったと思う)。 ボリュームがすごくてお腹いっぱい。 ランチのコースももっとゆっくり食べていたかったのに、最後のデザートなんて一気食い状態(笑)。 50分くらいあるから大丈夫と思っていたけれど、お年寄り連れだから何事もゆっくりで出航に時間にギリギリ間に合いました。 柳が崎から大津港まで20分、計80分の船旅。 退屈するどころか、もっと乗っていたかった。


6.1ミニバラ 6.1おみやげ

おみやげに買ってきたミニバラは元気のでそうな濃い黄色。 フリルっぽくてかわいいし、ほんのりいい香りがして、母は朝な夕なに眺めてニコニコしています。 ミニバラといっても花は結構大きいです。 大慌てで買った丁字麩を洋風にキャラメリゼしたお菓子はシナモンと生姜の風味でおいしかった。 もっと買ってくればよかった。


母は琵琶湖畔で生まれ育ったので(母の両親は関東人だけど)、琵琶湖には人一倍思い入れも思い出もあって、とても喜んでくれました。 今年は仕事に追われて母の日に何もできなかった分、母親孝行ができてよかったです。 CMの受け売りだけど「ものより思い出」。 89歳になってだんだん遠出するのはおっくうになってきている母でも、のんびり船に乗って、小さなガーデンできれいな花を眺めて、琵琶湖を眺めながらランチして、とあまり疲れすぎないで楽しめるコースでした。

近場で非日常を楽しんでみるのってなかなかおもしろい。 新たな発見でした。


■いろいろな記事に拍手をありがとうございます! 毎日毎日同じことの繰り返しでなんだかなーという気分の時、地元で観光客をやってみてはいかがでしょう? 意外に楽しいですよ。
Category: 日々の記録