創作の現場 小川洋子「物語の役割」

ちくまプリマー新書の小川洋子「物語の役割」は、たまたま本屋さんの店先で新刊の棚に並んでいるのをみつけて買いました。 ふだん小説ばかり読んでいて新書を手にとることは少ないから、筑摩書房までもが新書をだしていたなんて全然知りませんでした。

3.24物語の役割

この本では、小川洋子の物語に対する思いがかなり率直に語られています。 特に第1部では「博士の愛した数式」をとりあげて、どのような経緯であの小説を書くに至ったのかが詳細に書かれています。 「国家の品格」を読んだとき、本のテーマに関してよりも数学に対する認識が「博士の愛した数式」と非常に似ていたことの方が印象的で、小川洋子は著者の藤原正彦の本を読んだのだろうと思っていたら、やはり予感的中でした。 第2部では、実際に小川洋子が創作をする手法というか、インスピレーションを物語にのせて書き始めるまでについて詳しく語っています。 小川洋子がどのようにして他の作家とは違った小説世界を構築していくのか…という部分は、とてもおもしろかったです。 ストーリーそのもののおもしろさよりも、透明なイメージを美しい言葉で輪郭をとるように表現しているところが小川洋子らしさだと感じていたので、著者にとってワタシは正しい読み方をしている良い読者だということが判明して自己満足(笑)←2冊しか読んでないくせに!

この本はウチの近所にある芸大などで行った講演を活字化したものだそうです。 新書にしては紙質が厚いうえ、行間がたっぷりあいていて、遅読なワタシでもアッというまに読めました。 こんなに早く読めてしまって700円というのは、ワタシとしては納得できないお値段です。 でも以前テレビで、綿矢りさが芥川賞をとった頃だと思うのですが、いままでの感覚だったら本にするには短すぎる小説を、1冊の本という形にととのえるために紙質を特製で厚くして字間や行間を増やしている、という現象をリポートしていました。 「1冊の本が読めた!」と若い世代が喜んで、この作戦は好評だといってたから、その流れが新書にも押し寄せているのかもしれませんね。 ワタシはじっくり読みでのある本の方が好きですけど。

3.12馬酔木

我が家の馬酔木の花。 なぜだか木の裏側だけでひっそり咲いているのをみつけました。 ご近所の鈴なりの花とは大違いです。

午前中はまた工務店の人が急に来て、お茶を出して話をしている間にお昼ご飯の時間! 仕事に対して気合いを入れていたのに午前中をつぶされて、ちょっとイライラ。 午後はずっと前にやっていたものをもう一度改めて違った視点で眺めてみたら、遠くに光が見えてきた感じ。 まだ細くて小さな光しか見えないけれど、進むべき道が少しだけハッキリしてきたようで心は落ち着きました。 このブログを読んでいる方ならご存知でしょうが、あれこれ要素をいっぱい詰めこみすぎて簡潔でないのがワタシの欠点。 これから削りまくる作業をしなくては。 というわけで、しばらく本気の本気で仕事に向きあいます。 もしかしたらこれから1週間か10日くらい更新が間遠になるかもしれませんが、元気ですのでご心配なく…なんて言っておいて、毎日更新してたりして(笑)
Category: 小川洋子

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