映画「イングリッシュ・ペーシェント」と原作

昨夜、NHK-BSでみた「イングリッシュ・ペーシェント」はマイケル・オンダーチェの原作「イギリス人の患者」とはまったく別物に近いと感じました。 原作を読んだのは、もう10年ほど前だから記憶があまり定かではありませんが。 映画としては、砂漠の上を飛ぶ古い型の飛行機(複葉機というのかな?)の映像が非常に美しくて良かったです。 こういう映画は大きなスクリーンで観たかったな。

不倫物語に焦点が絞ってあるストーリーは原作とはずいぶん趣が違いました。 原作では、全身やけどで瀕死の状態でベッドに横たわっている”イギリス人らしき患者”の恋物語は、映画みたいに詳しくなかったと思います。 泥棒のカラバッジョの設定も違った…はず(記憶あいまい)。 原作で一番心に残ったのは、カナダ人(映画ではそうだったけど、原作はどうだったけ?)看護師ハナと、連合軍の爆弾処理工兵として従軍しているインド人キッドの繊細な魂の交流でした。 あまりにもたくさんの死に直面して心がずたずたになってしまった2人は、連合軍から取り残された廃屋で心を通い合わせていくものの、キッドを絶望させる事件が起こって…。

戦争を背景にした悲しい話なのですが、オンダーチェ独特の詩的というか、あっちこっちへいって一筋縄では進まない不思議でちょっと読みにくい文章のためなのか、透明でひっそり静まりかえった空気が全編を包んでいます。 映画を観て違和感があったのは、キッドが何に絶望したのか。 あそこはやっぱり原作そのままにして欲しかったなあ。 けど、ハリウッド映画だから、エピソードをねじ曲げてしまったんでしょうね。 アメリカの都合が悪いことには触れないのね。 原作を貫いている非白人ならではの視点。 オンダーチェはスリランカ生まれでイギリスで育ち、カナダを経てアメリカへ渡ったという何とも複雑な人生を歩んだ人だと、本を読み終わってから経歴を知って納得しました。 正直、オンダーチェの文章にはあまりなじめなかったのですが、ずっとずっと心に残っているところをみると、やはりすばらしい作品だったのでしょう。

2.11ヤツデの実

これはヤツデの実。 緑色で星座みたいでかわいい。 でも、今年は鳥にずいぶん食べられてしまいました。 鳥にとって今年は食糧難なのかしら? アジサイの枯れ木にミカンをさしておくと、ヒヨドリもメジロもむさぼるように食べています。 ヒヨドリはミカンの実がなくなると皮まで食べてましたよ。 それにミカンに夢中になりすぎて、先日のようにガラスに激突してしまったり。 痛そうにしていたあの子、大丈夫だったかな…気になるな。 
Category: 映画

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