和風マジックリアリズム 西加奈子「炎上する君」

本屋さんの店頭で目にとまった文庫本、西加奈子の短編集「炎上する君」。 ずっと以前に「さくら」を読んだだけで、特に読みたいと思わずにいたんですけど、あまり重くない(重量的にも内容的にも)文庫本を読みたい気分だったのでなんとなく買いました。



収録されている短編はいずれも不思議なテイスト。 ちょっとだけ寓話風味をまぶした物語です。 主人公は自分を取り巻く人や環境とうまく折り合いをつけられないような、生きることに不器用な人たち。

最後の短編「ある風船の落下」が一番気に入りました。 全体を通して淡々と乾いた語りで、最近よくある安易な「泣けるいいお話」というのではないところがよかったです。 ただ、文章の味わいというか、生理的な好みというか…この人の不思議テイストが私にはピタッとこなかった。和風のマジックリアリズムとでもいったらいいのかな? 南米の小説は自分が生きているところとはあまりにも違うから、日本人の私が読むとよけいに寓話感が強まるのかも…とこれを読んで気づきました。 身近な風土が背景だと、なんとなく生々しい感じで浮遊感が薄まるような。 最初の「太陽の上」が「あなた」を主語に書かれていて、この手法は多和田葉子の「容疑者の夜行列車」と同じなんだけど、やっぱりそれだと多和田葉子の文章の方が密度が濃くて心ひかれるものがあったなあ。  

これから読もうかなと思っている方は、絶対に巻末の解説を先に読んではいけません。 どれもとても短いお話なのに、ご丁寧にあらすじがきっちり全部書かれているので。 こんな解説、ありえない。


1.7街路樹

世の中は今日から本格的に仕事が始まったようですが、今年の私は「え、いまやっと仕事始め?」って感じ。 今年は2日から仕事を始めて5日は午前2時まで粘り、6日の午後早めに完了。 なかなか私にはむずかしい内容だったので必死。 「集中できた」という感覚がとてもひさしぶりに味わえて、ひさしぶりに締切ギリギリでない時刻に仕上げられた自分に満足しました。 こういう感覚って、とても大事なんですね。 ずいぶん長いことトンネルの中状態だったので、自分の仕事ぶりに満足するというほどでもないけど、達成感というか、きっちり一区切りついたという気持ちがすがすがしい!

ということで、今日はオフに。 運動不足解消のため、本屋さんを目指して片道2.5kmを大股で歩いて片道30分。 汗ばむくらいのペース。 夕空を見あげたら、街路樹に花? 花殻? 冬空をバックにしたシルエットがきれいでパチリ。 ついでに、ブログにひさびさに読書記録を書いてみました。

■拍手をありがとうございます。

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