フランス版お遍路映画「サン・ジャックへの道」

ひさびさに映画を観にいきました。 気になっていた「サン・ジャックへの道」が今週で終わってしまうので慌てて。 いつも打ち切り直前に駆け込み鑑賞になってしまうのはなぜ? 地味な映画だし、平日の昼間上映だから空いているかと思ったら、館内はかなりいっぱいで驚きました。

5.31サン・ジャックへの道

母親が残した遺産を相続するために、仲の悪い中年の3兄弟に課せられたのは、3人揃って徒歩でサンジャック巡礼をするという条件。 顔を合わせればいがみ合い、ののしりあう3人は不本意ながらも、プロのガイドと同行者とともにフランスからスペインまで1500kmを自分の荷物を背負って歩くことに。 はるか彼方まで続く道をただ黙々と(というかイヤイヤ)歩くうち、同行のガイドや若者たち、ワケありの女性と少しずつ人間的にふれ合っていき、やがて…。

物語としては完全に予定調和で、予想通りの展開です。 でも、登場人物同士がベタベタしすぎていなくて、そのあたりはさすがフランス、個人主義のお国柄(なんですよね?)。 あんまり全員が「仲良し!」みたいになると、安っぽいお涙頂戴映画になってしまうところですが、ほどよいドライ感がよかったです。 初めの方は結構くすくす笑わせてくれたし、人種差別やアル中といった社会問題も背景として描かれていて、でも安心してみていられるので気分転換に最適。 もう少し、なにかしら余分なものを削り落とせば、もっと引き締まった映画になったようにも思えました。 ちょっと冗長というか散漫というか…でもシュールな夢の映像は、きっと監督の特別なこだわりがあって、絶対にそこだけは削りたくないんでしょうね。

ストーリーより巡礼の道の果てしない風景が心に残りました。 もっともっと歩くだけのシーンを入れて欲しかったな、と歩くことが好きなワタシは思いましたが、普通の人がみるとただ歩くだけのシーンは退屈するのかな。 とにかく「フランス版お遍路さん」そのもの。 途中で荷物の重みに耐えかねて、女の子が化粧品やドライヤーを捨てるシーンが特に印象的でした。 ほんとうに必要なものって、実はごくわずかなんですよね。 着替えがひと組あれば、毎日宿泊所で洗濯すればいいのだから。 あんな風に最小限のものだけ持って徒歩旅行してみたいなあ…うっとり。

歩く映画といえば中国の「山の郵便配達」が最高にすてきだったので、あんな風な情緒とか美しさ、静謐さをちょこっと期待していたのですが、路線が全然違いました。 「山の郵便配達」はとってもおすすめです。 ほとんどない台詞も映像も音楽も、そしてワンコも最高! …あれ、いつのまにか違う映画を薦めてるワタシ(笑)

「サン・ジャックへの道」の前に流れていた予告編をみて、次は「ボンボン」がみたくなりました。 またまた大自然&ワンコです(ワタシってこればっかり?) アルゼンチンの秘境パタゴニアが舞台で、白い変な顔のワンコが人間みたいな目つきをしているのが気になります。

5.31ボンボン

Category: 映画

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