外国人の目で日本を眺めると 高野秀行「異国トーキョー漂流記」

この著者の名前さえも知らなかったのに、なんとなく本屋さんで目にとまって買った文庫本です。 たいして期待してなかったんですが、すごくワタシの好みにぴったり。 ひさびさに直感で選んだ本がおもしろくて、なんかウレシイ。 読みかけていた本がどうも肌に合わず、仕事やら親の体調不良やらで、読書は近頃すっかり停滞していたので、よけいにウレシイのかも。

7.17トーキョー漂流記

外国語を習うため、あるいはたまたま飛行機で隣に座ったからという理由だけで知り合った外国人と付き合い、話しをするうちに平凡な東京の風景が見慣れないガイコクに見えてきて…という、東京での外国人との交流を描いた8編からなるノンフィクションです。 登場するのは、ブトー(一時欧米で流行った白塗り半裸でパフォーマンスをする暗黒舞踏)にハマったフランス人、コンゴ探検のために言葉を習いたくて知り合ったコンゴ人やザイール人、日本への憧れが色あせていく中国人、孤独な出稼ぎのペルー人など。

ノンフィクションというと全体に(ワタシの頭には)かたすぎたり、そこで描かれる真実はすごいのに、それを描く文章がよくなくてイライラしたり、ふだんはあんまり読もうという気にならないんですが、この本は軽妙なようで著者独特の情緒があって、とにかくワタシは好き! 公私ともに忙しかったのに一気読みしました。 滑稽さとほろ苦さとほのぼの感のさじ加減がとてもよくて、文章のリズムや語り口も心地よくて。 書く対象に向かう著者の立ち位置がいいんでしょうね。 沢木耕太郎ほど「自分」を前面に押し出しすぎず、ベタベタしすぎず。 カラッとしたユーモアがワタシにはツボでした。 秀逸なのは、アフリカのスーダンからやってきた留学生と野球で盛りあがる最後の1編。 読んだ後に、心がポッと温かくなりました。 高野クンがすっかり気に入ったので、そういえば単行本が出たときに気になった「アヘン王国潜入記」の文庫本をさっそく買ってきました。


7.14鈴なりプチトマト

わが家のプチトマトもようやく収穫期。 とはいっても、3、4日に一度、数粒とれるだけなんですけどね。 とっても小粒なんですが、完熟しているから甘くて味がすごく濃い! 風通しが悪くて鉢の土が少ないから、たっぷり収穫はできませんが、プチトマト2種のほか、ヒョロヒョロのレタスっぽい葉っぱ、香り強烈なバジル、立派に実っているシシトウを今年はぼつぼつ味わっています。 目の前で育った無農薬野菜と思うだけで、どんなに小さくても満足です。
Category: 高野秀行

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