軽い人情もの 浅田次郎「憑神」

高校生から大学生の頃、何を読んだらいいのか、どんな作家が自分の好みに合うのかもわからなくて、「新潮文庫の100冊」をかたっぱしから読んでいた時期がありました。 読まず嫌いしていた作家の面白さを発見したり、いろんな作品に触れる、いいきっかけになりました。 当時リストアップされていた作品はだいたい読んでしまって、それ以来あんまり「新潮文庫の100冊」を手にすることがなかったのですが、ひさびさにリストを眺めてみたらずいぶん昔と違う作品がたくさん入っているんですねえ。 う~む、隔世の感。

そんなわけで、新潮文庫の100冊に新たに入っていた浅田次郎「憑神」を読んでみました。 浅田次郎は「鉄道員」「月のしずく」「蒼穹の昴」(当時は小金があったので、いずれも単行本が出版されてすぐに読みました)以来。 3作品ともそれなりに味があって、「泣かせようとして書いてるんだから、泣くのは口惜しい!」と思いつつも、涙腺系統が単純な仕様のため(?)ダラダラ涙を流して読みましたよ(笑)。 でも、3つも読んだら、浅田節でお腹いっぱい。 それっきりご無沙汰してました。


8.22憑神

「憑神(つきがみ)」は幕末の江戸を舞台に、食べるのが精一杯の貧乏な御家人・別所彦四朗がさまざまな悪神に取りつかれる不運に見舞われながら、懸命に自らが信じる「武士道」を全うしようとするお話です。 人情ものの定石をしっかり踏んでいて、爽やかな読後感を残すので、安心してサラッと読めます。 ひまつぶしや気分転換にちょうどいい本です。 著者のメッセージがあまりにもストレートで(まじめな心持ちは嫌いではないけれど)、一番最後の最後でちょっとしらけちゃいました。 裏表紙の紹介文に「抱腹絶倒」とありましたが、ユーモラスではあっても笑うほどではないような気がします。 いわゆる浅田節が充満しているため、著者が好きな人なら読んで楽しいでしょうし、著者が苦手な人が読んだら「つまんない」と感じるような本です。 「しゃばけ」シリーズとか「家守綺譚」のような、人間でないものが出てくる小説がひょっとしてワタシは好きなのか?と気になっていたのですが、別に「憑神」は「ふーん」という程度だったので、妖怪変化が出てくるファンタジーが好きなわけでもないらしいです。

時代小説って、苦労してもなかなか報われず出世できない人物をよく主人公にしますよね。 あれって、武士の悲哀がサラリーマンの心をつかむのでしょうか? サラリーマンじゃないワタシは、どうも時代小説特有のトーンにあまりなじめません。


8.22ヒヨドリの巣立ち

今朝、わが家の庭のどこかから巣立ちしたヒヨドリの子。 朝から親に餌をねだってピーピー大騒ぎしてました。 全体の姿がまだ、どことなくヒヨドリらしくありませんね。 尾羽もしっかり伸びてるけど…ひょっとして、木に留まっている姿が違うのかな。 もっとよーく眺めたかったのですが、雛を刺激して上空でカーカー鳴いているカラスに気づかれるとたいへんなことになるので、カーテン越しにそっとのぞくだけで我慢我慢。 夕方には、親鳥に連れられてどこかへ飛んでいったようです。 雛たちがいた木の下には、紫色の実がコロコロ。 親からこの実をもらってたのかな。

8.22スズメの親子

こちらはスズメの親子。 どちらが親か、さっぱりわかりません。 イネ科の雑草の穂を食べてるのかな? もっと食べて食べて~(もうこれ以上の花粉症にはなりたくない!)。 蚊の大群が怖くて、なかなか草抜きができなくて、庭中が草ぼーぼーです。

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