春の庭の片隅で 長田弘「世界はうつくしいと」

仕事が暇すぎて不安になりそうなんだけれど、気温が急上昇して植物が一気に芽吹いて花を咲かせ始めたので、水やりしたり植えたり掘ったり雑草抜いたり常緑樹の落ち葉を掃いたり、庭仕事だけでも結構時間をとられています。 加えてお習字の練習も家で週に2回はしていて、始めれば熱中して2時間くらい字を書いているし、時間があればこぎん刺しの在庫消化もしているし、たまには気合いを入れて本を整理しようと大葛藤の末に200冊ぐらい文庫本を捨てたし。 不安になっている暇がありません。 いいことです。

東京はもう桜が満開なんですって、ビックリです。 京都は一分咲くらい。 早咲きのものは満開で、他の桜はようやく咲き始めたところです。

3.25雪柳

わが家の庭では雪柳が咲きこぼれています。 雪柳は葉っぱのやわらかな緑もきれい。 そよ風に揺れる雪柳をファインダー越しにのぞいていて、ふと先日買った長田弘の詩集「世界はうつくしいと」を思い出しました。

最近、私に欠乏しているのは美しい言葉や表現だという気がして、小説よりも詩が気になっていて。 でも、詩人ってほとんど知らなくて、本屋さんで何気なく買ったのがこの詩集でした。

うつくしいものをうつくしいと言おう。
風の匂いはうつくしいと。
…(略)…
遠くの低い山並みの静けさはうつくしいと。
…(略)…
何ひとつ永遠なんてなく、いつか
すべて塵にかえるのだから、世界はうつくしいと。


詩集全体としては「大好き!」というのではないのだけれど、タイトルにもなっている「世界はうつくしいと」と「カシコイモノヨ、教えてください」は深く心に残る詩です。 長い長い喪が明けたような私にとって、今年の春はこれまで味わったことがないほど胸にしみる美しさ。 それを平易な言葉で結晶させた詩だと感じました。 興味のある方はぜひ一度読んでみて欲しいです。 震災で家族を亡くされた方の目にも、いつか春がこんな風に映りますように。

3.25ラッパ水仙

いままさに咲こうとしているラッパ水仙の形も美しい。


3.25藪椿

巣作り中のヒヨドリやメジロにつつかれず、木陰できれいに咲いた藪椿の赤も美しい。


3.25ハコベ

一抱え以上もある山桜の老木の足元で、ひっそり咲いているハコベも美しい。

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