表現のきらめきがすべて 川上未映子「すべて真夜中の恋人たち」

今年最初に読んだのは、川上未映子の長編小説「すべて真夜中の恋人たち」。 途中でだれてしまって休み休み読みましたが、終わってみれば、これはこれなりにおもしろかったような気もしています(曖昧)。

恋愛小説を読みたい気分ではなかったのに、著者+装丁の美しさ、そして主人公の仕事が校閲というところに興味を覚えて買った本です。 

1.31すべて真夜中の恋人たち

フリーランスで校閲の仕事をしている「わたし」は、職場の人とも言葉を交わせないほどに、人付き合いに臆病。 誰にもほとんど会わずに済む校閲の仕事に満足し、仕事以外には世間との接点が皆無の、閉じた世界で一人生きてきた。 しかし、次第に心身のバランスが壊れ始めた時、偶然に冴えない中年男の三束さんに出会って…。 芥川賞作家渾身の恋愛小説です。

これは恋愛ではなくて、ただひたすらな片思いのお話でした。 主人公が孤絶した生活の中で壊れそうになっていく過程がやたらに長くて辛くて、読んでいてもしんどかった。 それに、言葉を扱う仕事をしているのに、自分の感情を言葉にできないために、他人と素直に関わることができない主人公の狭い狭い生き方にイライラ。 自己完結してる恋にもあまり共感できず。 後半になってようやく話が進んで、やれやれ。 終わり方は予定調和のようでもあるけれど、それはそれで後味がよくてホッとしました。

物語を味わう小説ではないなあ、というのが私の感想です。 物語がどんどん動いていくのが好きな人はやめておいた方がいいです。 川上未映子を始めて読む人にもおすすめしません。 私はこの人の表現=言葉の選び方が感覚的に好きなので、文章そのものを味わいました。 ところどころにキラッと光る感性があって、息長く続くセンテンスなのに、くどさを感じさせない独特の筆致もいい。 でも、この小説はちょっと冗長過ぎ。 3分の1くらい削ったら、ずいぶん良くなりそう。

内容とは関係ありませんが、本のカバーのストーリー紹介に主人公の仕事を「校正」と書いてあって「?」。 校閲と校正は違うと思うんだけど。 この文章を書いた人、ホントに中身読んだ??


1.31ベージュ恋猫

早朝から深夜までうちの周りをぐるぐる、愛しい誰かを声の限り呼んでいるこのヒト。 全身全霊、恋の季節。 いいねえ、狂おしいほどの情熱。 ちょっと羨ましい(笑)。


金曜日に大阪へ仕事の打ち合わせに行って夕方帰ってきたら、なんともいえず気分が悪くて、頭も身体も鉛がつまったかのような疲労感。 丸2日、家でただひたすらぼんやりと過ごして、ようやく何かをするエネルギーがでてきた感じ。 ずっと「やらなきゃ」と思いながらだらだら後回しにしていた仕事関連の雑用を片付けて、気分がスッキリしました。 このしんどさは薬で甲状腺ホルモンが急激に減っているからなのかな。 全身的なしんどさはいつまで続くんだろう。 明日はまた病院へ。

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Category: 川上未映子

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