ゆるゆるとした空気感 川上弘美「古道具 中野商店」

「神様」が大好きで一時はハマッていた川上弘美。 世間的には評価が高い「センセイの鞄」が好みに合わず、ご無沙汰していました。 昨年、「ニシノユキヒコの恋と冒険」がほどほどよかったから、再度読んでみる気になりました。 深刻な重いものは読みたくなかったので文庫本になっている「古道具 中野商店」を購入。

2.5古道具中野商店

「骨董」ではなく「古道具」を扱う中野商店を舞台にした、平凡な人たちのささやかな日々の営みを描いた小説です。 全編にわたって恋愛風味がまぶされてますが、川上弘美が描きたかったのは古道具屋という空間だったのかな、と感じました。

う~む…嫌いじゃないけど、どうということもない小説でした。 ゆるゆるとした空気が流れる古道具屋さんの佇まいはなかなか味わいがあるし、文章の流れや表現は昔よりも普通になりつつも、川上弘美らしい心地よさもあったんだけど、心に響くような内容がない。 落ちこみたくないときの読書としてはいいかも。 特に最後の章が蛇足っぽくて、全体をぶちこわしているように感じるのはワタシだけでしょうか? 安っぽい映画のラストシーンみたいに安易。 姫野カオルコの「ツ、イ、ラ、ク」だと、延々と重い重い恋愛話が続いた末なので、最後くらい救いがあってもいいかなと納得できましたが(それでも取って付けたような違和感が残りました)、この小説はそれほど濃密でもないのになんでこんな落ちをつけたんだろうなあ。 ゆるゆる~と生ぬるい空気のまま、明確な結末なんてなくてもよかったんじゃないかと思います。 普通の話を書こうとして無理しているのか、川上弘美は? デビュー作「神様」を読んだときの衝撃はもう昔のことなのねえ…と遠い目になってしまいました。


2.5猫の春

猫は寒さに負けず「春」ですね。 恋しくて恋しくてニャーニャー声がかれるほど鳴きながら、我が家の周囲を朝から晩までぐるぐる回っています。 どんなヤツが鳴いているのかと裏をのぞいたら、こんな子でした。 嫌がらせにカメラを向けたら、180℃回転してお尻をこちらに向けて座りこみ。 ニャ~ンと甘ったるい声をかけてみたら、「へ?」と驚いた顔で振り向き、「あ、こんなヤツか。見なきゃよかった」という顔をしました。 何度も何度もニャーと声をかけるたび、つい振り向きかけるんですよ。 上の写真は何度目かの「あ、しまった。振り向いちゃいけなかったんだ」と思っているのかどうか、途中で振り向くのを止めたときにパチリ。 もうかなり暗くなっているのに望遠だったから手ぶれしまくって、なんとか撮れたのはこれだけ。 恋路の邪魔してゴメンナサイ。
Category: 川上弘美

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する