ベストセラーは肌に合わないらしい 冲方丁「天地明察」

初めて手にとった作家。 冲方丁と書いて「うぶかた とう」と読むそうです。 単行本「天地明察」がでたときから「文庫化されたらすぐ買おう」と待ち構えてました。 しかし…読むのが辛かった…読み終わるまで4ヶ月くらいかかりました(それでもなんとか読み切った)。 本屋大賞のみならず吉川英治文学新人賞まで受賞して、直木賞にノミネートされたからと、私が勝手に期待しすぎました。

江戸前期に改暦という大事業を果たした渋川春海を描いた新しいタイプ(たぶん)の歴史小説です。 江戸城で将軍をはじめ幕府の重鎮たちの囲碁のお相手を務めていた棋士・渋川春海は、本業よりも数学・天文学に強い興味をもち、やがて日本独自の暦を導入するために奮闘することに…。

 

江戸時代の京都と江戸が舞台で、天文学・和算・囲碁をテーマにした時代小説と聞いて、そんな地味な素材をベストセラーになるほどワクワクした読みものにしたのかとすごく期待していたのですが…うーん、残念。 私には合いませんでした。

誰かの感想に「ト書きみたい」とありましたが、読んで納得。 「びっくり」とか「がっくり」とか「悲しかった」「うれし泣きした」みたいな地の文章を読み飛ばせる読者なら、楽しく読めるかもしれません。 ふだんから本をよく読んでいる人、味わいのある文章が好きな人、時代小説にこだわりがある人が読むとガックリきます、たぶん。 時代小説らしさを突き崩すような作風なら、それはそれでよかったんだけど。 全体の構成も前半に力が入りすぎて、肝心の改暦についてが尻すぼまりになったのもなんだかなあ…。 Amazonのレビューで評価が低い人は数学的あるいは天文学的な誤りを指摘しているんですが、それ以前に読みものとしてこれでいいのか?

映画化に合わせて再び話題になるんだろうけれど、本好きにはおすすめしません。 最近、「これはおもしろい!」という本に出会えていないのは、自分の体調のせいなのかなあ。


9.7黄色の花

雑草園のような庭で勝手に咲いている、この黄色の花。 今日いっせいに、庭のあっちこっちで揃って開花しました。 夕方にはしおれてしまう一日花。 名前がよくわかりません。 タマスダレ?


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