なぜアメリカ型社会を目指すの? 三浦展「下流社会」

ひさしぶりで読んだ新書です。 去年から「下流社会」というタイトルが
本屋さんで見るたびに気になっていました。 帯によると50万部突破だとか。
ふだん小説ばかり読んでいるワタシみたいな人でも買うからでしょうか(笑)

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冒頭の「つかみ」はタイトル同様なかなか刺激的でよかったのですが、
後半はだれてしまいました。 マーケティングの観点から論じているので
統計を論拠にしているのですが、いくら数字に疎いワタシでも途中で
統計のサンプル数が少なすぎることに気づいてしらけてしまいました。
著者もサンプル数が少ないことは何度もハッキリ書いてはいるのですが
釈然としません。 みんながすでにうっすら感じていることを明確に文章に
したことは評価できるのですが、そういう直感的に得ていた「結論」のため
いろいろ統計を引っぱってきているように思えました。

とはいえ、社会が階層化され、それが固定化されていく可能性が高いことは
ほんとうに不気味です。 ただ著者は、経済成長時代のように社会全体が
常に「上」を目指して働くべきだと考えているようですが、それについては
疑問を感じます。 東京の中心部に家を持つくらいの経済力を身につけようと
努力すべきだと、何を根拠にいっているのでしょう?

確かにダラダラしているのはよくないと思います。 でも、たくさん稼いで
たくさん消費しなくては、日本人は幸せを手に入れられないの?
日本が目指すべき方向はアメリカ型消費社会以外ないのでしょうか?
ヨーロッパのように優雅に没落してはいけないのでしょうか??
お金やものに振りまわされず、のんびり散歩したりして人生を楽しんでは
なぜいけないのか、ワタシにはわかりません。…などと考える時点で
下流行き決定らしいです、この本によれば。


それにしても寒いですね、今年は。 おかげで花粉症の時期が遅れている
らしいけど。 一日中椅子に座って仕事していたので、足の血の巡りが悪くて
よけいに冷えてしまったみたい。
Theme: 読書メモ | Genre: 本・雑誌

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