懐かしい児童文学 エーリッヒ・ケストナー「飛ぶ教室」

読書好きに好評の光文社の「古典新訳文庫」。 ようやくエーリッヒ・ケストナー「飛ぶ教室」で手にとりました。 このシリーズのいろんな本が気になっているのに、なかなか買わなかったのは、表紙が好みじゃないから。 もう少し内容と関わりのあるような絵でもいいのになあ…。 その点、新潮社のクレストブック・シリーズは表紙がそれぞれ凝っていて、シリーズで統一した装丁でないところも楽しいし、表紙を見ただけでつい買いたくなります。

1.18飛ぶ教室

「飛ぶ教室」は小学生のときに何度も読んだ懐かしい本です。 昨夏、ドレスデンのケストナー博物館に行って「もう一度読んでみたいな」と思っていたところ、新訳が出ました。 ラッキー! ただ買ったのは12月なのに、読んだのはお正月…この本、クリスマスのお話だったのですね、すっかり忘れてました。 読むべきタイミングがずれて残念。

ドイツの寄宿制ギムナジウム(10歳?から19歳までの一貫教育学校)を舞台に、身よりのない孤独な子、貧乏だけど成績トップの子、お金持ちだけどチビで臆病な子…と個性的な男の子たちがケンカしたり友情を育んだり、誰にも言えない悩みに小さな心を痛めたりしながら、それぞれのクリスマスを迎えるまでを描いています。 ちょっと不思議な題名は、クリスマスに全校生徒の前で主人公たちが披露する創作劇のタイトルです。

ごく普通の子どもたちの学校生活はいろいろな事件が起こるとはいえ、無理にドラマチックに描いたりせず、どこまでも「子どもの目線」で話が進みます。 他愛ないストーリーなのですが、読んでしみじみしました。 子どもの頃は、この本を読んで「寄宿学校」に憧れたっけ。 団体行動は好きじゃないくせに、キャンプや旅行にいって友だちと一緒に寝起きするのが大好きで。

ケストナーはお母さんに励まされ、避暑に出かけた先で「飛ぶ教室」を書いたと冒頭に書かれていたのですが、執筆当時は結構いい歳だったはずだから、かなりマザコンか? ナチスに発禁処分を受けたりしつつも、決して迎合せず、でも身を破滅させるほどには反抗せずにドイツに留まったケストナー。 それで戦後、西ドイツで評価されたようですが、ケストナー自身は政治的に右か左かということではなく、ただ古き良きドイツ、そして古都ドレスデンを愛していただけなんでしょう。 「凡人」として静かに児童文学を書き続けていた(でも、なかなかに頑固な)人のようです。


1.18青空

今日はとても寒かった! でも、珍しく気持ちのいい青空でした。 冬の京都はたいていどんより曇っていて、ときどき時雨れて、とにかく骨の芯が冷えるような寒さなんです(市内でも南の方はお天気が違うようですが)。 だから、こんなにすがすがしい青空は珍しい。 寒くても晴れていると、気分いいですね。 今頃になってバーゲンをのぞきに行ったけど、ほとんど何も残っていなくてガッカリ。 サイズが小さくて残っていた激安のコーデュロイのパンツ2本+ソックス2枚、そしてなんと1000円の帯揚げ(端はピンキングバサミで切ってあるだけだった)を買って終了。 すてきな草履をみつけて買いそうになったけれど、2万以上したから我慢ガマン。 偉いぞ、ワタシ!

コメント

新訳古典文庫は何点か読んでいますが、
これは気になりながらもまだ読んでない一冊です。
新訳古典文庫の装丁は、はじめは私も気になりましたが、中身が素晴らしいものが多いので今ではあまり気になりません。
最近では逆に「この装丁で金原瑞人訳のヘミングウェイを揃えたい」とか思うようになりました。

2008/01/19 (Sat) 01:22 | piaa #- | URL | 編集

piaaさん、確かに本は内容がなにより大事ですよね。 新訳古典文庫はどれも翻訳が良さそうで気になってましたが、この本の翻訳が以前よりいいのかどうか…なにしろ40年ほど前のことで覚えてなくて、比較できませんでした(笑)。 この本は読むならクリスマス直前がおすすめです。
金原瑞人訳のヘミングウェイって出てるんですか?

ただいまpiaaさんおすすめの「死の島」上巻を読んでいます。 なかなか話が前に進まないのに、凝った構成でしっかり引きこまれています。 それにしても、この小説は長いですねえ。

2008/01/20 (Sun) 01:12 | vogel #9JN9NMwM | URL | 編集

金原瑞人訳のヘミングウェイは新訳古典文庫で「武器よさらば」だけ出ています。

「死の島」長いけど頑張って読んでください。
驚愕のラストが待っていますよ。

2008/01/21 (Mon) 00:09 | piaa #- | URL | 編集

え、「死の島」のラストは驚愕…なんですか!!
上巻が終わるあたりまででは、そんなに驚くようなものが先に待ちかまえているようには思えない話の運びなのに。 どんな結末なのかなあ。 楽しみです。

ヘミングウェイも新しい翻訳で読み返してみたい…気もします。
うむむ、新訳がいっぱい出ると、昔読んだ古典を読み返すべきか、まだ読んでいない古典に手をつけるべきか、いやいや新しい小説も次々出ているのに…と遅読なワタシは本気で困ります。

2008/01/22 (Tue) 00:44 | vogel #9JN9NMwM | URL | 編集

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