ユトリロの奔放な母 美童春彦「モンマルトルの恋びと」

美術鑑賞友だちでもあるMさんが「つまんないよぉ~っ」と力を込めて
言い切りつつ、ワタシに貸してくれた一冊です。 発端は3ヶ月ほど前、
二人でユトリロ展をみにいって、ユトリロのあまりにも悲惨な人生に同情
すると同時に、ユトリロのお母さんが画家だったことを知って「どんな絵を
描いたんだろうね」と話していたんです。 ユトリロを産みっぱなしにして、
自分は有名な画家と次々に付き合ったり絵を描いたり、母親らしさを
まったく感じさせない奔放なシュザンヌ・ヴァラドン。 この「ユトリロの母」
の人生に興味を持ったMさんが古書で入手した本です。

5.15ユトリロ母本

ものすごく激しく生きた女性を題材としているのだから、持っていき方に
よったら、もっとおもしろく書けたでしょうのに…。 とにかく、ある意味
すごいです。 自費出版なら理解できます。 でも、講談社がどうして
こんな内容が乏しくて、モンマルトル付近のガイドブック的な部分と
シュザンヌの人生を虚構をからめて紹介する部分がゴチャゴチャと錯綜する
ような本を出版したのか…謎です。 唯一わかったのは、著者がパリの
生ガキが大好物だということくらい。 生ガキに感情移入しすぎていて、
かなり笑えました。 著者は精神科医で、夢や催眠術について本を多数
出しているようなので、講談社の側に著者にサービスとしてこの本を出版
せざるえないような裏の事情があったのかしら。

せめてシュザンヌの絵をカラーで見せてくれたら、もう少し評価できたけど。
シュザンヌの絵は息子ユトリロとはまったく違った正統派で、悪くなさそう。
でも、息子のように売れなかったんですね。 それにしても、ユトリロほど
不幸な画家がほかにいるでしょうか。 ユトリロの絵が好きになれないのは、
その根底に染みついた不幸が伝わってくるからかもしれないなぁ。 描くことに
ユトリロは一瞬でも歓びを感じたことがあったのだろうか。

5.15オトメギキョウ

庭は紫の花の季節。 これは「ベルフラワー」といって売っていましたが、
ネットで調べたら「オトメギキョウ」というらしいです。 毎年、湿気がない
5月には元気に花を咲かせます。 梅雨になるとベロベロに伸びちゃいます。

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