山好きにおすすめの後味爽快な連作 湊かなえ「山女日記」

湊かなえといえば、ものすごく後味の悪いミステリー小説(いわゆる「イヤミス」)を書く人という印象しかもっていませんでした。 以前、あまりにも話題になっていたので、珍しく後味が悪くなさそうな「花の鎖」を読んでみましたが、「フーン…で、それがどうした?」という程度の感想しかもてず、それきり。 

たまたまテレビをみていたら湊かなえが山を登っていて、「すごい売れっ子なのに山歩きに行く時間があるんだ」ということにまずビックリ。 20代の頃に一時期、どっぷり山にハマっていたので、山が好きで好きで仕方がない気持ちがすごくよくわかって。 それならばと「山女日記」を買ってみました。 これが意外にも(湊さん、ごめんなさい)、なかなかに楽しかった!

11.4山女日記

山を舞台にしたオムニバス形式の短編集です。 主人公はさまざまな葛藤を抱えつつ、ほぼ初めて山を登ろうとする女性たち。 山好きとしては、山で殺人が起きるような小説は読みたくありませんが、ミステリーではなく普通に楽しく読める小説でした。

そもそも山を歩いている時にこれほどゴチャゴチャ考えないだろうし、どの主人公も問題がすっきり解決するわけではないけれど、どの短編も救いがないエンディングではありません。 不安や不満はあっても、何かをきっかけにして少しずつ自分の人生に折り合いをつけていく、実際の人生ってそういうもの。  山の壮大な風景を想像しながら読めて、後味爽快でした。 気分転換に軽いものを読みたい時におすすめです。

去年、黒姫高原で独特な形をした妙高山を間近にみていたので、妙高山が舞台の第一話からひきこまれました。 ああ、また山歩きしたいなあ。 文庫本に新たに収録された「カラフェス」(今はヤマケイ主催の涸沢フェスティバルなんてあるんですね)に行ったら、私も山仲間がみつかるかな(笑)。

11.4野紺菊


今週は連日仕事がらみで出ずっぱり。 といっても仕事だけでなく、仕事で知り合った人たちとひさしぶりの同窓会(?)ランチしたり、仕事の打ち合わせ後にランチをゆったりしつつ、公私のぶっちゃけ話に花を咲かせたりだから、それほどたいへんでもないはずなんだけれど。 ふだんひきこもりの生活をしているから、毎日遠方まででかけるだけで疲れました。 「山女日記」は電車移動の時間に少しずつ読むのにぴったりで、嫌な気持ちにならない小説でホントによかった。

今週末から1週間は思い切り集中しないと、とてもこなせないほど仕事が重なって、さらに講座の宿題まであって。 がんばれ、私!


■いろいろな記事にたくさんの拍手をありがとうございます。 この1週間、腰が痛いだけで、どこか胸の奥で「再発」という言葉が明滅したりしてちょっと気弱になっていますが、特にどうということもなく元気(?)にしています。

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