チェコが生んだ不思議文学 フランツ・カフカ「変身」

カフカって何を考えて小説を書いていたんでしょう? すごく謎です。 といっても、ワタシが読んだことがあるのは「変身」だけなんですけどね(汗)。 大きい声じゃ言えませんけど、「変身」という短編だってへんじゃないですか? 読んだ人はみんな「かっこいい! カフカは天才だ!」とか思うんですか、ホントに。 いつだったか、とっても若い女性作家(誰か忘れた)が「中学時代から愛読書はカフカだった」と話しているインタビュー記事を読んで、ものすごくビックリしました。

ワタシがカフカを読んだのは、たぶん中学か高校生の頃。 背伸びして「名作だから」という理由だけでカミュ「異邦人」を読んでみて、不条理という言葉の意味がウッスラとだけど、わかったようなわからないような。 カミュとカフカって、なんとなく難解でクールな印象があったから、次はカフカの「変身」を手にとりました。 そして…何を読み取ったらいいのか、なんのために書かれたのか、どんな感想を持てばいいのか、まったくわかりませんでした。 息子が虫になったらあっさり(精神的に)見捨ててしまう家族の冷酷さに憤慨したくらいで、虫の生々しい描写が気持ち悪くてゾッとした記憶しか残しませんでした。 わかんないことがトラウマになってしまって(笑)、カフカさんとはそれっきり。
 
10.11変身

プラハへ行くというので、旅立つ前夜にもう一度読んでみました(池内紀訳)。 う~ん、なんだか記憶していたのとテイストが違う気がする。 もっとおどろおどろしい話だったと思ったのに、驚くほど明るくあっけらかんとしているではありませんか! 相変わらず何を意図して書いたのか、さっぱりわからないままですが、むかし読んだときほど暗い感じがしないのです。 家族の態度や顛末はかなり残酷なはずなのに、昔の残酷な童話みたいな感じ。

ある朝、カフカは起きたくなかったんでしょうね。 「仕事に行きたくないなあ。 どうやったらサボれるかなあ」なんて、暖かなベッドの中で夢想したんじゃないでしょうか。 深い意味がありそうで、実はないのかも。 自作の小説「変身」を友だちの前で披露するとき、何度も自分で吹き出して、友だちに「もっと真面目に読め」と怒られたのだとか。 池内紀の新書「となりのカフカ」にそんなことが書いてありました。 不思議ちゃん的感覚満載の国チェコで、ドイツ語を母語とするユダヤ人だというアイデンティティが、こういう変わった感覚を生み出したんでしょうか?

8.22カフカの家

これはプラハ城内の黄金小路に残る「カフカの家」。 妹が借りた仕事場で、カフカは半年ほどの間、仕事の後で夜に実家からここへ通って執筆をしていたそうです。 現在は本屋さんになっていて、カフカの小説などを売っています。 中はビックリするほど小さな空間です。 カフカのドイツ語版「変身」を買おうかどうしようかさんざん悩んで、結局はドイツ語版チェコ料理クッキング本を買ったワタシ。 レジのお姉さんにクスッと笑われてしまいました。 うふふ…ブンガクより食い気優先デス。

9.26ゲンノショウコ

ゲンノショウコが草ぼうぼうの庭のあちこちで、ポチッポチッと咲いています。 雑草だけど花の色も形もカワイイ。 写真を撮って初めて気がついたのですが、雄しべが青くてきれいですね。 母によると、枯れかけた頃の葉っぱの風情もなかなかいいそうです。

昨夜の中秋の名月、きれいでしたねえ。 ブラインドを薄く開けて、こうこうとした月光を浴びながら気持ちよく眠りました。 やっと大好きな秋が来た! 

■Tさんも下田直子さんのテイストがお好きなんですね。 この方って、いろんな技法と素材で次々に素敵なものを作られますよね。 ワタシはもっぱら鑑賞なんですが。 いつも温かい励ましをありがとうございます!

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生涯にわたって恋愛や芸術、学問などへの情熱を変わらなく持ち続けたゲーテの、74歳から死までの約10年間の対話録です。内容は、若い芸術家に向けたアドバイスのほか、文学、美術、演劇、自然科学、宗教、当時の芸術や時事ニュースに対するコメントなどなど、すばらしく多彩

2007/09/28 (Fri) 00:36 | ゆうのblog

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