女と男の距離 絲山秋子「イッツ・オンリー・トーク」

昨夜はひさしぶりに眠れないまま夜明けを迎えました。 眠れないなんて
とても珍しいことなんだけど。 3時頃になって、熟睡できないなら本を読もう
と、昨日買い込んだ本の山をさぐって、一番短い「イッツ・オンリー・トーク」
を手にとりました。 文庫の新刊です。

6.1イッツ・オンリー・トーク

今年、「沖で待つ」で芥川賞を受賞した絲山秋子のデビュー作です。
以前に読んだ「袋小路の男」の印象が強くて、男女の関係を淡々と描く
女性作家なのだと思っていたのですが、この短編はドロドロしているようで
同時にサラサラしすぎているような男女の関係を描いていて、「いかにも
デビュー作」という感じの内容でした。 女性の視点で、こういう内容の
小説を書くと、出版社が喜びそうだな…そんな感じ(どんな感じか
わかりません?)。 あらすじを要約するとなんとも陳腐になりそうで、
うまくまとめることができませんが、非常に感覚的に生きている、ひとり
暮らしの女性と、彼女のまわりに集まり離れていく男たちとの(たとえ
肉体関係があっても)淡い関係を描いている…といえばいいのかな。
「袋小路の男」で堪能した絲山秋子らしい美しい文体はまだ見られず、
ワタシ個人としては納得いかないレベルでした。

女性的な感覚がワタシに欠如しているのか、どうも女オンナした小説は
苦手です。 この文庫に併録されている短編「第七障害」の方が、読んでいて
もう少し寄り添える世界でした。 こちらは淡い淡い男女の仲が主題なので。


6.1ステッチ雑誌

夜明けになっても眠くならなかったので、やはり昨日買った雑誌「ステッチ・
イデー」をめくって妄想をふくらませ…針が持ちたい、布用染料が欲しい、
アップリケも入れて…と、どこまでも広がる妄想が楽しかった(笑)

それでも眠れず、同じく昨日はずみで買ってしまった堀江敏幸「もののはずみ」
をパラパラと読みました。 ひさしぶりに良質のエッセイを読む気分。
でも、堀江敏幸の文章はものすごく好き!というのとは、ちょっと違う。
どちらかといえば、「仕事のためのお勉強」として読んでいたかも。
Theme: 読書メモ | Genre: 本・雑誌
Category: 絲山秋子

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