人と直接ふれあうことの大切さ 映画「ジェイン・オースティンの読書会」

昨日、気になっていた映画「ジェイン・オースティンの読書会」をみてきました。 感動作でもなければ、ドキドキハラハラの連続といったような展開はいっさいないのですが、小粒でしゃれていて、見終わった後はほのぼの。 自分も「読書会」という集まりに参加して、登場人物たちと一緒にゆるやかな時間を過ごしたような、同じ本を読む時間を分かち合った独特の親密さを共有したような気分になりました。

6.15読書会

6回の離婚経験を持ちながらもカラッと明るいバーナデットが、愛犬に死なれて落ちこんでいる友人ジョスリン(ずっと独身)を慰めるため、自分が大好きなジェイン・オースティンの読書会を開くことを思いつきます。 長年の友だちやその娘だけでは人数が足りず、バーナデットとジョスリンはたまたま知り合った人も誘って6人で読書会をスタート。 オースティンの作品を読みこみ、小説の登場人物に自分の人生や悩みを重ねて、ひとりひとりがほんの少しだけ新しい一歩を踏みだしていくことに…。

突然、夫から離婚を切り出されたシルヴィア、倦怠期で無関心な夫に愛想を尽かして、教え子にひかれてしまう禁欲的な女性高校教師プルーディーなど、それぞれに普遍的な悩みを抱えています。 群像劇なので、誰でもが登場人物に自分を重ね合わせられそう。 ちなみにワタシは、チャーミングなのに、いつも恋の外側で傍観者になってしまう中年女ジョスリンに思い切り感情移入しました(笑)。
初対面で反発を感じた相手に、雑談を通して共感や同情を寄せていく過程がていねいに描かれていて、人間ってやっぱり生身で向きあうことが大事なんだな、ときわめて当たり前のことに思い至ったりしました。 黒一点のSF好き青年グリッグがいい味出してました。

6.15読書会2

いま、読書会はアメリカで流行っているのだとか(ホント?)。 オースティンの主要作品6編を選び、1ヶ月に1冊ずつ課題の小説をみんなで読んで、みんなでワインを飲んでおつまみを食べながら、率直な感想や意見を気楽に話し合おうというもの。 参加者それぞれが担当の本を決めて、その本について語るときは自分の家にみんなを招くことになっているようです←カフェやレストランではリラックスして話せないから。 日本の住宅事情ではこのあたりに無理がありそうですね。 映画的には、それぞれの家のインテリアが違っていて、そういう雰囲気も楽しみのひとつですが。 妙齢以上の女性&男性におすすめの「大人のための映画」といった感じ。 予定調和的過ぎる気がしないでもないけれど、後味のよさで許せます。

オースティンを読んでいなくても楽しめますが、オースティンが大好きな人ならマニアックに楽しめる映画だと思います。 映画の登場人物の抱える悩みが、ちゃんと担当の本の内容に重なっているようですから。 ワタシはというと「高慢と偏見」や「エマ」「分別と多感」を読んだはずなのに、何もかもきれいさっぱり忘れてます。 有名な文学作品だから…と若い頃に読んだものの好みに合わなくて、「ブロンテ姉妹の方がいいな」と思っただけ。 ま、そんなワタシでも楽しめた映画です。


6.15緑の鬼灯

昨朝は映画に出かける寸前にニュース速報で宮城の大地震について流れて、ビックリしてニュースに見入ってしまい、上映時間ギリギリに滑り込み。 すさまじい地震だったのですね…被害に遭われた方、多数の余震で不安な時間を過ごされている方が少しでも早く日常生活に戻れることを願うことしかできません。
Category: 映画

コメント

こんにちは。
面白そうな映画ですね。

>オースティンを読んでいなくても楽しめますが

なんとなくそれが感じられます。オースティンを別としても楽しめそうな。

2008/06/17 (Tue) 08:13 | donau #tUnKcmU. | URL | 編集

donauさん、こんばんは!

みんなでオースティンについて話し合っているシーンは「?」の連続で、わからないのがちょっと残念でした。
でも映画としては、登場人物が本の話を通して少しずつ心を開いて、自分について語り始め、(男女の恋愛に限らず)互いに心を寄せていく過程がメインなので、オースティン好きじゃなくても大丈夫です。 ワタシなんてむしろ、SF好き青年が熱く語っていたおすすめのSF本の方が気になったりして(笑)。

本好きのdonauさんなら、楽しくみられると思いますよ。

ところで、単衣でも紬はかなり暑かったです。
夏のきものは絽だろうが紗だろうが、誰が着ても暑いものだそうです。 それを涼やかそうな顔をして着る「やせ我慢」が、夏きものの醍醐味らしいです(笑)。 祇園祭の頃に、一度「大人のやせ我慢」してみようと目論んでます。

2008/06/17 (Tue) 22:37 | vogel #9JN9NMwM | URL | 編集

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