真実はひとつではない 有吉佐和子「悪女について」

最近、本屋さんでウロウロしても「これだ!」とピンとくる本がなくて、むか~しに読んだ有吉佐和子「悪女について」の文庫本を引っぱり出してみました。 学生時代に読んだと思っていたのですが本の奥付をみると、社会人になってすぐの頃に読んだみたい。 当時は「こんな小説もあるんだ」と衝撃を受けた記憶が。 ひさびさに再読してみると…やっぱりおもしろかった! 有吉佐和子は天性のストーリーテラーですねえ。 

かなり後ろ暗いことをして大金持ちにのしあがった女性が不審な死を遂げた。 その死の真相を探るべく、彼女と関わりのあった27人にインタビューしているという体裁をとっている小説で、27の章で構成されています。 それぞれがインタビューされている人の一人語りで、彼女がどういう人生を歩んで、何をしていたのか、その人が知る範囲でしか話しません。 どの証言もとても断片的なため、彼女の実態はハッキリわかりません。 最悪な女だという人もいれば、別れても愛し続けている男もいたり、あくまでも上品な人だと信じている友達もいます。 彼女はどういう人間だったのか? 小説としてのサスペンスたっぷりです。 でも、語られる女性の死が謎として提示されているのですが、ミステリではありません。

ひとりの人間についての真実はけっして一つではない。 立場によって、同じ人間でもまったく違って見えること…昔はそのことがとても心にズシンときました。 自分の視点だけで人を語ってはいけない、という小説の本筋とは関係ないことが一番心に残った記憶があります。 その後いろいろな本を読んだ経験からか、今回はそのことについて特に感じることはなかったのですが、有吉佐和子の語りのうまさと非常に演劇的な小説であることを再確認しました。 時代背景は少し古いのですが、いま読んでも小説としてはまったく古びていません。 有吉佐和子の小説で一番好きだった「紀ノ川」も、ひさびさに再読してみようかな。

12.6鳩の子

この鳩の子、わが家の庭から巣立ったみたいでした。 毎日地面をよちよち歩いていて、ちっとも飛ぶ気がなさそう。 「そんなことしてると猫かイタチに襲われちゃうよ」と声をかけても、のんびり歩いて草の陰に隠れる程度でした。 この数日みかけなくなったこの子。 元気に飛び立ってくれたのならいいけど…ちょっと心配。

こんなマイナーなブログにいつも遊びに来てくださっているTakakoさんがブログを始められました! 刺繍を趣味にしていらっしゃるので、これからステキな作品をいろいろみせていただけそうです。 おすすめの本「家守綺譚」についても熱く語ってられます。 興味のある方はぜひ!

コメント

vogelさんこんばんは~!!
はじめて、こちらのほうから御挨拶をさせていただきます!
なんだか緊張しますね。
つたないブログでお目よごしですが、紹介下さってありがとうございました。
三日坊主にならないようにがんばります。。

2007/12/09 (Sun) 00:49 | Takako #- | URL | 編集

Takakoさん、こんばんは!
コメントに初登場、ありがとうございます!
これからもステキな作品を見せてくださいね。
また遊びにうかがいますね。

2007/12/09 (Sun) 01:13 | vogel #9JN9NMwM | URL | 編集

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