時間が必要なこともある

先週末は小学校のミニ同窓会に参加。 がん発覚の直前に何十年ぶりかで参加して以来、ひさしぶりに行ってきました。 在学中はまったく話をしたこともなかった元・悪童や超優等生でエリートの道まっしぐらの男子となぜかゆっくり話しこんだりして、2次会まで行って本当にひさしぶりに午前様になってしまいました。

がんのことは親しかった友だち一人に話しただけで、あとの人には「ちっとも顔を見せないで何してたの」なんて聞かれても笑ってスルー。 別に秘密じゃないけど、あえて大きな声で発表しなくてもいいかと思って。 笑顔で会える日が来てよかった…と、ひとりしみじみしてました。

5.1ナニワイバラ

兄のことは、何の流れでだったか、割と普通にみんなに話せました。 丸8年近く経ってようやく話せたといったら、ちょうど同じ頃にお姉さんを心筋梗塞で亡くしたと打ち明けた人がいました。 お姉さんの旦那さんは出張中で、家で一人で倒れて亡くなっていたそうです。 ショックすぎて今まで口にできなかったといっていました。

先日、森山良子がテレビで「涙そうそう」を作ったエピソードに触れて、亡くなったお兄さんのことを20数年経ってようやく音楽として自分の外に出せたといっていたから、身近な人の突然の死のショックから立ち直るには、誰でもとても長い時間がかかるのだなと納得しました。 「涙そうそう」を聴くと今でも涙腺崩壊してしまいます。 あまりにも心情が重なりすぎて。 単なる恋人との別れの歌じゃなくて、大切な人と死別した人のための歌なんですよ。 シンプルな歌詞も旋律も、何度聴いても心にしみます。

いろんな悲嘆の本に「3週間で慣れて、3か月でほぼ元通りになれる」みたいなことが書いてあります。 でも、そんなの絶対に嘘だと思う。 兄の死のショックからなかなか立ち直れない自分はダメなヤツなのかと自己嫌悪に陥ったりしたけど、森山良子だって20数年かかってるんだから。

5.3カラー開花


がん治療についても同じなんですよね。 たいていの印刷物に「3週間経てば受け入れられるようになる」と書いてあるけど(病院に置いてあるパンフレットや公的なサイトでも)、私が本当に受け入れられたのは治療が全部終わって1年くらい経って、体調が完全に元に戻ってから。 ああいう風に書いてあるのを読むと、「みんなは受け入れられてるのに、受け入れられない自分は特別に弱い人間なのか」と思ってしまう。

もしも、これをたまたま読んでいる人で、「私は(病気とか死別とか)この事実を受け入れられない」と感じている人がいるなら、きっぱりいいたいです。 くよくよしたっていいんです。 個人差があるんだから、人と比べなくていいんです。 心理学的な平均値と自分が違うからと、自分を責めないで。

目を背けるとこじらせてしまうから、悲しいときは思い切り悲しめばいい。 どんなに辛く悲しくても、いつかトンネルを抜ける日は来ます。 早い人もいれば遅い人もいる。 それだけのこと。 立ち直りが早いから優れているわけでも、なかなか立ち直れないから劣っているわけでもありません。


庭ではナニワイバラが元気に咲き揃っています。 今年はいっぱい花をつけてくれてうれしい。 しかし、一重の野生っぽいバラが好きで選んだけど、トゲがキツイ。 虫がついても殺虫剤を使うのは嫌で、手でつまみ取ろうとしてトゲがグサッ…手入れで何度泣かされたことか。

カラーは数年ぶりに花を咲かせてくれました。 今年の冬の寒さで枯れて死んでしまったとあきらめた母が早々に引っこ抜いて捨てるというのを「もう少しだけ様子をみてから」と説得してよかった。 少し暖かくなったら小さな小さな芽吹きがあって。 今までよりもぐんぐん元気な葉をだして、真っ白な花をみせれくれました。 咲きたてで、まだ白いガクが反り返っていない姿も初々しい。


いつかまた会えると思わず、ひさしぶりに旧交を温められてよかった。 いろんなことが胸を去来した夜更けでした。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する