日本の実態を知らないのでは? 川口マーン恵美「住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち」

ひさしぶりに友だちとご飯を食べに行ったり、仕事にでかけたり、ストレッチや書道の教室に通ったり、あれこれしている間にどんどん時間が経って、気がつけばもう12月半ば! 大掃除や部屋の片づけも年賀状書きもなんにもできていません(焦)。 それなのに仕事の締切だけはクリスマスにあって、いったいどうするんだ、私は。 とりあえず生存証明のために、たまっている読書の感想をアップ。


この秋、ベストセラーリストにずっと載っていた川口マーン恵美の「住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち」。 ベストセラーだからあまり読みたいう気にならなかったのですが、父が買ってきました。 読んだ率直な感想は、なぜこれがベストセラーに??



文章は話し言葉風でありながら軽過ぎもせず、洒脱でとても読みやすい。 読むのが遅い私でさえもスラスラ~ッと読めて、あっというまに読了。 初めて読む著者ですが、文章を書く能力もセンスもかなり高いと感じました。

しかし! 全体を通じて単に個人的な印象を書いているだけで、根拠となるデータが一切ない新書ってアリなんでしょうか? 長い期間外国に住んでいると祖国のいい面ばかりが思い起こされて、望郷の念なんだか愛国心なんだかが強くなるのは理解できます。 でもなんだかなあ…遠くから日本を懐かしむあまりに燃えあがった愛国心で「日本の方がずっとステキ」なんていう本を書くと、現在の日本では「そうだそうだ、日本万歳!」と溜飲を下げる人が多いのですね。

この本を読んでいて一番しらけたのは、労働環境についてのくだり。 この人、日本の普通のオフィスで働いたことがないんじゃない? 著者経歴をみると、ピアニストで現在は拓殖大学日本文化研究所の客員教授とのこと。 有給休暇が制度としてあっても実際には休暇をとれない雰囲気であること、残業を前提にした職場環境をまったく知らないみたいです。 著者は、日本でインターンシップしている娘に「病気でも休みがとりにくい雰囲気が日本の会社にはある」と指摘されて初めて、日本では病気のときに有休を使って休むことに気づいたというくらいですから。 確かにドイツ人は休みすぎでは?と感じることはあるけれど、でも連続してとれる長い有給休暇や労働時間の短さは心底羨ましいです。 それに、日本では非正規雇用が異様に多いことにはまったく触れていないのもどうなんでしょう。 ドイツの方が社会保障が平等できちんとしていると思うのですが、とにかく客観的なデータがなさ過ぎ。 労働環境がドイツより日本の方がすばらしいとはとうてい思えないのですが。 同じことが経済的なことに触れた部分でも感じられました。

日本の鉄道がほとんど遅れなくてすばらしいのは確かです。 ドイツの鉄道はひどいと著者は嘆いているのですが、ドイツでひどかったらイタリアなんてどう表現すればいいのかわからないくらいメチャクチャだったんですけど。 …と、あげたらきりがないほど、いろいろ気になりました。 これがベストセラーって謎。

12.18テイカカズラ

今日は一日冷たい冬の雨。 今年はほんとうに寒いです。 雨に打たれてテイカカズラの赤い実がツヤツヤ光っていました。 そろそろ小鳥ちゃんが食べにきている気配。 本日は家に籠もってお仕事。 薄暗い日は頭がボーッとしてあまり進まないなあ。

■拍手をありがとうございます。

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