歴史の空白を想像力豊かに描く 村木嵐「マルガリータ」

桃山時代に天正少年使節として日本を発ち、ローマ法王に謁見、ヨーロッパ各地を見聞した4人。 見目麗しく勉学に秀でた少年たちはヨーロッパで熱烈な歓迎を受けたが、帰国後に待ち受けていたのは過酷なキリシタン禁制だった。 使節団の仲間たちが信仰に命を捧げるなか、ひとり千々石ミゲルだけが棄教。 キリシタンが多い長崎で激しい侮蔑を受けながらも、いっさい申し開きをしなかったミゲル。 なぜミゲルは棄教したのか。 彼が真に求めたものとは…。

マルガリータマルガリータ
(2010/06/24)
村木 嵐

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豊かな想像力と温かな視線で、歴史の謎に真っ向からとりくんだ正統派歴史小説。 昨年の松本清張賞受賞作です。

天正少年使節団の事実だけは知っていても、キリシタンというと迫害や拷問、殉教を思い浮かべてしまう私にはどうも苦手で興味をひかれないジャンルだったのですが、村木嵐「マルガリータ」は興味深く読めました。 信仰についてのドロドロとした内省ではなく、意外にも優しい友情の物語でした。 悲劇的な人生を描いているにもかかわらず内容的に重すぎず読みやすく、ミゲルの妻・珠の無垢な視点で描かれているので読後感もよかったです。

いままで名前も認識していなかった千々石ミゲル。 ほんとうはどんな人物だったのか、機会があれば他の本も読んでみたいと興味を持ちました。 デビュー作にして、このレベル、すごいです。 デビュー作というのに円熟味さえ感じさせる筆致と構成。 無理やりケチをつけるとしたら(別につけなくてもいいんですけどね)、うますぎてほんの少し物足りないというくらいで。 そんなふうに感じたのは、この本のすぐあとに百田尚樹のデビュー作「永遠の0」を読んだからかもしれません。 「キリシタンの歴史なんて全然興味ない」という方にこそ、おすすめしたい一冊です。 みなさん、ぜひ買って読みましょう!


10.25ホトトギス

わが家の庭は、いま野趣豊かな杜鵑(ホトトギス)の花でいっぱい。 真っ白から濃い紫までいろんな色の花が咲いています。 写真はオーソドックスな杜鵑。

読書中の本の影響で、磨き熱に片づけ熱が加わり、ひたすら衣類を選別中。 どんだけ必要ない服を貯蔵していたんだ、私は!とあきれてます。 片づけしようという気力がでるくらい、復活してきました。 完全復活まであと一歩…かな。

■拍手をありがとうございます。

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