端正な日本画 京都国立近代美術館「福田平八郎展」

激しい雨が降っていた水曜日の午前中、母と一緒に「福田平八郎展」をみに国立近代美術館へ行ってきました。 ラッシュアワー並みの混雑だった若冲展とはまったく違って、肩すかしなほど空いていました。 やっぱり福田平八郎ってマイナーなのね。 ゆっくり好きなだけみられて満足しました。

でも、展示の仕方が「ただ漫然と絵を並べた」という感じで、美術展としては物足りなさを感じました。 最近の美術展は、やたらと解説が多いこともたびたびで、絵をちゃんとみないで解説ばっかり読んでたりしている自分にふと気づくこともあるんですけど(汗)。 でも、いろんな視点から作品を分類して部屋ごとにテーマを決めて並べてあることで、漠然とみていると気づかない鑑賞のヒントをもらえることがよくあります。 今回の展覧会は、そういうことがいっさいナシ。 ひょっとしたら「先入観を持たずに、自分の感覚でみて欲しい」と企画者は考えたのかもしれませんが、どうなんでしょう? 並べ方は必ずしも年代順ではなかったようでしたし(確信はないけど)、「鮎」を題材とした作品以外はテーマ別というほどにも分けていなくて戸惑いました。 いっそなんの分類もせずに制作順に並べておけば、それはそれでいいのに。

福田平八郎の日本画はおっとりとした中に品があって、ワタシは大好きです。 写生を突き詰めた末に抽象化を試みて、抽象まではいかないながら日本画らしい装飾美に自分の世界を展開していると思います。 晩年に向かって、ゴーギャンやピカソみたいな背景の描き方や色づかい、花鳥風月をより単純化して描こうとする姿勢が強まっていったようです。 でも、ワタシが好きなのは戦後の作品群。 散り敷いた桜の花びら、新雪が降り積もった飛び石、瓦屋根に降る雨粒、清流の中の石など、普通は画題にならないようなものだけをクローズアップして描いていて、それがとてもステキです。 大きな画面を新雪だけで埋めつくした表現は、当時としては斬新だったのではないでしょうか。
 
6.1福田平八郎展

図録は色が全然ダメだし、大きな絵が縮小されてまったく違って見えたりして買いませんでした。 福田平八郎の図録は小学生のときに買ってもらったものがあるし、本屋さんで買った本も持っているから別にいいけど。 「鮎」のクリアファイルと絵はがきだけ買いました。

6.1福田平八郎展2

「筍」はすばらしい作品なのに、下絵しか展示されていなくてガッカリ。 絵はがきは売ってました。 さらに、代表作「漣」も前期のみの展示替えでガックリ。

6.1小判草花 6.1小判草種

昨日と今日は肌寒いくらいだったけれど、湿度が低くて過ごしやすかったです。 絶不調の5月が終わって、今日から6月。 梅雨って苦手なんだなあ…て、ワタシが快適に過ごせるのは、いったい1年に何日あるんだろう?(笑) 庭では、いつのまにか小判草が咲いていました。 早く咲いたのはもう小判型の実になっています。 小判の収穫が楽しみ。
Category: 展覧会

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