音楽でふれあう心 「once ダブリンの街角で」

気になっていた映画「once ダブリンの街角で」が金曜日で打ちきりだったので、最終日に駆けこみでみてきました。 先日みた「ヒトラーの贋札」が重かったので、お口直しにピッタリの映画でした。

ひとことでいえば、音楽で描く「ボーイ・ミーツ・ガール」。 ただし主人公はボーイではなくて、かなりいい歳のオッサンですが。 ダブリンの街角でボロボロのギターをかき鳴らして、いまも音楽の夢を追い続けているストリート・ミュージシャンが出会ったのは、チェコからきた女の子。 彼のオリジナル曲を聴いて「とてもいい」と評価してくれた彼女は、楽器店のピアノをただで弾かせてもらうのを唯一の楽しみにしている貧しい移民。 お互いの性格や生活を知るよりも前に、音楽を通して魂がふれあった2人はやがて一緒に音楽を紡ぎはじめ、それが彼の人生を変えていくことに。 音楽の深まりとは逆に、2人の関係は友情と恋愛のはざまで揺れ動き…。

とても地味な映画ですが、アコースティックな音楽とシンプルなストーリーで深い余韻の残る作品でした。 音楽が好きな人、音楽で自己表現したいと感じている人に特におすすめです! 音楽というジャンルが人生から欠落しているワタシのような人間にも、自分の中からほとばしり出てくるサウンドと言葉を紡ぎだすときのすばらしさ、一緒に音楽を創りだすことの楽しさを十分に感じさせる内容でした。 ただ、彼らの歌が肌に合わない人には耐えられないほどつまらないかもしれません。 ミュージカルではないのですが、ほとんど全編にわたって歌が流れているので。 実は正直いうと、彼の歌は(声も歌詞も)あんまりワタシの好みではなかったんです。 で、前半はなんか展開がやたら遅いし、フラストレーションたまり気味だったんですが、彼女の歌声はとても繊細で好きだったので後半はだんだんいい感じになりました。

彼の音楽に「詩をつけて」と頼まれた彼女が、夜更けの街で(かなり物騒そうなのに)CDを聴きながら歌を口ずさんで歩くシーンは、音楽への愛にあふれていて一番印象的でした。 生活に追われるような日常でも、音楽によって本当に心が潤うってステキだなあ。 デモ用CDのレコーディングのシーンでは、「ああ、音楽でつながるって、こういう感じなんだなあ」と音楽ができる人たちの関係がとてもまぶしく、羨ましかったです。 ちょっと切ないエンディングも、ハリウッド的脳天気なハッピーエンドとは違って、ワタシ好みでした。 ということで、音楽そのものがピタッとこなかったわりには、じんわり楽しめました。
Category: 映画

コメント

主演のお二人がプロモーションで来日していたのを思い出しました。勿論テレビで見たのですが、歌ってくれましたね。
快いよなじれったいよな、がそのときの感想で(笑)、印象に残っています。

2008/02/10 (Sun) 12:38 | donau #tUnKcmU. | URL | 編集

快いよなじれったいよな…そうそう、そうなんですよ、donauさん!
映画全体にそういう音楽があふれてました。
地味~な映画ですが、2人の歌声が嫌いでなければ楽しめると思いますよ。

2008/02/11 (Mon) 01:21 | vogel #9JN9NMwM | URL | 編集

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