のほほんとした江戸の空気 杉浦日向子「一日江戸人」

本屋さんの新潮文庫キャンペーンの平台に並んでいて、何気なく買った
杉浦日向子の「一日江戸人」は、ホントにひさびさの「拾いもん」でした。
特に期待していたわけじゃないのに、めっぽう面白かった!

0501220004_1.jpg

「お江戸もの」(つまり時代小説)はどうも苦手なので、江戸時代の風俗にも
たいして興味がないワタシ。 それでも読み出したら、「へぇ~、あの頃は
こんな生活だったのか」とすぐに引きこまれてしまいました。 外仕事で
出かけるとき、電車やバスの中でパラパラ読むのにちょうどいい、と思って
買ったのに、読み出したら最後まで一気読みでした。 江戸時代に関する
杉浦日向子の知識が半端じゃないのは知っていましたが、知っていることと
楽しく読めるように文章を書けることはまったく別の次元なので、正直
驚きました。 本人のイラストが豊富で、当時の風俗が理解しやすいのは
もちろんのこと、イラストに添えられた小さなコメントから本文の隅々まで
杉浦日向子の江戸時代への愛情がほとばしり出ていて、それがけっして
おしつけがましくなくて好感が持てました。

江戸人ののんきなその日暮らしを紹介した「生涯アルバイター」や、
美女の定義の変遷「美女列伝」(イラストページはバスの中では開けない…笑)
大奥勤めが町娘にとってはハクを付ける嫁入り道具だったという「ザ・大奥」
冷え切ったまずい食事に甘んじていた将軍さまの悲哀「将軍の一日」
混浴の銭湯も湯気もうもうで怖くなかったという「浮世風呂」などなど
「トリビアの泉」よりもよっぽどヘェ~の連続です。
「江戸見物」なんて、東京を知らないのでそのままのルートを歩いてみたく
なりましたし、「食」に出てくる豆腐や大根の料理は本気で作ってみたく
なりました。 最近の食ブームに対する痛烈なコメントには思わず「そうだ
そうだ!」と膝を打ちたくなったり。
江戸に興味がある人もない人も、一度本屋さんで手にとってみてください。


昨日の仕事はお昼頃までに(珍しく)ササッと終わり、午後は花粉症予防に
耳鼻科へ行ったら「本日は午後休診」。 ひさしぶりだから忘れてました。
出かけたついでに近所の美容院が空いていたので、ひさびさにカット。
かなり短く切ってもらってサッパリしました。 仕事は曖昧なまま進めるのは
やはり効率が悪いので、具体的な指示が出るまでは手をつけず、明日やれば
いいことは明日やろう…という主義になりつつあるワタシ。
そのおかげで髪だけはこざっぱりできました。 ま、いいっか。
Theme: 読書メモ | Genre: 本・雑誌
Category: 杉浦日向子

コメント

杉浦日向子さんの、控えめながらも博覧強記が滲み出る文章、すてきでしたねぇ。
今頃、冥土で江戸っ子とお茶を飲んでいるのか。
合掌です。

この人と荒俣宏の夫婦というのも、なんかものすごい話ですね。

本屋がレンタルビデオ店と併設になっているのを見ると悲しくなります。

2006/02/02 (Thu) 00:12 | ぶんた #- | URL | 編集

ぶんたさんも杉浦日向子サンがお好きなんですね。 杉浦サンの文章はすてきですものね、ホントに。いままで出会えなかったのがとても残念。
荒俣宏と夫婦だった、というのはワタシもビックリしました。 知識オタクの二人ですからねぇ。

町の本屋さん、これ以上減らないことを祈るばかりです。 

2006/02/03 (Fri) 02:41 | vogel #9JN9NMwM | URL | 編集

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する